【サッカー】またしても守りきれず痛恨の逆転負け | 早スポオフィシャルブログ

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第87回関東大学リーグ戦 10月12日 茨城・ひたちなか市総合運動公園陸上競技場

 前節・日体大戦(○3-2)で見事な逆転勝ちを収めた早大。今節はJリーグ内定者を3人も擁する強豪・筑波大と対戦した。試合は序盤に速攻から幸先良く先制に成功する。だが後半に入り相手のパスワークを中心とした攻撃を前に徐々に押され始めると、立て続けに3失点を喫してしまう。攻撃陣も何度か訪れたチャンスをものにできず後半は沈黙。攻守共に完敗を喫し、首位専大との勝ち点差を再び広げてしまう形となってしまった。

早スポオフィシャルブログ「ただいま取材中!」-先制点となるシュートを放つ榎本

 前節の結果で首位専大との勝ち点差を『5』に縮めた早大。悲願の関東大学リーグ戦(リーグ戦)制覇に向け勝利が欲しいこの1戦はいきなりスコアが動く。開始早々の6分、パスカットからMF中田航平主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)がロングフィードを送ると、これに反応し裏に抜け出したFW榎本大希(スポ4=横浜F・マリノスユース)がGKとの1対1を制し冷静にネット揺らす。「自分たちらしい形」(榎本)で先制に成功した早大は、守備でも得意の素早い連動したプレスで相手に決定機を作らせない。31分には再びカットしたボールをMF近藤貴司(教3=三菱養和SCユース)がクロスを上げ、ゴール前の混戦から最後はDF奥山政幸(スポ2=名古屋グランパスU-18)がシュートを放つ。39分には相手FWのボレーシュートをGK阿部雄太(人4=千葉・渋谷教育学園幕張)がファインセーブするなど攻守に集中したプレーを見せ、1-0のままハーフタイムを迎えた。


 だが迎えた後半、悪夢が待っていた。風上に立った筑波大が本来のパスワークを徐々に発揮し始めると、52分に左サイドを突破され最後はグラウンダーのクロスに対応しきれずオウンゴールをしてしまう。同点となり攻勢を強めた筑波大は、長短織り交ぜたパスでエンジイレブンを圧倒。64分には中央からサイドへ展開すると、ファーサイドへのクロスがフリーの選手に渡り、逆転弾を決められてしまう。なんとか試合を振り出しに戻したい早大だったが、風の影響もあってかボールを前線に運ぶことができず、相手のパスワークを前に自陣でのプレーを余儀なくされる。72分には相手のドリブル突破を止めきれず、痛恨の3失点目を献上。状況を変えるためFW秋岡活哉(政経3=FC東京U-18)を投入し、前線の活性化を図るも、得点には結びつかず。終了間際の86分に榎本がクロスにダイビングヘッドで合わせるも、相手GKのスーパーセーブにあい万事休す。1-3で完敗を喫した。

早スポオフィシャルブログ「ただいま取材中!」-失点後、落胆する三竿

 またしても失点は止まらなかった。「自分たちの運動量が落ちていった」(中田)と振り返る通り、プレスが弱まったことで相手にボールを回されてしまったことが敗因であることは明らかだ。前期に見せた堅い守備が嘘のように後期は失点が多く、勝ちきれずに落とした勝ち点が現在の専大との差となっている。残り6試合で勝ち点差は『8』。目標としていたリーグ王者に向け、黄色信号が灯った。
(記事 増山祐史、写真 辛嶋寛文)


◆結果
●早大1(1-0、0-3)3筑波大
【得点者】(早)6榎本 (筑)52OG、64上村、72若杉
※現在の順位=2位

◆コメント
MF中田航平主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)
――1-3で逆転負けとなりました。きょうの試合を振り返って
予想はしていた中でずっとポゼッションをされて、立ち上がりに点を取れたのは良かったんですけど、後半になって1対1で破られるシーンというのが増えました。チームとしてやらなきゃいけないことはありますけど、やっぱり個人でやられたらこのように差がついてしまうので、個人のレベルを上げなければ差は埋められないですから、もう一度切り替えてやっていきたいです。
――戦前の予想通り、筑波大は細かいパスを繋ぐサッカーで勝負してきましたが、印象はいかがでしたか
前半はプレッシャーをかけてボールを奪えるシーンが多く、このままプレッシャーをかけ続けたら勝てるという自信があったんですけど、最初から最後までポゼッションされる中で、徐々に自分たちの運動量が落ちていき、相手のパスサッカーが有効になってきて、隙だったり、ブロックが広がったところを上手く使われたのが非常に痛かったです。
――前半はワセダらしいサッカーで先制点を奪い、その後もペースを掴みましたが振り返って
前半は非常に良かったです。風上というのもあって、皆割りきって繋げないところはしっかりクリアしたり。ただそういうところでも自分たちがもう一段階レベルを上げるとしたらボールを奪ってから素早くポジショニングを取って、しっかりワンクッション置いてから前に入れるというようなプレーをやっていかなきゃいけないですし、前半のサッカーを後半やらなきゃいけないです。前半のサッカーで、どれだけエネルギーを使い過ぎないで後半も同じエネルギーを出せるかが非常に大切ですから、有効に守備でも攻撃でも力を使うことが課題です。
――逆に後半は受けに回り、プレスをかわされるシーンが目立ちました。いかがでしたか
風下というのもあって、相手にポゼッションされて、ラインが少し低くなってしまって、プレッシャーにいこうとしてもすぐ剥がされてしまうことが多くあったので、風下とか関係なくラインを全体として上げたり、もう少し相手のディフェンスラインへのプレッシャーというのをもっとやっていかないと、押し込まれたら失点してしまいます。もっとワセダらしく前からプレッシャーをかけるために前半の立ち上がりの強度と後半の強度を同じに保つ必要があると思います。
――きょうも3失点ということで、後期に入ってから失点が減りません。その原因は何ですか
ミスからの失点が前節あったりしましたけど、やっぱり個人のレベルが低いからこそ失点してしまうと思うので、チーム全体の課題ではありますけど、個人個人が1対1で負けないようにやっていきたいです。
――優勝に向けて後が無い中で迎える次の相手は順大です。それに向けて
前期負けている(●0-1)相手なので、シーズン通して同じ相手に2回負けていたら優勝争いというのは出来ませんから、まずは優勝争いどうこうというよりも次の順大戦で勝つためにこの1週間しっかりとトレーニングを積んでいきたいです。

DF三竿雄斗(スポ4=東京ヴェルディユース)
――3失点を喫してしまいましたが、振り返って
風下で結構早い時間に失点してしまって、しょうがないこともあったんですけどそのまま連続失点を防げなかったのが全てなのでこの3失点をしっかり受け止めてやっていきたいと思います。
――1点目はオウンゴールでしたが
そうですね上手くゴールカバーにはいれたんですけどやっぱり相手のシュートが早くてクリアしきれなかったので。ああいうところで守っていければ良かったと思うんですけどあれはもったいない失点だったと思っています。
――サイドから圧倒されてしまいましたが、筑波大の印象は
攻撃に人数をかけていて、守備は1人1人意識していました。サイドから攻撃の形を作っていこうと思ったんですけどなかなか左サイドに良いボールが来なかったのでもっともっと要求しないと意味がなかったかなと思います。
――後期に入っての平均失点数がかなり高くなっています
いままでは崩されてやられるというか綺麗にやられるということはなくて、本当に1つのセットプレーであったり競り合いの後だったりで勿体無い失点に終わったんですが、きょうは相手の質の高さというかそういうものに圧倒された面もあったので意識としては悪くないと思うので続けてやっていくしかないと思います。
――イエローカードをもらってしまった後に納得いかない顔をされていましたが、振り返っていかがですか
そうですね、あれは絶対ファールではなかったと思います。あそこでボールを奪って攻撃に繋げれば絶対チャンスというか得点に結びつけられたと思うのでイエローカードをもらったのは不服ですし納得いきませんでした。
――次節は前期敗戦している順大との対戦になります
前期で負けているのでしっかりと借りを返して、また専大との勝ち点差は空いてしまったんですが諦めずに。

※他の選手のコメントはホームページ復旧次第掲載いたします。