昭和世代の方なら、真珠湾攻撃を取り上げた映画、
『トラ・トラ・トラ!』
(TORA!TORA!TORA!)
をご覧になった方も少なくないはず。
1970年公開の、真珠湾攻撃の史実を忠実に再現した日米合作による超大作です。
今日ご紹介するのは、13年前に発売されたDVD-BOX版。
私は通常DVDを購入する場合、コレクターズポックスのような〝特典付き〟には手を出しませんでした。
値段が高い し、本編以外にあまり興味が湧かなかったのがその理由ですが・・・しかしこの〝トラ・トラ・トラ!〟は発売されて即、手に入れたんです。
それは何故か?
実はこの映画、当初日本側の監督はあの黒澤明さんだったんですが、撮影途中で突如降板させられたんです。
そしてその約2年後に彼は自殺を図っており、ある意味日本映画界にとっては因縁めいた作品だから。
※ 黒澤監督に関する過去記事は、こちら。(↓)
そして、この特典DVDの 「黒澤監督降板の真相が明らかに。」 というキャッチフレーズに強く心惹かれたのが、購入動機でした。
手に入れて、まず日本公開版を観ましたが・・・今から半世紀以上前に実写でこれだけの映像を撮るには、莫大な製作費がかかったことが伺えます。
CGでは味わえない臨場感・迫力がありました。
で、その後続けてお目当ての “特典DVD” を視聴。。
・・・な~るほどねェ。
いかに史実に基づいて製作しようとしたか、その舞台裏がよく分かりました。
アメリカ側の製作者は、実際に奇襲攻撃に加わった淵田中佐や源田中佐(※階級は開戦当時)らと面談して協力を依頼し、撮影現場でアドバイスをもらっていたとのこと。
女性教官が操縦する黄色い訓練飛行機が、ゼロ戦編隊と遭遇するシーンがあるんですが、
(これはさすがにフィクションだろう)
と思っていたら、なんとこれも実話。 ヘェ~
黒澤監督降板の経緯を含め、“特典DVD” を観ることによって製作の舞台裏が良く分かり、映画の楽しみ方が随分と拡がりました。
残念ながら、現在はこの特典DVD付のBOX版は通販でも中古市場でしか出回っていないようですが、興味のある方は是非入手してご覧になってみてください。