【連載】新体制特集『To The TOP』 【第4回】 QB八木義仁副将×DB鈴木晴貴副将 | 早スポオフィシャルブログ

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 第4回には、副将を務めるQB八木義仁副将(政経4=東京・早大学院)とDB鈴木晴貴副将(基理4=神奈川・鎌倉学園)が登場。昨年から主力として試合に出場しているお二人に、関東大学秋季リーグ戦(リーグ戦)で4位となった昨シーズンの振り返りや、ラストイヤーへの思いを伺った。

 

※この取材は4月18日に行われたものです。

 

ーーお互いの紹介をお願いします

八木 晴貴はすごくパッションが前面に出てくる選手です。副将としてもすごく自分の意見を躊躇せずに言いますし、自分の思っていることを正直にすごく言う人だなという印象です。

 

鈴木 八木はいつも冷静で、ザ・QBみたいな選手だなという印象を第一印象として受けまして、しっかり考え込んでいて、素晴らしい選手だなという風に思います。

 

ーー具体的にはどのあたりからQBらしさを感じますか

鈴木 リーダーシップと冷静さを常に持っていて、やはりオフェンスを引っ張っているリーダーだなという感じです。

 

ーー昨シーズンについて伺います。昨年のリーグ戦を振り返っていかがですか

八木 まず僕自身がチームとしては春の段階では先発出場する予定がなくて、夏合宿以降に実際にチームを引っ張っていく立場になったんですけど、まだまだ自分の力不足で、もっと得点重ねていたら勝てたなっていう試合がありましたし、先輩に対して甘えていた部分もあって、なかなかチームを勝利に導けなかったなという個人的な反省があります。あとは、甲子園に行くことを目標にしていたのに、最後優勝争いを出来なくなってしまったというのは、すごく悔しいシーズンでした。

 

鈴木 個人的には戦術を意識してプレーしすぎて、ビッグプレーをちょっと起こせなかったなっていうのが反省としてありました。チームとしてまとまりはあったけど個の力は弱く、1人1人がそこで勝ち切れなかったかなっていう反省があります。今年は個の力を強くして、チームとして勝っていかないといけないなと感じています。

 

ーー八木選手はチーム全体としての反省点はありますか

八木 かなり大人なチームだったなと思いますし、それぞれのポジションやそれぞれの選手で何が必要かという話し合いは活発だったと思います。それがもっとチーム全体に広がっていて欲しかったですし、自分自身もチーム全体に広げられなかったので、それが個の力を全体に波及させられなかった要因で、最後勝ちきれなかった原因だと思います。

 

ーー個人の成績・パフォーマンスについてはいかがですか

八木 結構苦しんだ中では、秋はそこそこのパスも決められましたし、納得のいくパフォーマンスが出来た試合が多かったという印象ですが、最終的に優勝が消えてしまった明治戦では1本しか僕はパスが決まっていなくて、大事な場面とかで力を発揮できないと意味がないなというか、その先に繋げられないなっていうのを身をもって学びました。

 

鈴木 3年生になってからずっとスタメンとして出るようになって、ファンダメンタルにフォーカスして1年間取り組んでいましたが、重要な試合で勝利に導ける選手ではなかったという反省があるので、今年はもう1個上のレベルを目指してどのプレーでも挑戦を続けようと思って取り組んでいます。

 

ーーリーグ戦を通して、オフシーズンで強化したことはありますか

八木 オフシーズンに改めて、オフェンスの4年生で昨年の試合を全部振り返って、何が課題だったのかを洗い出し、今年のオフェンスにどう活かしていくのか、昨年の作戦からどうアレンジしていかなければならないのかをしっかり考えることができたオフシーズンでした。

 

鈴木 オフシーズンに強化した点は、まずチーム全体としてフィジカルを強化して、ウエイトトレーニングに注力して取り組んできました。ディフェンスとしては、全体に戦術を普及させるためにしっかりポジションミーティングなど色々なミーティングをして、ディフェンス全体としてレベルを上げていくっていうところに注力しました。

 

「全員を巻き込んで日本一を目指していく」(鈴木)

 

質問に答える鈴木副将

 

ーー副将に就任した経緯について教えてくださ

八木 この先勝っていくためには、もっとフットボールについて選手1人1人が考えて、クレバーにプレーすることが大事だと僕は思っていて、それをこのチーム全体に波及させていきたいという思いから副将に立候補しました。考える文化向上委員長という役を任命していただきまして、頑張っています。

 

鈴木 僕はやはりラストシーズンにチームを勝利に導きたい、引っ張っていきたいと思い立候補しました。個の力にフォーカスして強くなれるように、ヒット、タックルをしっかりみんなができるように、とにかく全員を巻き込んで日本一を目指していくというチーム作りに取り組んでいます。

 

ーー副将としてチームでの役割はどのようなところを期待されていると思いますか

八木 考える文化をチームに根付かせようというのをすごく取り組んでいて、戦術的なところも含めて、日々どのような課題があるのかをみんなで話し合う機会を設けるようなことをしています。

 

鈴木 情熱を持って取り組むことと、全員を巻き込んで個の力のレベルを上げていくことの2つかなと思います。

 

ーー小林亮生主将(先理4=埼玉・早大本庄)についてはどのような印象を持っていますか

八木 自分に厳しく他人に厳しく、妥協なくいつも取り組んでいるのが本当にすごいなと思います。

 

鈴木 本当にストイックに日々の練習に取り組んでいて、ザ・主将というか、信頼できて一緒に頑張っていきたいと思える主将です。

 

ーー今年は副将が4人と例年より多いですが、理由はありますか

鈴木 4人立候補して、それぞれが違う役割を持っていて。例えば功能(誠也副将、教3=東京・西)だったら下級生だから下級生を巻き込むようなリーダーとして必要だよねという感じで。それぞれ色々な役割があり、最終的に人数は関係なく必要だから全員副将になったという感じです。

 

ーー4年生はどのような代ですか

八木 結構勢いのある学年で、みんなで何でもやるときはやるし、悪い方向に流されちゃうときは流されちゃう、という学年だと思っています。4年生になるとすごくミーティングの回数も増えて大変ですが、年明けぐらいからここまでずっと熱量高く、頑張ってやってきています。

 

鈴木 良い意味でも悪い意味でも優しいというところと自由にみんながそれぞれ頑張る感じです。ただやはり入部してから見た中では、1番それぞれがそれぞれの役割を持って頑張っている学年かなと思います。

 

ーー現在のチームの強みはどのようなところですか

八木 仲の良いところは強さだと思っていて、去年よりもオフェンスとディフェンスの垣根を越えたコミュニケーションは増えました。相手から見た自分たちのプレーがどうなっているのか、お互いにすごく意見を求め合っているのは今年のチームの特徴です。それがこの先試合が始まったら、大きな成果に結びつくのではないかなと思っています。

 

鈴木 練習に真面目に取り組むところです。そこをシーズンが深まっていく中でもしっかりやり続けられれば、レベルが上がって強いチームになれるかなと思います。

 

ーーどのようなチームにしていきたいですか

八木 どんな相手であってもどういう試合展開であっても、 絶対勝つんだっていう気持ちを持って試合に臨み、試合中にどんな展開になっても、油断することのない試合運びと、劣勢であっても絶対逆転できるという強い気持ちを持って戦えるようにしていきたいです。

 

鈴木 目の前の相手に対して情熱を持って、その1プレーに全員が本気で取り組むようなチームが良いなと思います。

 

「何としても日本一になりたい」(八木)

 

質問に答える八木副将

 

ーー今月末には5年ぶりに早慶戦が開催されますが、現在のチームの雰囲気はいかがですか

八木 良い感じです。まだまだ詰めないといけないところや、練習しないといけない課題がたくさんありますが、5年ぶりの早慶戦ということもありますし、今シーズンの試合がようやく始まるっていうワクワクもあり、かなり気合が入って練習できていると思います。

 

鈴木 気合いや勢い、情熱とかはすごく良い雰囲気で、だからあとはやはり技術面かなと思っています。あと10日間でそこを詰め切って、勝ちに行きたいです。

 

ーー早慶戦への意気込みをお願いします

八木 小学校1年生からフラッグ(フットボール)で早慶戦を経験していて(今年で)11回目になりますが、残念ながら負け越しているので、最後の早慶戦は絶対勝ちたいという思いがあります。チームとしてもこの1年日本一に向かう中で勢いをつける大事な試合になるので、お客さんもいっぱい入って緊張するかもしれませんが、頑張って勝利に結びつけたいと思います。

 

鈴木 自分は毎試合一緒で、目の前の相手を倒して、ビッグプレーを起こしてチームを勝利に導くというのが個人の目標です。チームとしては試合になったら目の前の1プレーにこだわって、勝ちに行きます。それが終わったら反省して次につなげられればと思います。とりあえず勝つ。

 

ーーその後の春季オープン戦で意識している大学はありますか

八木 関西大学ですね。

 

鈴木 僕も関西大学です。

 

ーーどのような試合にしていきたいですか

八木 早慶戦の後、期間も短いですがしっかり準備して絶対に勝ちたいです。

 

鈴木 しっかり準備して勝ちに行きたいし、オープン戦の他の試合についても、去年負けた立教と明治との試合もありますし、どの試合も本当に自分達のファンダメンタルにこだわって、試合当日は準備したものをしっかり出して勝ちに行くというのを春季はやっていきたいと思います。

 

ーーチームメイトで期待している選手はいますか

鈴木 同じ鎌倉学園高校出身で、ずっとDBでやってきた森慶太郎くん(教3=神奈川・鎌倉学園)を挙げたいと思います。もうずっと前から見てきて、一緒に頑張ってきているので活躍してほしいという気持ちです。あとは同じポジションの杉田くん(DB杉田俊、社3=東京・早実)です。体も大きくてすごくポテンシャルもあり、絶対に活躍できる選手なので頑張ってほしいと思います。

 

八木 松野(WR松野雄太朗、社3=東京・早大学院)は注目してほしい選手ですし、期待しています。高校ではサッカーをやっていてアメフトは未経験でしたが、抜群のキャッチ力と、決められた作戦を遂行する中での遊び心など、良いセンスをしていると思うことが多いので、春からどんどん活躍していってほしいです。

 

ーー個人としての目標を教えてください

八木 オール関東に選ばれる選手になるというのは目標に挙げたいですね。それくらい圧倒的な選手になることが日本一になる上で、オフェンスとして得点を稼いでいかないといけない中では大事だと思うので、圧倒的な選手になってオール関東に選ばれたいと思います。

 

鈴木 やはり日本一を目指しているので、まずは自分が日本一の選手になることを目標として頑張ります。

 

ーーラストイヤーの意気込みをお願いします

八木 何としても日本一になりたいという思いを強く持っているので、シーズン中色々な苦しい時期も来ると思いますが、チームのみんなとたくましく乗り越えていって日本一を達成したいと思います。

 

鈴木 最後のシーズンなので一戦一戦勝っていって、日本一になりたいという思いがあります。そのために個の力とチームの団結を意識して、良いチームにして勝ちたいと思います。

 

ーーありがとうございました!

(取材 沼澤泰平、編集 濵嶋彩加)

 

 

◆八木義仁(やぎ・よしひと)(※写真左)

東京・早大学院高出身。183センチ。83キロ。政治経済学部4年。QB。注目してもらいたいポイントはパスをたくさん通していくところだという八木選手。八木選手のパスから繰り広げられるオフェンスのプレーに期待です!

 

◆鈴木晴貴(すずき・はるき)(※写真右)

神奈川・鎌倉学園高出身。174センチ。82キロ。基幹理工学部4年。DB。注目してもらいたいポイントは激しいヒットとタックルだという鈴木選手。パッション全開のディフェンスから生まれるビッグプレーに期待です!