関東学生春季リーグ ５月11日 東京・国士舘大学多摩体育館
関東学生春季リーグ（春季リーグ）女子１部に属する10チーム総当たりで戦ってきた一次リーグも最終戦。二次リーグを上位リーグで戦うことを目標にしてきた早大は、試合が始まる時点で５位とギリギリの立ち位置におり、負けられない最終戦となった。メンバーやポジションを入れ替えながら着実に得点を重ね、15－10で試合を折り返す。前半終盤から攻めきれない時間帯が続き、後半には１点差まで追い詰められる場面も。しかし日女体大の逆転を一度も許さず、26－23で勝利。見事目標である上位リーグ進出を決めた。
試合開始前の選手たち
試合開始早々、杉浦亜優（スポ３＝愛知・名経大市邨）がポストシュートを２連続決め、続けて山野紗由（スポ３＝北海道・釧路江南）のミドルシュートで試合序盤から勢いに乗る早大。日女体大のオフェンスミスを逃さず速攻につなげると、井橋萌奈（スポ２＝東京・白梅学園）が献身的な走りで得点する。山田梨央副将（スポ３＝千葉・昭和学院）のケガによる欠場の影響で、メンバーやポジションを入れ替えながら臨んだ今試合は、杉浦と石坂美紀（スポ２＝千葉・昭和学院）のダブルポストから相手のディフェンスをかく乱させる場面も見られ、自分たちの思うように試合を進める。前半18分に相手にペナルティスローを献上するも、ＧＫ 堀内雪羽（スポ１＝千葉・昭和学院）のビックセーブで日女体大の追加点を許さない。しかし、前半終盤から早大が攻めあぐねる時間帯が続いてしまう。それでも15－10、５点リードで前半を折り返した。
ハイタッチを交わす杉浦（左）と石坂
今試合、初のスタメン出場を果たした江頭理沙（スポ２＝東京・ICU）が右サイドから得点を決め、大きな盛り上がりを見せて後半がスタートした。しかし、後半６分に早大が退場者を出したことを契機に、日女体大が３連続得点を決め18－17、早大に暗雲が立ち込める。その後は１点差をキープしたまま試合が展開する。点差を離したい早大は後半17分、杉浦が相手ディフェンスに絡まれながらシュートを打ち、その直後には鶴田文乃副将（スポ４＝山梨・日川）が右サイドからゴールを奪うと、徐々にリズムを取り戻し始める。試合終盤には、里村采音（商２＝岩手・不来方）がミドルシュート、石坂がサイドシュートを決め、試合は終了。26－23で勝利を収めた。
春季リーグ初スタメンとなった江頭
10チーム中４位での上位リーグ進出が決まった早大。上位リーグで戦うのは２年連続となり、揺るぎない早大の強さを証明した。そして、ポジションやメンバーを入れ替えながら行われた今試合に象徴されるように、選手一人一人の適応力の高さや層の厚さが今年の早大の強みと言えるだろう。早大の底力を見せ、二次リーグではさらに上位を狙いたい。
（記事 渡辺詩乃、写真 大村谷芳）
結果
早大26ー23日女体大
前半
早大15－10日女体大
後半
早大11－13 日女体大
スタメン
ＧＫ 堀内雪羽（スポ１＝千葉・昭和学院）
ＬＷ 里村采音（商２＝岩手・不来方）
ＬＢ 山野紗由（スポ３＝北海道・釧路江南）
ＰＶ 杉浦亜優（スポ３＝愛知・名経大市邨）
ＣＢ 井橋萌奈（スポ２＝東京・白梅学園）
ＲＢ 鶴田文乃副将（スポ４＝山梨・日川）
ＲW 江頭理沙（スポ２＝東京・ICU）
コメント
里村采音（商２＝岩手・不来方）
ーー上位リーグ進出、率直な気持ち
チームとして目標にしていたので、自力で上位リーグ
に進めて素直にうれしいし、ほっしています。
ーー試合を振り返って
チーム状況的に苦しい試合でしたが、勝ち切れたところは良かったです。ですが特に後半、攻めに行く姿勢だったり、自分たちがうまくいかない時間帯でのディフェンスであったりといったところで課題の残る試合でした。その時コートに立っている７人がもっと自分の役割を徹底して果たさなければいけなかったと思います。
ーー前半終盤から流れが少し悪くなりましたが、ハーフで話したことを教えてください
攻める時のポイントの確認はしましたが、それよりも一人一人が強気で攻めにいくことやディフェンスのハードワークといった、これまでのリーグで自分たちの持ち味だったところの再確認をしました。
ーー大学で初のバックでの出場、プレーを振り返って
全く満足のいくプレーができませんでした。相手ディフェンスの状況をみて、自分の強みを活かしたプレーを積極的にしていかなければいけないと思うので、自分の求められている役割をしっかり理解してプレーで体現していきたいです。
ーー 2次リーグへの意気込みをお願いします
上位のチームとまた試合ができるとても良い機会なので、一戦一戦を大切に、残り４試合チーム一丸となって戦い抜きます！
江頭理沙（スポ２＝東京・ICU）
ーー試合を振り返って
梨央さん（山田梨央副将、スポ３＝千葉・昭和学院）がケガしてからの最初の試合で、普段とは違う人たちで合わせたりと変化が多かった中で、勝てたのはすごいと思います。
ーー上位リーグ進出が確定しました、率直な気持ち
すごいです。うれしいです。４年生が嬉しいのがいちばんです。
ーー初スタメンでしたが、どのような気持ちで臨みましたか
不安はあったんですけど、頑張る以外の選択肢はないので、できることをやろうと思いました。それ以上深くは考えないようにしました。
ーー自身のプレーを振り返って
全然満足いかなかったです。挑戦した結果の失敗ならしてもいいと言われているのに、ディフェンスは運動量を全然出せなかったです。カットいけるところもサイドに飛ばされるのが怖くて、いつもならいっていたのにいけませんでした。改善することがいっぱいです。そこは反省して、次回以降はもっと思い切ったプレーをできるようにしたいです。
ーー２次リーグにむけて一言お願いします
ケガしててもこれからも梨央さんからディフェンスを教えていただきたいので、梨央さんお願いします！そしてみんなでディフェンスもオフェンスも頑張って最終順位を上げられるようにします。