醜 聞 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今からちょうど50年前の今日、史上最大というか最悪の政治スキャンダルとなる

 ウォーターゲート事件
    Watergate scandal 

 

が発覚しました・・・と言っても、当初はそんな大事件に発展するとは誰も予想していなかったでしょうが。

大統領選挙戦の最中だった1972年6月17日、当時野党だった民主党本部が入っていたワシントンD.C.にあるウォーターゲート・ビルに盗聴器を仕掛けようとした犯人グループ5人が、警備員の通報により警察に逮捕されました。

 

    
              
ウォーターゲート・ビル

その後、この犯人たちがニクソン大統領再選委員会の関係者であることが判明。

当初ニクソンやホワイトハウスのスタッフは政権と無関係であるとしていましたが、次第に当該事件に政権内部が深く関与していることが分かってきます。

更に事件発覚時ホワイトハウスが捜査妨害ともみ消し工作に直接関与し、大統領執務室での会話を録音したテープの議会提出を拒絶するなどの司法妨害が明るみに。

このような政権の動きに多くの国民が不信感を持ち、議会による大統領弾劾を求める声が強くなったことから、抗い切れなくなったニクソンは事件発覚から2年2ヶ月後の1974年8月9日に辞任。

米国史上初めて任期途中での辞職という汚点を残しました。

さて、この事件が一大スキャンダルに発展した大きな要因には、新聞記者2人の活躍がありました。

それはワシントン・ポスト紙の社会部記者ボブ・ウッドワードと、カール・バーンスタイン。


    

         Carl Bernstein       Bob Woodward

 

事件発覚が土曜日で主力記者が休んでいたため、入社して間もない新人のウッドワード(当時29歳)が担当を命じられます。

そして取材を進める中で、犯人たちが多額の現金を所持していたことや、法廷に共和党系の弁護士が傍聴に来ていたこと、更に容疑者の1人がCIAの警備官であることを自供したことから、単なる侵入事件ではないと直感。

そして同様にこの事件に興味を抱いた、記者としては先輩だったバーンスタイン(28歳)がウッドワードの書いた原稿を推敲し、コンビを結成。

同紙編集局長は大物記者に担当を変更しようとしますが、社会部長のハワード・ローゼンフェルドは若き記者の熱意を買って、そのまま担当させることに。

やがて〝ウッドスタイン〟と呼ばれることとなる2人は様々な障害を乗り越え事件の全容を明らかにして大統領を辞任に追い込み、一連の報道は1973年にピューリッツァー賞を受賞しました。

この2人の活躍は、彼らの手記を元に制作された映画 『大統領の陰謀』(1976年公開) で描かれました。

        

ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンが共演し、アカデミー賞8部門でノミネートされ、助演男優賞他4部門で受賞した名作・・・まだご覧になっていない方は、是非一度ご鑑賞ください。

個人的には、ロクに取材せずSNSから安易に情報を取るだけでいい加減な記事を書いたり、他メディアの記事をネタに会見で安易に質問する今時の記者たちに観て反省して欲しいですが。
 

 

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