「〝ペイ・フォワード〟の如く、何か良い事をしよう!」
(拙ブログに書いた如く)そんな誓いを立てた昨日・・・人間、強くそれを願えば実現するものですねェ。
夕方、会社からの帰宅途中に、その機会が訪れたのです。
クルマを運転中、私の前を1台の原付が走っていました。
前と後ろに大きなカゴをつけ、荷物が山盛り。
ハンドルを握っていたのはヘルメットをかぶったおばさん。
交差点で一旦止まり、信号が変わって彼女が発進した瞬間・・・右からの突風で、バイクの後ろに積んでいた荷物の山から、コンビニ袋が1つ飛ばされてしまったのです。
しかし、おばさんは全くそれに気づかずどんどん加速。
一瞬私は荷物を拾おうかと思いましたが、その間にバイクを見失う気がして、そのまま追いかけることに。
アクセルを踏みこんで、約100m先で追いついた私は、クルマを原付の右横につけ、走りながら助手席の窓を開けて
「おばさん・・・荷物、荷物!」
と叫んだのですが、ヘルメットをかぶっていてよく聞こえなかったらしく、怪訝そうに私の顔をみるばかり。
仕方なく追い越して路側帯にクルマを停め、運転席から出て彼女を止めました。 すると、まず彼女の第一声は、
「あんた、誰?」
そう言われても仕方ない状況ですが、名乗る程の者でもございません。
「あそこの交差点で後ろの荷物が落ちましたョ。 だから追いかけてきたの!」
それを聞いたおばさんの反応は、これ以上ないくらいシンプルなものでした。
「あら、やだ。」
そう言うが早いか、すぐさまハンドルを右に切ってUターン・・・サッサと行ってしまいました。
(あらららっ・・・そ、それだけ?)
しばし呆然と彼女の走り去る姿を眺めていると、「パパァ~~ッ!」 とクラクションの音が。 後ろを振り向くと、私が停めた所は駐車場の真ん前。
家族4人を乗せた高級車の運転席から、怖そうなおじさんが 「出られねぇだろっ!」 とばかり私を睨んでいるではありませんか。
「あっ、すみませ~ん。 すぐ動かしますから~。」
頭を下げながら、慌ててクルマを発進させた私・・・善行をした(はずな)のに、何で私が謝らなきゃいけないの?
嗚呼、〝ペイ・フォワード〟への道は、楽じゃありません。