東京都大学連盟春季リーグ戦 ４月20日 東京・江戸川区球場
東京都大学連盟春季リーグ戦（春季リーグ戦）が開幕。早大は、初戦で今季から１部昇格を果たした学芸大学と対戦。序盤、固さがみられやや苦戦したものの、２－１と接戦を制し、初戦を勝利で飾ってみせた。しかし、ダブルヘッダーとなる第２戦では、日体大に力負け。打線はほぼ完ぺきに抑え込まれ、投手陣は本塁打を浴びるなど０－７でコールド負けを喫した。
対学芸大
学芸大 000 100 0=1
早大 001 100 ✕=2
勝利投手 八角
敗戦投手 西田
開幕戦を託されたのは、エース八角美海（スポ２＝東京・神田女学園）。その八角は、初回、２回とランナーを背負ったものの、後続を打ち取り３回までゼロ行進を続ける。しかし、先制点をもらった直後の４回に四死球と単打で満塁のピンチを招くと、中前適時打を浴び、同点に追いつかれた。続くピンチは併殺で切り抜けたものの、八角としてはやや低調な立ち上がりとなった。
打線も序盤は動きが固く、初回、２回と三者凡退。学芸大に抑え込まれる展開となった。それでも３回、先頭の杉浦櫻子（スポ３＝愛知・岡崎北）が出塁すると、相手のエラーが絡んで一死一三塁の好機が訪れる。そして、この場面で打席に立った河井なごみ副将（スポ４＝埼玉・伊奈学園総合）が一塁線を破る痛烈な適時二塁打を放ち、早大が１点を先制した。続く４回に同点に追いつかれたものの、打線はすぐさま八角を援護。先頭の斎藤遥夏（スポ３＝千葉・習志野）が左前安打で出塁すると、四球や相手のエラーに乗じて一死満塁の好機を作る。すると、今日公式戦デビューを果たした手塚未来（スポ１＝埼玉・星野）がレフトへの犠飛を放ち、勝ち越しに成功した。
タイムリーを放った河井副将
援護をもらった八角はギアを上げ、尻上がりに調子を上げていく。５回、６回と出塁を許したものの、走者を背負ってからは安打を許さず、相手打線に付け入る隙を与えない。最終回のマウンドにも上がった八角は、全てのアウトを三振で奪い、相手を制圧。リーグ戦初戦を勝利で飾ってみせた。
尻上がりに調子を上げた八角
対日体大
日体大 310 21=7
早大 000 00=0
勝利投手 長利
敗戦投手 佐藤
この日２試合目となる日体大戦のマウンドを託されたのは、佐藤晴（人４＝大阪女学院）。今季初先発のマウンドに登った佐藤だったが、序盤から日体大打線に捕まった。四球２つと内野安打で満塁のピンチを背負うと、犠飛、中前適時打で一気に３点を失う。その後も日体大打線の勢いは止まらず、毎回の出塁を許し、４回には完璧な当たりの本塁打を浴びるなど、強豪日体大の洗礼を浴びる形となった。それでも、粘り強く５回を投げ切り、八角が１日で２登板する事態を防いだことは、明日以降の戦いを見据える上で、非常に重要な仕事をこなしたと言えるだろう。今後の活躍にも期待したい。
強豪日体大を相手に粘り強く投げ続けた佐藤
また、日体大投手陣を相手に打線も苦戦。初回こそ小林千晃主将（スポ４＝千葉経大付）が内野安打で出塁したものの、以降は手塚の１安打のみに抑え込まれた。７点差をつけられて迎えた５回の代打攻勢も実らず、あえなくコールド負け。昨季２位の強豪を相手に力の差を見せつけられる格好となった。
３回に中前安打を放ち、意地を見せた手塚
昨季を５位で終え、巻き返しを狙う早大。今日１勝を挙げたことで、全日本インカレ出場にも大きく前進した。１つでも上の順位でリーグ戦を締めくくるため、次戦以降も一戦必勝を誓う。
（記事 林田怜空、写真 近藤翔太）
◆コメント
河井なごみ副将（スポ４＝埼玉・伊奈学園総合）
ーー今日の2試合を振り返っていかがですか
初戦をしっかり勝ちにいこうというところで、みんなで準備してきたので、１試合目をしっかり集中して勝ち切れたのは良かったかなと思います。２試合、初日で難しいところがあったんですけど、 一戦一戦成長して残りの試合も戦い切ればいいなと思います。
ーー１試合目の先制適時打の打席を振り返っていかがですか
振り切って打つことができて良かったかなと思うのが１つと、あとはケガの影響で試合はバッティングに集中させてもらっていたので、その分、大事な場面で１本打ててよかったなと思います。
ーーこの冬に取り組んでいたことを教えてください
守備の部分でしっかりミスが少なくなるように、数を捕ることだったり、バッティングでもグループに分かれたりして、ピッチャーを想定して実際に活かせるようなことをしていました。
ーー明日の試合の意気込みをお願いします
一戦一戦挑戦しながら成長していければいいかなと思うので、この試合をまた今後の大会だったり、インカレ（全日本大学選手権）につなげていければなと思います。
手塚未来（スポ１＝埼玉・星野）
ーー今日の2試合を振り返って一言お願いします
今日が初めての公式戦で、今まで慣れてないポジションにも挑戦させていただいて緊張したんですけど、楽しむことができてよかったなと思います。
ーー学芸戦では決勝打となる犠牲フライを放ちました。あの場面で打席に入る際に意識していたことと、打った際の手応えを教えてください
そうですね。満塁で回ってきてすごい緊張していたんですけど、先輩方からいろいろアドバイスとかをいただいていたので、とにかく思いっきり、自分から積極的に振りに行こうっていうのと、打った時はそんなにいい感覚はなかったんですけど、点に繋がってくれてよかったなって思います。
ーー２試合目では常時90キロ中盤あたりの好投手からヒットを放たれました。難しい打席では打席ではあったかと思うのですが、打席を振り返っていかがでしょうか
自分の得意なコースとかだけをまって、センター前を意識して打っていたので、ちょうどそこに来てくれたっていうのと、思い切って1年生だからこそ思い切っていけた結果、センター前に打てたのかなって思います
ーー今シーズンを通してアピールしたいことを教えてください
まだまだと全然技術もいろんなことが足りてないんですけど、たくさん練習して、どこでも守れるような、そしてチームのみんな先生方にも信頼されるような選手になりたいと思います。
ーー今シーズンのチームとしての目標を教えてください
インカレ（全日本大学選手権）に向けて、そこで１戦１戦を全員で戦って、１つでも勝てるようにっていうのが目標です。
ーー今日が公式戦デビュー戦だったかと思います。4年間の目標を教えてください
まだ具体的には全然決まってないんですけど、１番はチームを勝利に導ける、信頼される選手になりたいと思っています。