基礎の小ネタシリーズは3つあります
両手のコンビネーション(レガート)の練習
今回はレガートの基礎を学ぶ「マイナス1の法則」です
レガートとは、ハンマリング・オンとプリング・オフを利用するテクニックのことです。
ざっくり言えば、右手と左手のコンビネーションの練習ですね。
いろんな練習法がありますが、今回はブルース・スケール(マイナー・ペンタトニックwithブルーノート)を使ったレガートの練習を紹介します。
ルールはただひとつ、
同一弦の最後の音をピッキングしない。
1本の弦で
3音弾く時は2回
2音弾く時は1回ピッキングします
なので「マイナス1の法則」です。
その弦で弾く最後の音にスラーがついているがわかりますか?
ちょっとしたコツですが、プリング、ハンマリングをする前のピッキングを強めに弾いてください。アクセントをつけるようなイメージです。ピッキグはダウンのみでもアップのみでもダウンアップでも構いません。とにかく弦の最後の音をレガートで弾く事のみを守ってやってみてください。慣れて来たら「ああなるほど〜これ聞いた事あるわ〜」となりますから(I hope)
レガートの目的は2つ、「弾きやすさを作る」「ニュアンスを作る」です。
最後の音をハンマリング・オンorプリング・オフによってピッキングしないことで、ピックは次の弦を弾く用意をすることができます(Ex.1をゆっくり弾いてみてください)すなわち、弦跳びのフレーズもフル・ピッキングよりも容易にできます。
弦跳びのフレーズで試してみてください。
続いての(Ex-3)は複雑に見えますが、コツをつかんだら意外と簡単にできます。しかもアクセントのあるフレーズが弾けるので、ジャズっぽい雰囲気も味わえて2度美味しいですよ。
ギターで管楽器のニュアンス(タンギング)を出すのは非常に難しいのですが、マイナス1の法則はそれをやるためのヒントにもなります。滑らかに弾けるようになれば、独特のニュアンスをギターでできるようになります。
ドナリーと言う曲があります。サックス奏者ならではのフレーズがふんだんに織り込まれている名曲ですが、ギターで弾きにくいベスト5に入る曲ですが、マイナス1の法則を上手く使えば、そんなに困難ではなくなって、リズムにも乗っかり易くなります。おまけにタンギングのニュアンスも出せるので試して下さい。
と、言う事で
おまけコーナー!!
マイナス1の法則を使ってできるちょっとトリッキーなエクササイズを紹介します。
Ex.4) C Ionianを1本の弦に3音ずつ配置した指の練習フレーズです。
このポジションは弦の配置が(8.10.12)(9.10.12)の2パターンが2回づつ繰り返す、わかりやすい形をしています。スケール練習の初歩に良いので皆さんも試してくださいね。
Ex.4を元にしていろんなエクササイズを作れます。
1弦に3つの音がありますので、都合上各弦の低い順に(L、M、H)と番号を付けます。このポジションに限って指も、人、中、小です。
L=Low
M=Middle
H=High
LMH
LHM
MLH
MHL
HLM
HML
3つの音を使ってこれだけの音列が出来ます。
3連のエクササイズを作るのに適しています。3連は絶対に超えなければならないギタリストの壁(ある意味)ですので、この方法を取り入れてみて下さい。
この音列の組み合わせを使ってパターンを作ってみましょう。
Ex.5)
Ex.6)
Ex.7)
Ex.8)
Ex.9)
こんな風に考えていったらいくらでもパターンを作ることが出来ますね。
自分で練習法を作るのはミュージシャンの勉強一丁目一番地だと思います。与えられた物を思考停止でやるのはもうやめませんか?Do it yourself! を大事にあなたの音楽を育ててくださいね。
私の本も宣伝しま〜す!今回の「基礎」をやりたい人がやってみたら効果的な小ネタシリーズはこちらの本に載っています。と、言うよりもこの本がそもそもネタ帳のようなもんですけど。
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