V1チームへの挑戦 高い壁に敗れる | 早スポオフィシャルブログ

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黒鷲旗全日本男女選抜大会 5月2日 Asueアリーナ

 

 黒鷲旗全日本男女選抜大会(黒鷲旗)2日目、早大はV1所属のパナソニックパンサーズ(パナソニック)と対戦した。V1所属チームに果敢に挑んだ早大。試合序盤は食らいつく展開を見せたが、相手の力に最後は抑え込まれセットカウント0―3(22―25、19―25、16―25)で試合に敗れた。

 

  第1セット、互いに一歩ずつ試合を進める展開となる。リベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)が相手の強烈なサーブをレシーブしMB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)がクイックで得点。さらにセッター前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)がMB菅原啓(教2=山形南)にラリー中に二度連続でトスを上げ、菅原もそれに応え決め切るなど9―7とリードした。しかし早大のミスやパナソニックの強烈なブロックに阻まれ一気に5連続失点し逆転される。OP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)やOH小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)のスパイクで得点を重ねていくも、一度点差が開くと追いつくことは容易ではなく、22―25でこのセットを落とした。

 

布台のレセプション

 

 2セット目は序盤から相手のブロックが連続で早大の攻撃を捉え、終始先行される展開が続く。このセットで今大会初めてのスタメン出場となったOH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)がサービスエースを決めるなど攻守に渡って躍動する。さらに続くラリーでは麻野がしぶとくタッチを取り続け、ブロックでシャットし、良い流れを掴みかけた早大。しかしタイムアウトを取って立て直したパナソニックに押され、最後は緩急をつけたサーブに対応できず19―25でセットを落とす。

 

サービスエースを決めた徳留

 

 切り替えたい第3セット目、早大が先制点を上げる。だがなおもパナソニックの勢いは止まらなかった。攻守ともに圧巻の力を見せつけ早大を突き放し追随を許さない。早大も終盤まで集中力を切らさずMB板垣慧(政経3=京都・洛南)がシャットにクイックと得点しブレイク。しかし相手の多彩なサーブに苦しめられ開いた差は大きかった。最後は相手のサービスエースにより16―25でセットを落としストレートでの敗戦となった。

 

板垣のクイック

 

 V1チームの強烈な力に直面したこの一戦は早大にとってとても厳しいものだったに違いない。しかしこの試合で得ることができたものも大きかったはずだ。次戦のクラブチームとの対戦は公式戦ではかなり貴重な機会となる。普段と異なる対戦相手に難しさもあるだろうが、勝利を掴みとることを期待したい。

 

(記事 井口そら、写真 町田知穂)

 

セットカウント

早大―3パナソニック

 第1セット 22―25

 第2セット 19―25

 第3セット 16―25

 

スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)

ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

ミドルブロッカー 菅原啓(教2=山形南)

オポジット 畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)

セッター 前田凌吾(スポ3=大阪・清風)

リベロ 布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

 

途中出場

板垣慧(政経3=京都・洛南)

大谷陸(スポ2=埼玉・川越東)

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

 

コメント

板垣慧(政経3=京都・洛南)

ーー今日の試合をチームとして振り返って
昨日富士通さんに負けて、自分たちなりに雰囲気や戦う姿勢を見直して、今日は常に攻めの姿勢を持っていこうと言っていたのですが、やはりどうしても上級生が少ない中でチームを引っ張っていく存在がおらず、流れを作れないし、変なミスが出たりということで、黒鷲に入ってから自分たちの課題をたくさん見つけられる機会があったのかなと思います。
ーー終盤にブロックやクイックが決まっていましたが、個人としては
自分の役割は(試合に)出た時に少しのポイントだったとしてもチームを盛り上げたり、次のセットにつなげることを目標に今取り組んでいます。最終的には負けてしまったのですが、今日出た時には少しは役割を果たせたかなと思います。
ーー相手はV1の中でもトップチームでしたが、力の差は感じましたか
そうですね。やはりパス1本の質にしろ、高さにしろ全てが上のチームで。その中でも自分たちが攻める姿勢を貫けばもっとできることが他にもあったのかなと思うので、明日はクラブチーム(が相手)で雰囲気がまた難しいと思うのですが、しっかりといい形でやっていきたいです。
ーー明日への意気込み
明日は黒鷲の予選の3日目ということで、現時点で本戦進出は難しいのですが、最後まで学生らしさや自分たちらしいバレーを展開できるようにもっと声を出して頑張っていきたいと思います。

 

布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

ーー今日の試合をチームとして振り返って
パナソニックさんとやれる貴重な機会で自分たちが相手に向かっていくというところを目的としてやってきたのですが、やはり相手に圧倒されてしまうと自分たちのの勢いが無くなって、声も小さくなっていってしまいました。自分たちが劣勢の場面でも巻き返すような雰囲気や声出しが足りなかったなと。(相手が)強いことはわかっていたにも関わらず、そういったことができていなかったなというところがあります。
ーー昨日も押された展開での雰囲気が課題となっていましたが、今日に向けてチームで取り組んだことは
昨日は緩い、当たり前に拾えなければいけないボールを落としてしまったり、自分たちがやるべきことをやれていないことが課題に出て、それを今日修正しようとしました。昨日の課題だった緩いボールは拾えたのですが、攻撃力の部分で自ミスやブロックに捕まってそれをフォローできないとかがありました。自分の中ではとりあえず声を出してチームにいい雰囲気を持たせられるようにというところをやっていました。
ーー個人としては
ディグも上げてはいたけどコート外になったり、緩いボールが確実にセッターにパスが返っていないとか、トスが割れてしまったり、レセプションもしっかりセッターに返っていない場面が多くて。あとレセプションにノータッチでやられるというところで、リベロが守備の整備をしなければいけないのにそういうところまでしっかりとできていなかったのが課題です。
ーーサーブレシーブは良かった印象なのですが、ご自身としては課題として捉えられましたか
目立つほど悪くはなかったのですが、ショットだったり緩いボールを確実にセッターに返せていないなと思ったので。あとは他の人のミスでも自分の整備のしかたが悪かったりとかで。2セット目の最後もサーブポイントでノータッチでやられたというので、自分が「ここまで行って」とかの声かけができていなかったかなと思います。
ーー相手との力の差はどのような部分で感じましたか
一つ一つのプレーが上手いし、ひとつのものに対して必死でやっている姿は勉強になりましたし、やはりこっちが思いっきり打ってもちゃんとその先にレシーバーがいて、組織的な守備で。完全に打たされてたなってイメージがあって。でももう少しやれたんじゃないかなとも思います。
ーー明日への意気込みをお願いします
2連敗という悪い雰囲気でチームの状態はあまりよくないのですが、それを切り替えて明日SUISENさんとやれるということで、チームとして相手に向かっていくということと、自分たちが練習でやってきたことをしっかりとできるように頑張りたいです。

 

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

――試合の振り返って

入学して初めてこんなに長くコートに入って、相手がパナソニックさんで自分の持ち味を活かして頑張ろうと思っていて。チームとしては昨日フルセットで負けてしまって雰囲気があまり良くなくて、そのまま雰囲気を変えられずに入ってしまったので、そこを自分が途中で入ることで雰囲気をどうにか盛り返そうと思って声を出しながら頑張りました。

――緊張はありましたか

緊張は全然ないです。黒鷲旗という大きな舞台でワクワクの方がありました。

――サービスエースなどもありましたが個人として調子は良かったですか

自分は波がなくて平均的に高い数字を残せていると思っているので、調子がいいというよりかはワクワクしていた分体が動いたのかなと思います。

――Vリーグのチームと対戦して力の差を感じた部分はありますか

ジャンプやパワー、テクニックとか次元が高いところでパナソニックさんはやっています。自分はまだ高校3年生から上がってきたばかりで大学や上のカテゴリーが何もわからない状態で、知識や試合の流れとか自分はまだ何もできないから置いてけぼりみたいな感じになってしまっています。

――明日の試合への意気込みをお願いします

2試合落として富士通さんが2勝したので多分決勝トーナメントは厳しいと思うんですけど、これがゴールではないので。自分の中でこの経験は凄く大きな財産なのでこれを糧にしてできなかったことをできるように、春リーグもまだ続きますし、自分はまだ(大学)4年間あるのでその先もしっかり見据えて頑張れるようにしたいです。