スクラムを修正し、逆転勝利 52ー28で流通経大Cを下す | 早スポオフィシャルブログ

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春季ジュニアオープン戦 5月12日 対流通経大C 流通経大・第1グラウンド


 今季、チーム佐藤の強さを示した早慶戦からの流れを繋ぎたい一戦。関東大学春季大会(春季大会)の幕開けを迎えるトップチームに勝利のバトンを渡すことができるか。早大Cと流通経大Cの試合が行われた。

 

ゲインラインを突破するCTB谷司馬人(教3=東京・早実)

 

 試合開始早々、流通経大Cのノックオンにより、敵陣でチャンスの場面が訪れるも、トライに繋げることができない。前半3分、早大Cのペナルティーから流通経大Cがモールで押しこみ、ファーストトライを許す。その後も流通経大Cの激しいディフェンスを前に早大Cは反則を重ね、悪い流れを断ち切れない展開が続く。前半10分、センタースクラムから早大Cは素早いテンポのアタックで相手のペナルティーを誘うと、SO島田隼成(スポ1=福岡・修猷館)がタップで再開し、スコアを振り出しに戻したものの、流通経大Cのフィジカルに苦戦し、前半24分と31分も立て続けに失点し、14点のリードを許してしまう。

 しかしこのまま終わる早大Cではなかった。「コーチ陣からの指摘ポイントを的確に修正できたことで、スクラムで押し勝つことができました。」とLO小林光晴(文1=福岡)が語るように、前半32分、素早い修正でスクラムを押し返すと、流通経大Cはペナルティーを重ねる。そのチャンスをSO島田は見逃さず、クイックスタートで自らトライをもぎ取った。

 この得点で流れに乗り出した早大Cは前半終盤の37分、途中出場のPR池田裕哉(スポ4=東京・明大中野)がジャッカルでさらに勢いをつけると、NO・8玉川皇一(創理3=東京・青山学院)を筆頭に激しいアタックを続け、流通経大Cが反則を誘う。すかさずFL山田凜太(法2=茨城・茗渓学園)が追加点。19ー21と点差を縮め、追い上げムードで試合を折り返す。

 

攻撃の起点となる活躍を見せたSO島田

 

 後半開始早々、マイボールスクラムから、FB山下一吹(教3=東京・早実)のゲインで流れを作ると、SO島田が相手の反則をクイックで再開し大きくゲイン。アタックの流れを作る。交代メンバーの活躍によりスクラムを圧倒した早大Cは、後半12分、スクラムからゲインを重ね、FL原田恒耀(スポ2=福岡・修猷館)がインゴールをこじ開け、逆転に成功しスコアを26ー21とした。続く後半17分、セットプレーから大外でボールをもらったWTB小貫壮太(教2=東京・早大学院)が持ち前のスピードで相手ディフェンスを置き去りにしインゴールを駆け抜けると、試合の流れはさらに早大Cのものに。後半35分、SO島田から、途中出場のFB佐々木豪正(文2=東京・早実)、そしてWTB小澤アンディ(法3=千葉・流経大柏)にパスを繋ぐと、追い討ちをかける追加点。BKのサインプレーでも強さを見せると、試合終盤の44分、WTB小澤が今試合4度目のインターセプトに成功。FB植木太一(人1=神奈川・関東学院六浦)に繋ぎ、ダメ押しのトライを決めて52ー28。試合の終止符を打った。

 

力強くボールキャリーするNO・8玉川

 

 前半、流通経大Cの激しいディフェンスに苦戦した早大Cだったが、最終スコアは52ー28と勝利を確実なものとして、チーム佐藤の粘り強さを示してくれた。前半の辛い状況に打ち勝ち、勝利を収めた今試合は、『BEAT UP』を、選手一人一人が日々体現しようと上井草で奮闘する姿を彷彿とさせた。SO島田をはじめとするルーキーの活躍は、今後のメンバー争いをさらに激化させていくに違いない。全カテゴリーで勢いに乗るチーム佐藤の快進撃はまだまだ終わらないだろう。

 

(記事 堀内遥寿、写真 西川龍佑)

 

コメント

 

SH井上泰志ゲームキャプテン(スポ4=福岡・東筑)

 

ーー今日のチームのゲームコンセプトを教えてください

 今日のチームのコンセプトはフォースで、アタックであったら1対1の局面で自分から当たりにいったり、ディフェンスでも自分からアタックして、1体1の接点で勝つということをテーマにしていました。

 

ーー前半のペナルティーが多かった印象ですが、課題としてなにがあげられますか

 まず一人一人の立ち位置、勝つ意識というのもそうなのですが、ブレイクダウンで時間をかけられませんでした。特にセカンドマン、サードマンがあまりプレッシャーをかけることができずに相手のテンポでアタックを出させてしまったので、そういったブレイクダウンに時間をかけるというところが課題の一つとしてあげられるかなと思います。

 

ーーコンタクトの激しい試合でしたが、ブレイクダウンでの攻防を前後半それぞれ振り返っていかがですか

 前半はブレイクダウンで負けていたところがあってあまり得点できませんでした。けれど、後半はまず1人目がブレイクダウンで勝って、2、3人目もそれに続くことができて得点につながったので、前半からそうできれば良かったなと思います。

 

ーー今後の意気込みをお願いします

 個人としては、今下のカテゴリーに落ちてしまって今日もあまり良くなくて、日々の練習の大切さを痛感しているので、これからもっと頑張って上のカテゴリーに上がっていきたいです。チームとしては、立てたコンセプトに対してしっかり取り組んで、前半から早稲田の時間にできるようにしたいです。


 

LO小林光晴(文1=福岡)

 

 ーー今回の試合での個人のコンセプトを教えてください

 ハードワーク、80分間動き続けることです。

 

ーー前後半のセットプレーの違いを振り返っていかがですか

 コーチ陣からの指摘ポイントを的確に修正出来たことで、特に後半でスクラムで押し勝つことができました。

 

ーーコンタクトの激しい試合だったと思いますが、自身のプレーを振り返ってどうでしたか

まだまだスキル、フィジカル共に足りない部分や課題が多く残りました。

 

ーー今後の意気込みをお願いします

スキル、フィジカル面共に上井草で磨きをかけていきたいです。

 

SO島田隼成(スポ1=福岡・修猷館)

 

ーー本日の個人としてのコンセプトを教えてください

ゲームコントロールのところです。チームが上がったばかりだったのですが、自分の持ってる最大限の力を出してチームを80分間通してコントロールしようと意識しました。特にFWとBKをバランス良くコントロールしようと思ってました。また、自分のキックを生かすことも心がけました。

 

ーーその達成度はいかがですか

ゲームコントロールは70点、60点くらいかなと。細かいミスでゲームの流れを変えてしまった部分があったので、そこは次回に向けた修正点かなと思います。

 

ーー前半と後半のゲームコントロールで変えたところはありますか

前半やってみて、FWが相手の間を狙ってコンタクトできた時はゲインできるのが分かってきたので、後半はそこをFWに狙ってもらってしっかり相手を寄せられたところでBKに出すようにしました。また、キックも自分のキック力が相手に勝てると思ったので、しっかり多めに蹴って、エリアを取っていこうと意識しました。

 

ーー今試合の自身のパフォーマンスを評価していかがですか

パスだったりキックオフを1本ミスしてしまったりだったりまだ細かいミスがあったので、そこはしっかり次回への修正点です。良いキック蹴れたところや良いパスを出せた部分は良かった点だと思うので60点くらいですかね。

 

ーー今後の意気込みをお願いします

今後はもっと個人としてのスキル、特にパスの部分を磨くことと、FWとBKを全体を通してコントロールすることを意識しながら成長していきたいと思います。


 

PR池田裕哉(スポ 4=東京・明大中野)

 

ーー今試合の個人としてのコンセプトを教えてください

復帰戦、そしてリザーブからの出場だったので、エナジーを持ってチームに勢いをもたらすプレーをしたいと考えていました。また、強みであるスクラムでインパクトを残せるように意識していました。

 

ーー前半の終盤、自身のジャッカルでチームに勢いを取り戻したように見えましたが、あのプレーを振り返っていかがですか

いつもコーチから言われているように、内側から上げて仕事をし続けるということをできた結果かなと思います。

 

ーー後半からスクラムが修正されましたが、前半のスクラムと何か変更点はありましたか

相手のスクラムの組み方が普通のものとは異なっており、後半はそれに適応する形で突破できたかなと思います。

 

ーー今後の意気込みをお願いします

今回の試合は良いところも多かったですが、自分のディフェンスで抜かれてしまったところなどまだまだ課題が残るので、さらに上のカテゴリーに上がるために成長していきたいです。

 

メンバー

 

背番号 名前 学部学年 出身校
伊藤和稀 文2 東京・早実
佐々木柊 スポ4 東京・本郷
成戸風太 スポ3 埼玉・川越東
小林光晴 文1 福岡
折戸健介 法4 東京・早実
原田恒耀 スポ2 福岡・修猷館
山田凜太 法2 茨城・茗渓学園
玉川皇一 創理3 東京・青山学院
井上泰志 スポ4 福岡・東筑
10 島田隼成 スポ1 福岡・修猷館
11 清透馬 商4 茨城・茗溪学園
12 丸橋怜央 商2 埼玉・早大本庄
13 谷司馬人 教3 東京・早実
14 溝井颯太朗 スポ4 北海道・函館ラサール
15 山下一吹 教3 東京・早実
16 田中健心 スポ1 神奈川・桐蔭学園
17 野口大雅 文構2 東京・早実
18 竹内晴 文構2 東京・早実
19 杉村利朗 社1 東福岡
20 池田裕哉 スポ4 東京・明大中野
21 荒田明彦 商3 北海道・函館ラサール
22 鈴木大和 国教2 東京・早実
23 惟村詠甫 基理2 神奈川・桐蔭学園
24 米倉翔 スポ2 福岡・修猷館
25 渡邊晃樹 スポ1 神奈川・桐蔭学園
26 堀越敬太 法2 埼玉・城西大川越
27 北田琢麿 スポ3 埼玉・川越東
28 藤井雄士 社1 北海道・札幌山の手
29 米重皓己 商4 北海道・函館ラサール
30 小澤アンディ 法3 千葉・流経大柏
31 田尻遥也 文4 埼玉・早大本庄
32 小貫壮太 教2 東京・早大学院
33 田中健想 社1 神奈川・桐蔭学園
34 佐々木豪正 文2 東京・早実
35 植木太一 人1 神奈川・関東学院六浦