NHK交響楽団
ですが、この現在日本最高峰かつ世界屈指の演奏水準を誇るオーケストラが誕生したのが、今から91年前の今日のことでした。
と言っても、当時の名称は 『新交響楽団』 でしたが。
その源流は、1925(大正14)年3月に山田耕筰が設立した日本交響楽協会。
ただこの時のメンバーは、映画館の楽士や東京六大学の管弦楽部員などの寄せ集め。
翌1926年1月には近衛秀麿の指揮で第1回定期予約公演会を開催したものの、同年9月に近衛秀磨と中心メンバーが協会を離脱。
そして新たに10月5日に旗揚げしたのが、『新交響楽団』 でした。
新交響楽団の第1回定期公演(1927年3月)
その後1942(昭和17)年5月に 『財団法人 日本交響楽団』 と改称。
そして1951(昭和26)年8月にNHKの支援を受けることとなり、現在の 『NHK交響楽団』 という名称となりました。
以来同楽団は受信料を財源としたNHKから年間14億円前後 (総収入の約50%) の交付金を受け、代わりに歴代の理事長をNHKから受け入れたり毎年の大河ドラマのメインテーマの演奏などで協力。
年間54回の定期公演と全国各地・海外で約120回のコンサートをこなす同楽団は、その間を縫ってテレビゲーム『ドラゴンクエスト』の音楽も演奏するなど、クラシック以外の分野でも活躍しています。
またドイツ圏の指揮者を招聘してきた関係で、伝統的にドイツ・オーストリア系の曲を得意としてきましたが、フランス系のシャルル・デュトワ氏を常任指揮者に迎えて以降は、演奏の幅が広がったといわれています。
一昨年の2015年にN響史上初の〝首席指揮者〟に就任したエストニア出身(アメリカ国籍)のパーヴォ・ヤルヴィ氏は、
「木管・金管・弦を含め、各楽器のセクションのソリストが優れている。 しかも全員があるレベル以上の均等の演奏力を持っている。
全員が均等な力を持つ大きなオーケストラは世界的にも稀だ。」
と、その技術・表現力を高く評価しています。
2ヶ月後の第九コンサートで、更に磨かれたN響サウンドを聴くことが今から楽しみ!
それでは最後に、N響の演奏によるドラゴンクエストをお楽しみください!