観 客 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

昨日までの4日間、最高のコンディションの中で開催された男子ゴルフの日本オープンは、大会史上稀に見る大激戦の末、小田選手のツアー初優勝で幕を閉じました。


注目の石川遼選手は、プレーオフにまで残ったものの2位タイ。 

しかしプレジデントカップから帰国した直後のぶっつけ本番で、この成績はさすがです。


最後まで盛り上がった大会でしたが、TV観戦していて非常に残念なことが。

・・・それは試合会場に詰めかけたギャラリーのマナーの悪さです。


実は今大会に限らず、今年は見苦しい場面がいくつかありました。


まず8月に行われた男子ツアーのサン・クロレラクラシック最終日。


優勝した石川遼選手と最後まで首位の座を争っていたB・ジョーンズ選手がバーディー・パットを外した際、一部のギャラリーが拍手をした場面がテレビ中継で放映されました。


試合後、石川選手が涙声で優勝インタビューに応じていたのは、必ずしも嬉し泣きだけではなかったはずです。


たまたまそれを見ていた私は、「まだこういうファンがいるのか。」 と大変苦々しく思ったのですが、同じことがその後も起きてしまいます。


次に、先々週開催された女子ツアー・SANKYOレディース。


宮里藍選手が国内では3年ぶりに逆転で優勝を飾ったのですが、最終日・最終組で回った全美貞選手が首位で迎えた18番で第3打を池ポチャした際に、やはり拍手をしたギャラリーが何人もいたというのです。


ギャラリーが応援する選手に優勝して欲しいのはよく分かりますが、だからといって優勝争いを演じている(外国人)選手のミスに拍手する・・・あまりに低次元で、同じ日本人として情けなくなります。うー


            ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-ゴルフギャラリー


こういう心ない行為を目にするたびに私が思い出すのは、四半世紀前に起きた〝ナイスボギー事件〟


当時女子ブロゴルフ界で女王として君臨し、アメリカツアーに参戦していた岡本綾子選手が凱旋。


1984年、USLPGAツアー最終戦として日本で開催されたマツダ・ジャパン・クラシックでも、最終日最終組で優勝争いを演じていたのですが・・・14番で同組でラウンドしていたジャン・スティーブンソン選手がパーパットを外した時に、ギャラリーから 「ナイス・ボギー!」 という信じられない声援が。ダメだぁ顔


岡本選手はその声を耳にした瞬間、「何でそんな事言うんですか!」 と涙の抗議、しばらくブレーができませんでした。


この事件は当時大きく取り上げられ、ギャラリーの観戦マナー向上が叫ばれたのですが・・・残念ながら当時からあまり進歩していないようです。


それどころか、最近は携帯電話を持ち込んで平気で着信音を鳴らしたり、選手がショットに入る直前にカメラのシャッター音が鳴り響くとか。


昨日もシャッター音で石川選手がスイングを止めるシーンがありました。

集中力を乱されたのか、そのホールはダブルボギー。

もしそれがなければ、彼がリードを保った可能性は大きかったはず。


ゴルフをやったことのある方ならお分かりいただけると思いますが、スイングに入ったところで音を立てられたり、視界内で動かれたりするのは凄く不快なことなのです。


ましてプロゴルファーは、一打一打に生活を賭けているのですから・・・。


一昔前、トーナメントで優勝経験もある某プロが、練習ラウンド中ティーショットを打とうとドライバーを振り上げた瞬間、たまたま近くを通りかかった親友が 「おはよう!」 と声をかけたのです。


某プロはスイングを慌てて止めて、「バカヤロウ、変な時に声をかけるなョ。」 とニガ笑いしたのですが・・・。


それ以降、彼はスイングに入る度に誰かがまた 「おはよう!」 と言うんじゃないか?、と常に気になるようになってしまいます。


やがてそれは恐怖感へと変わって行き、遂には〝ドライバー・イップス(※ドライバーが打てなくなってしまう、一種の職業病) を煩い・・トーナメントプロとしての選手生命を殆ど絶たれてしまった、という事例すらあるのです。


公共マナーの悪さが指摘される昨今ですが、いい大人が自分の子供や孫のような年齢の石川・宮里両選手を 『贔屓の引き倒し』 にするような行為は、絶対に止めてもらいたいものです。怒り顔


それにしても優勝した小田選手・・・タレントのホンコンさんにソックリだったなァ。



     

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