世界三大宗教のひとつにして、約4億人もの信者を有するとされる 『仏教』。
今日・2月15日は、仏教の始祖であるお釈迦様、すなわち
ゴータマ・シッダールタ
Gotama Siddhattha
が入滅された日、とされています。
お釈迦様は紀元前5世紀頃、シャカ族の王・シュッドーダナの男子として現在のネパール・ルンビニで誕生。
王子として裕福な生活を送っていましたが、人生に悩んだ彼は29歳で出家・・・苦行から瞑想を経て、35歳で悟りを開いたとか。
そして旅を続けながら人々に伝道すると同時に多くの弟子を育て、今から2,410年前の紀元前386年2月15日に80歳で入滅した、といわれています。(没年に関しては様々な異説あり)
現在、日本における葬儀の8割以上が仏式葬で執り行われているとのこと。
【仏式葬のミニ知識】
ご遺体を安置する際〝北枕〟にする場合が多いのですが、これはお釈迦様が入滅された時に頭を北に向けていたからであり、西でも可とされるのはお顔が西を向いていたから・・・というのが、その理由。
かつて葬祭業に携っていた私も、当然ながら仏教とは切っても切れないご縁がありましたが、生前のお釈迦様は経典を残すことを許さず口伝(暗記)によってのみ布教しており、入滅後多くの弟子たちが様々な宗派に別れて様々な経典を残しているため、お坊さんでない私がその全ての宗派について深く勉強することは無理なお話。
それ故、奥深いこの宗教に関し拙ブログで説明することなど到底できるものではありませんが、日本人には身近である仏教に少しでも興味を持っていただくために、本日は漫画をお勧め致します。
それは、手塚治虫先生の代表作、
『ブッダ』 (全12巻 潮ビジュアル文庫・刊)
葬儀屋時代には、スタッフ全員に読ませてました。
物語の中には架空の人物などが登場したりもしますが、お釈迦様の生誕から入滅までが大河ドラマの如く、ゆったりと語られて行きます。
仏教という深遠なる大海の淵に立ち、その奥底を覗くキッカケになる漫画絵巻といえるでしょう。
私は初めてこの本を手に取った時、冒頭の
“一匹のウサギが旅人を助けようと食べ物を探したが見つからず、自らを食べてもらうために火の中に飛び込む(!)”
・・・という逸話を読んでからページをめくる手が止まらなくなりました。
そして一気に12巻の最後まで読み進んだ刹那、何故か涙が頬を伝っていた事を憶えています。
折りに触れて何回も読み直しておりますが、そのたびに新しい発見や想いを巡らされる、まさしく〝超大作〟だと思いますョ。
「いくら漫画でも、ちょっと分量が・・・」
という方には、もうひとつブッダ関連の書籍をオススメしましょう。
『ブッダとシッタカブッタ』
(小泉吉宏・著 メディアファクトリー・刊)
こちらのシリーズでは、かわいい豚さんが主役でブッダはあくまで案内役・・・ですが、何気に仏教のエッセンスを織り込んでいる、非常に読みやすいマンガ本です。
仏教に触れてみたい方、また人生の意義について悩んでいる方、是非一度手にとってみて下さい。