司が単複でベスト4入り!新戦力が強さを発揮した/関東学生新人選手権 | 早スポオフィシャルブログ

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関東学生新人選手権 4月30日・5月1日 埼玉・所沢市民体育館

 

 4月30日から5月1日にかけて行われた関東学生新人選手権。全日本学生選手権と全日本学生選抜選手権のどちらにも出場していない選手のみが出場できる大会で、今年入部した1年生にとっては初めての関東の舞台。自分の強さを証明する絶好の機会となる。

 女子部からは2年生の吉住聖香(法2=福岡・伝習館)、鈴木晶(スポ2=岩手・一関第一)と、今年入部した司千莉(スポ1=大阪・香ヶ丘リベルテ)、鈴木珠乃(社1=東京・武蔵野)、岡崎光花(スポ1=兵庫・葺合)の計5人が出場した。1日目の女子ダブルスには吉住・鈴木晶組と司・鈴木珠乃組が登場。両組とも1回戦は相手がおらず、2回戦からのスタートに。2回戦はどちらの組もストレート勝ちを収めた。迎えた3回戦、吉住・鈴木晶組は國學院大の上田・増田組と対戦。鈴木晶のドライブからラリーに持ち込むものの、相手の粘り強い返球に苦戦し、0-3で敗れた。司・鈴木珠組は順調に勝ち上がり、4回戦で第一シードのペアと対戦。相手はカットマンのペアで、強烈なドライブに対しても回転をかけ正確に返球する。しかし司・鈴木珠組はストップとドライブを織り交ぜた正確なコース取りで相手を翻弄し、見事3-1で勝利した。5回戦は4回戦とうって変わって、熾烈なロングラリーの戦いとなった。第3セットには鈴木珠のバックサーブが相手を苦しめ、サーブを中心とした攻撃で得点を重ねる。第4セットは終盤に逆転され、落としたものの、第5セットは常にリードした状態で優位にゲームを進めた。フルセットの末勝利し、準決勝に駒を進めた。準決勝では中大のペアと対戦。第1セットは先にマッチポイントを迎えるが、追いつかれ、デュースの末落としてしまう。その後も、一進一退の攻防が続くが、相手のコース取りと強打に苦しめられ、ストレート負けを喫し、決勝に進むことはできなかった。ダブルスの練習時間があまり取れない中で迎えた今大会だったというが、各所で息の合ったプレーが見られ、ベスト4入りを果たした。
 2日目の女子シングルスには5人全員が出場。2回戦までは全員が勝ち上がった。3回戦、吉住、鈴木晶、岡崎、鈴木珠はそれぞれが善戦したものの、敗戦。勝ち残りは司のみとなった。司は3回戦以降も危なげなく勝ち上がり、準決勝進出を決める。準決勝の相手は高校時代も何回も対戦したという牧野里菜選手(筑波大)。中高の先輩である杉田陽南(スポ4=大阪・香ヶ丘リベルテ)がベンチに入り、見守る中、試合が始まった。今回の対戦も両者互角のラリー戦となり、交互にセットを取り合う展開に。最後まで勝負がわからない熱戦だったが、「今回の対戦では牧野選手の対策が私よりも一歩上回っていた」とフルゲームの末、敗戦した。しかし今大会で司は単複どちらもベスト4に入り、その強さを見せつけた。

ダブルスの表彰式後、笑顔で写真に納まる司(写真右)と鈴木珠

 

 1日目に行われたダブルスでは早大男子部から櫻井大地(スポ1=北海道留萌)・小唄涼平(スポ1=新潟・新発田)組、玉田隼大(人3=兵庫・滝川)・田村真吾(基理3=東京・早稲田)組、小笠原拓真(商2=京都・東山)・有瀨友葵(教1=東京・実践学園)組、儀間望(スポ4=東京・桐朋)・若槻新一(人1=兵庫・滝川)組、中島爽太(スポ3=茨城・茗溪学園)・本田光汰朗(人2=神奈川・桐蔭学園)組の計5組が出場。玉田・田村組が不戦勝、櫻井・小唄組が危なげなくストレート勝ちで2回戦に駒を進めると、櫻井・小唄組は序盤から連続得点で幸先良く1セットを先取するも、日体大ペアの怒涛(どとう)の追い上げで1―3で逆転負けを喫した。玉田・田村組は東海大ペアの2球目攻撃に苦戦し、最初のセットを落としてしまうが、その後は粘り強いプレーでフルセットまで持ち込んで見事逆転勝利。駒大ペアとの3回戦もフルセットまでもつれこむ熱戦となるが、最後は相手に4連続得点を許して無念の敗北となった。

バックハンドを振り抜く濵田尚

 

 また1日目にはシングルスが2回戦まで行われ、儀間、田村、玉田、小笠原、若槻、櫻井、そしてシードの濵田尚人(社1=高知小津)が順調に勝ち進み、2日目に望みをつないだ。3回戦では玉田がダブルスで惜しくも敗戦となった駒大の国広駿介(4年)にストレート勝ちを収めてリベンジを果たすほか、田村、櫻井、若槻、濵田尚が4回戦に進出。4回戦で田村、玉田、若槻がストレート負けで敗退する中、櫻井、濵田尚がベスト64入りを果たすと、濵田は明大の齋藤輝心(1年)を3―1で下して6回戦へ。しかし6回戦ではシードを持つ専大の木塚陽斗(1年)にストレート負けを喫し、ベスト32で大会を終えた。

 

 5月の第2週から春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)が始まる。昨年の春季リーグ戦では男女どちらも5位に終わり、今季はさらなる上位を目指したいところだ。新戦力も迎え、さらなる高みを目指す早稲田大学卓球部から目が離せない。

 

                                        (記事・写真 丸山勝央、梶谷里桜、三浦佑亮)

結果
▽女子ダブルス(3回戦から掲載)
3回戦
●吉住・鈴木晶0-3上田・増田(國學院大)
○司・鈴木珠3-1黒田・松本(文教大)

4回戦
○司・鈴木珠3-1福井・新山(専大)

準々決勝
○司・鈴木珠3-2工藤・杉山(青山学院大)

準決勝
●司・鈴木珠0-3狩野・竹内(中大)

▽女子シングルス(3回戦から掲載)

3回戦
●鈴木晶2-3鈴木(専大)
●吉住2-3浦部(東洋大)
●岡崎0-3狩野(中大)
●鈴木珠0-3由井(中大)
○司3-0杉山(大正大)

4回戦
〇司3-1赤川(日大)

5回戦
〇司3-0鈴木(國學院大)

準々決勝
○司3-0浦部(東洋大)

準決勝
●司2-3牧野(筑波大)

 

▽男子ダブルス

 

小笠原・有瀨組

1回戦 ●0―3 松山・坂本組(埼玉工業大)

 

儀間・若槻組

1回戦 ●1―3 尾形・チルソン組(上智大)

 

中島・本田組

1回戦 ●0―3 篠崎・渡部組(東海大)

 

櫻井・小唄組

1回戦 ○3―0 髙橋・髙橋組(城西大)

2回戦 ●1―3 廣田・遠藤組(日体大)

 

玉田・田村組

1回戦 不戦勝

2回戦 ○3―2 西澤・山本組(東海大)

3回戦 ●2―3 国広・奥住(駒大)

 

▽男子シングルス

 

本田光汰朗

1回戦 ○3ー0 赤池(東海大)

2回戦 ●0―3 諸田(青学大)

 

小唄涼平

1回戦 ○3―0 矢後(埼玉大)

2回戦 ●0―3 福田(神奈川大)

 

有瀨友葵

2回戦 ●0ー3 阿部(大正大)

 

中島爽太

2回戦 ●0―3 石井(帝京大)

 

儀間望

1回戦 ○3―0 野尻(横浜市大)

2回戦 ○3―0 中曽根(宇都宮大)

3回戦 ●1ー3 島村(埼玉工大)

 

小笠原拓真

2回戦 ○3―1 関根(神奈川大)

3回戦 ●1―3 本山(東京経済大)

 

玉田隼大

2回戦 ○3―1 川野邉(千葉商大)

3回戦 ○3―0 国広(駒大)

4回戦 ●0ー3 千葉(城西大)

 

若槻新一

2回戦 ○3ー0 三宅(立大)

3回戦 ○3―0 坂本(埼玉工大)

4回戦 ●0ー3 上田(日体大)

 

田村真吾

1回戦 ○3―1 須藤(芝浦工大)

2回戦 ○3―0 大石(関東学院大)

3回戦 ○3ー1 久保木(東京経済大)

4回戦 ●0ー3 遠藤(日体大)

 

櫻井大地 ベスト64

2回戦 不戦勝

3回戦 ○3ー1 市江(日体大)

4回戦 ○3―0 水藤(立大)

5回戦 ●1―3 髙橋(國學院大)

 

濵田尚人 ベスト32

2回戦 ○3―0 田村(関東学院大)

3回戦 ○3―0 橋本(法大)

4回戦 ○3ー1 兼平(日大)

5回戦 ○3ー1 齋藤(明大)

6回戦 ●0―3 木塚(専大)


コメント
司千莉(スポ1=大阪・香ケ丘リベルテ)
ーーシングルスとダブルス、どちらもベスト4に入りました。この結果を振り返っていかがですか

どちらもベスト4を最低ラインの目標にしていたので達成することができてよかったです。ですが、やはり負けは悔しいのでこの悔しさを糧にこれからも頑張りたいと思います。

ーー1日目のダブルスでは第一シードを破ってのベスト4でした。鈴木選手とのダブルスはいかがでしたか

あまり練習時間が取れない中での大会だったのですが、お互いにたくさん話し合って試行錯誤を繰り返して、それがベスト4という結果に繋がってくれて本当に嬉しいです。

ーーシングルスの牧野選手(筑波大)との準決勝では互角のシーソーゲームとなりました。振り返っていかがですか

高校時代もたくさん対戦してきた選手なのでお互いの手の内がほとんどわかっている状態だったのですが、今回の対戦では牧野選手の対策が私よりも一歩上回っていたなと感じました。とても悔しかったので必ずリベンジしたいです。

ーー早稲田大学の卓球部の雰囲気はいかがですか

早稲田大学卓球部は基本的には選手同士で練習を進めるのですが、選手同士でアドバイスを出し合っていて互いを高め合うにはとても良い環境だと思います。

ーー春季リーグ戦など、これからの試合に向けての意気込みをお願いします

初めてのリーグ戦で高校までの団体戦とは方式が変わって体力的にも精神的にも辛くなってくると思うのですが、私らしいプレーができるように精一杯頑張りたいと思います。また、今後の大会では今回の反省点を活かし更なる高みを目指したいです。

 

濵田尚人(社1=高知小津)

ーー新人戦を振り返っていかがですか

 

第1試合はとても緊張しましたが、徐々に緊張がほぐれ、自分らしいプレーをすることができたので良かったです。

 

ーー新人戦を通してどういった課題や収穫がありましたか

 

新人戦では、サーブのコースが単調になってしまったので、いろいろなところにサーブを出して試合を展開していくことが重要だと気づきました。これが課題であり、収穫です。

 

ーー兄の濵田一輝選手(スポ3=愛知・愛工大名電)はどういった存在ですか

 

兄は自分の苦手なところを指摘し、アドバイスをくれます。とても頼りがいのある存在です。

 

ーーリーグ戦が目前に迫っていますが、意気込みをお願いします

 

チームとしては優勝が目標なので、この目標が達成できるように自分も1点を取りに思い切ってプレーします!