春季リーグ再開1戦目 中大に勢い押されフルセットの末、苦杯を喫する | 早スポオフィシャルブログ

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春季関東大学リーグ戦 5月11日 日本体育大学健志台キャンパス米本記念体育館

 

 黒鷲旗全日本男女選抜大会(黒鷲旗)からあけた春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)8戦目は、中大との対戦だった。中大のアタックに圧倒され、また自チームのミスもあり1セット目を落とす。2セット目は取り返したが、3セット目は大きく点差を離され再び奪われた。落とすことのできない4セット目はものにしたものの自チームのミスと相手スパイカーの強打に押され、フルセットの末、セットカウント2―3(17―25、25―20、15―25、25―20、12―15)で春季リーグ初の敗北を喫した。

 

 1セット目は、序盤から2連続ブロックポイントを含む3連続得点を決めた早大。一方、相手のレフトからのスパイクが決まり始めると、そこから相手スパイカー陣が立て続けに得点を決めていく。途中、早大もOP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)の鋭いアタックやOH小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)のスパイク、MB板垣慧(政経3=京都・洛南)のクイックで得点を重ねていくが、自チームのスパイクアウトが続き9―15と6点差をつけられる。その後は、途中出場の徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)がライン上にアタックを決めるなど3連続得点を重ねる場面もあった。しかし、序盤についた得点差を縮められず8点差をつけられ1セット目を落とした。

 2セット目、OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)のバックアタックが鋭くコートに刺さり、1点目は早大に。畑、小野もバックアタックを決めていき、MB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)がブロックポイントを入れるなど順調に得点し、8―1と先行する。その後も畑の相手でディグを飛ばすスパイク、麻野のダイレクトが決まり、相手に点差を詰めさせない。中盤、4連続得点を許す場面もあったが、畑がスパイク、そしてフェイントも織り交ぜた攻撃で3連続得点とブレイク。後半、スパイクミスで相手に点を許すも、序盤につけた点差に救われ25―20でセットを取り返した。

 

スパイクを打つ畑

 

 3セット目の序盤は、相手アタッカー陣の攻撃を止められず3―7とリードを許す。早大も畑のライトからの鋭いスパイクに、小野のライン上のスパイクと、多彩な攻撃で追いかけていく。しかし、中大の強打に苦しめられ、7―15まで点差を離される。堪らずタイムアウトを取るも、その後も連続得点を許してしまい、再度タイムアウトを取る早大。後半も相手の強打にディグを飛ばされ、また自チームのスパイクミスも響き、流れを変えられない。そのまま点差を縮めることができずに15―25と大幅な点差をつけられこのセットを落とした。

 必ず取りたい4セット目。しかし、第3セット目に引き続き、相手の多彩な攻撃を止められず先行される展開に。その間に早大もアタッカー陣の攻撃に加え、セッター前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)と板垣のブロックポイントなどで点差を詰めていく。中盤、長いラリーを相手に制される場面もあったが3点差を追いかけて、畑のスパイク、佐藤のライン上スパイクで点数を重ねていき17―16と逆転する。相手のタイムアウト明けも3枚ブロックで相手の攻撃をシャットし流れを渡さない。その後は畑を中心に攻撃し、守備面では3枚ブロックを揃え、相手のミスを誘い25―20で4セット目を取り返した。

 

小野のスパイク

 

 迎えた最終セット。相手のネット際に上がったレシーブを逃さず前田がダイレクトを決めるなど早大は点数を重ねていくが、サーブミスなどで点差を大きく離すことができない。1点リードで迎えた後半は、相手のアタック、サービスエースで逆に追い上げられる。点差を離されたくない早大だったが、スパイクミスが続き3点差をつけられる。ピンチサーバーとして入った伊東昌輝(商2=山梨・日本航空)のサーブで相手を動かし、佐藤のアタックが決まるも、中大の勢いある攻撃を止められず、フルセットの末、敗北を喫した。

 

トスだけでなく積極的に攻撃も仕掛けた前田

 

 黒鷲旗から悪い雰囲気を引きずっていたという早大。黒鷲旗明けの1戦目である今日は、相手攻撃陣の強いスパイク、サーブに苦しめられたが、前田が言うように「自分たちのミスが多かった」。しかし、まだ春季リーグ戦は3試合残っている。まずは明日の試合、「戦う姿勢」でいつもの早大らしいバレーボールを展開して欲しい。

 

(記事 芦刈れい、写真 指出華歩、町田知穂)

 

セットカウント

早大―3中大

 第1セット 17―25

 第2セット 25―20

 第3セット 15―25

 第4セット 25―20

 第5セット 12―15

 

スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)

ミドルブロッカー 板垣慧(政経3=京都・洛南)

ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

オポジット 畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)

セッター 前田凌吾(スポ3=大阪・清風)

リベロ 布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

 

途中出場

馬渕純(スポ4=岐阜商)

伊東昌輝(商2=山梨・日本航空)

菅原啓(教2=山形南)

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

 

前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)

――今日の試合を振り返って、チームとしてはいかがでしたか

少し黒鷲旗でのダメな試合展開から今日やってしまって、そのまま同じような流れで同じような試合展開をしてしまったなという感想です。

――個人としては

真ん中を使いたかったのですが、どうしてもうまく使えなかったです。コンビが合わなかったり、そういううまくいかないなっていう時に相手のブロックを見てトスの配分とか考えたのですがうまくいかなくて。少し反省点が多いなと思います。

――スパイクの自ミスが多かった印象ですが、スパイカーの状態はセッターから見ていかがでしたか

アウト多かったですよね。やはり(試合に出ているのは)下級生というところであまり負担かけたくなかったのですが、どうしてもかかってしまうゲーム展開でブロックのところに行ってしまいました。そこはこれから勝負どころの1点を取るときにもっともっと工夫できるようにスパイクを打つ前のレシーブであったり、トスをやっていかなきゃいけないなと思います。

――押された時のチームの雰囲気作りは黒鷲旗の時と比べていかがでしたか

チームの雰囲気は黒鷲から悪いですね。やろうというのは見えるのですが、その悪い雰囲気から一人一人抜け出せていなくて、もっとチームでまとまる必要があるかなと思います。3年生がやらなくてはいけないと思うので、もっと自分が中心となっていかないといけないと思います。

――黒鷲旗明けの初戦ですが、何か意識してきたことはありますか

自分たちがやってはいけないミスっていうのはわかっていたのですが、それでも自分たちでミスを出してしまったので、そういう自分たちのミスが多かったなと思います。

――明日の試合への意気込み

切り替えて、できることをやろうというつもりで、もっともっと戦う姿勢というプレー以外のところをもう一回やっていきたいなと思います。

 

伊東昌輝(商2=山梨・日本航空)

――今日の試合をチームとして振り返って

黒鷲旗の時からあまりチームの状態が良くなくて、それはチーム全体の共通認識としてできていたのですが、まだそこから抜け出せておらず、うまく回っていない気がしました。

――個人としては

悪い流れを少しでも変えられるように自分がコートに立った時にひとつでもブレイクを取れるように意識していました。自分の持ち味は笑顔だと思うので、そういうのをコートの中で発揮できるようにしていました。

――黒鷲旗から切り替えるためにやってきたことは

各学年の役割を見つめ直そうというのを前田さんがチーム全体を見て指示してくれているので、そういったところのミーティングを行ってどうにか変われるようにというのはやってきました。

――明日への意気込み

今日の敗戦をしっかりと受け止めて、課題を見つめ直して明日は克服できるように、チーム全体で大胆に戦いたいと思います。