小原と松本が決勝へ、見応えあるレースが続く | 早スポオフィシャルブログ

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国際大会代表選手選考会(50m) 3月20日 東京アクアティクスセンター

 国際大会代表選考会4日目。今日も早大からは8レースに11名が出場した。新開誠也(スポ1= 鹿児島情報)や二宮歌梨(教1=東京・早実)らの1年生スイマーが奮闘。また、パリ五輪代表内定を狙う田中大寛(スポ4=大分・別府翔青)が100メートル自由形に登場するものの、まさかの予選敗退となった。大会4日目も100分の1秒ほどの差で運命が決まる厳しいレースが頻発した。

★新開が準決勝の舞台で活躍!!
 男子200メートルバタフライ5組には、今大会この1種目のみにエントリーしている新開が登場。「しっかりと自分の力を出せれば準決勝に残れると思っていた」という言葉通り、前半から落ち着いた泳ぎでレースを展開した。全体9位、1分58秒36というタイムで準決勝進出を決めた。準決勝、新開は五輪メダリストで早大出身の瀬戸大也(平29スポ卒=CHARIS&Co.)の隣を泳ぐというレース順。緊張などもあり、思うように身体が動かなかったという。前半は予選より0.5秒遅れたタイムで折り返すが、後半からは徐々に本来の力を取り戻しこの組5位でフィニッシュ。全体10位となり決勝進出とはならなかったが「準決勝の舞台に立てたことは次に繋がる良い経験ができた」とポジティブに振り返った。

レース序盤の新開

★原が12位、田中はまさかの予選敗退・・・
 そして、男子100メートル自由形には田中、原空輝(スポ2=東福岡)、須田悠介(スポ4=神奈川・湘南工大)が熱いレースを繰り広げた。4×100メートルフリーリレーでパリ五輪の代表を狙う田中が須田とともに7組に出場した。前半から波に乗り切れず、やや出遅れる田中。最後までダイナミックな泳ぎで粘ったが、タイムを伸ばすことはできずまさかの予選敗退を喫した。また準決勝に進んだ原は前半、松元克央(ミツウロコ・三菱養和SS)に次ぐ2位で折り返す。そのまま逃げ切りたいところだったが、タッチの差で競り負け12位でこの種目を終えた。

スタート台に上がる原

★小原、松本がそれぞれ決勝へ
 他の種目でも早大生の活躍が目立った。女子800メートル自由形では、小原天寧女子主将(スポ3=東京・目黒日大)が自己ベストを更新し、予選6位で21日の決勝に臨む。また、大会1日目から活躍を見せている松本信歩(スポ3=東京学芸大付)も女子100メートル自由形で決勝に進んでいる。

フィニッシュ直後の小原

 大会も中盤戦となり、連日レースをこなす選手たちは心身ともに疲れが出始める。しかし、男子200メートルバタフライに出場した新開や男子200メートル、100メートル平泳ぎに出場した松田藍青(スポ2=愛知)らのように出場種目を全て終え、早くも次を見据えている選手もいる。大会5日目となる21日は、女子2名の決勝進出が決まっている。それぞれの目標に向かい、自分自身負けないための勝負が続く。

 

(記事 大村谷芳、写真 植村皓大)
 

結果
◇予選
男子200mバタフライ 
新開誠也 1分58秒36【9位】準決勝進出 
山本拓武 2分00秒98【33位】
入江崇也 2分01秒16【34位】

男子100m自由形
原空輝 49秒88【12位】準決勝進出 日本学生選手権突破
田中大寛 50秒51【32位】
須田悠介 50秒84【42位】

女子1500m自由形
小原天寧 16分44秒50【6位】決勝進出 自己ベスト

女子100m自由形
松本信歩 55秒74【9位】準決勝進出 日本学生選手権突破
二宮歌梨 56秒69【21位】日本学生選手権突破
船越彩椰 56秒77【23位】日本学生選手権突破

男子200m平泳ぎ
松田藍青 2分13秒57【24位】日本学生選手権突破

◇準決勝
男子100m自由形
原空輝 49秒75【12位】 日本学生選手権突破

男子200mバタフライ 
新開誠也 1分58秒19【10位】 日本学生選手権突破

女子100m自由形
松本信歩 54秒97【4位】決勝進出 自己ベスト、日本学生選手権突破

コメント
小原天寧女子主将(スポ3=東京・目黒日大)
――6位での予選通過、レースを振り返っていかがですか
 初日(17日、400メートル自由形)に絶対ベストが出ると思って、出ないというところから始まったので、メンタルを持たせることが結構きつかったのですが、とりあえずここまで持って来れたなというところです。

――レース前はどのような気持ちでしたか
 200メートル自由形の時に、吹っ切れたところはあって、もう何も気にせずとにかく頑張るということを頭に入れてレースに臨みました。

――決勝の意気込みをお願いします
 やっとスタートラインに立った感じなので、ここから爪痕を残して行けたらいいなと思います。

松田藍青(スポ2=愛知)
――後半さらにスピードを上げました、レースを振り返っていかがですか
 あまり調子は良くないので、最後までバテないようにという感じでいきました。前半1分4秒55なら、スピードも悪くないのかなと思うので、今回50メートル平泳ぎは出ませんがベストも狙えるのかなと思います。

――今大会2レース目ですが、体の調子はいかがですか
 ウエイトの故障もあって練習があまりできていない時があったのですが、思ったよりもタイムが良かったので練習の成果だと思います。

――今後の意気込みをお願いします
 次の大会に良い流れを作れるような練習をしていきたいと思います。

新開誠也(スポ1= 鹿児島情報)
――予選よりタイムを上げました、準決勝のレースを振り返っていかがですか
 最近の試合は2本目のタイムを落としてしまうことが多く、少し不安な部分もありましたが、予選からタイムをあげることができたのは、良かったと思います。初めてのオリンピック選考会で、準決勝の舞台に立てたことは次に繋がるいい経験ができたと思っています。

――予選、準決勝ともにどのような気持ちでレースに臨みましたか
 予選はしっかりと自分の力を出せれば準決勝に残れると思っていたので、少し緊張はありましたが、リラックスしてレースに臨めました。準決勝では、決勝進出を目指していましたが、隣のレーンが瀬戸大也さんであったり、代表経験がある選手がいる中ということもあり、緊張してしまい、思うように身体が動きませんでした。しかし、オリンピック選考会の決勝を目指して泳げたことは、自分の中でも価値のある経験だと感じています。

――今大会のレースを終えられました、今後の目標をお願いします
 次の目標としては、9月のインカレです。そこでは昨年20バタフライ決勝で大幅にタイムを落としてしまい8位という悔しい結果だったので、今年こそはメダル獲得を目標に頑張りたいと思っています。また、リレー種目でもチームに貢献できるように、バタフライだけでなく自由形も頑張りたいと思っています。