green
「欧米と違って、日本は成熟した女性を認めない」
…なんてよく言うが。

「欧」はともかく「米」も、若さ至上主義は
日本と同じではないか、と思う。


書店に行けば「10歳若く見える法」「年々若返る法」
…といった本がわんさか並び、
セフォラには、アンチエイジング化粧品がずらり、
雑誌にはプチ整形&皺伸ばしの広告が花盛り。

若いってのは、そりゃあ~もちろん、うらやましいけど、
「今、もう一度10代に戻れ」と言われたら、
やっぱりイヤだなあ~と思う、ノラ編集者。

先週金曜日は、アイルランド系のお祭り、セントパトリック・ディ。
アイリッシュの人々が緑と四つ葉のクローバーを身にまとい大騒ぎし、
ビールを呑みまくる日(?)である。

「アンチ・アニバーサリー主義だけど、ビール呑み放題って惹かれる…」
と言ったら、
こちらで働いているフランス人のジャンヌ(仮名・45歳)に、いなされた。

「あのね~、今日ってアイリッシュ・パブはアイリッシュ系以外を寄せ付けない
ムード満載だし、だいたい、高校生が潰れるまで呑む日だから町中サイアクよ。
それから、だいたい、ビール呑み放題じゃないし」
「……」

たしかに、その日は深夜まで雄叫びがこだまし、
おそろいのアホ帽子を被ったアイリッシュ系・ティーンエイジャーが、
いたるところでゲロ、ゲロ、ゲロ。

「道端でゲロを吐いたり、二日酔いするのは日本人だけ」
これもどうやら、嘘らしい。

ま、国を問わず、酒呑みならば誰もが通る道。
みんな大いにゲロを吐いて、立派な大人になりなさい!

若くもなく、若返りも試みないノラ編集者。
こうなったら目指すは、やっぱり大人の女(書いていて、こっぱずかしいが)。

ジャンヌは19歳の女の子(離婚して国においてきたそう)のママだが、
ドレスにヒールのときはもちろん、ジーンズにスニーカーでも凄くおしゃれ。
すんごく高価げなエメラルドリングも、おもちゃのプラスチック指輪も
同じように楽しんでいる格好良い女性。

アンティーク家具集めが趣味、という彼女と、
トライベッカ・グランドホテルで呑む。
「椅子の年代の見分け方」を教わる口実で、いい女オーラを浴びようという目論見。

ジャンヌはカクテルはイッパイだけ。
あとは「白ワインのペリエ割」なんて、上品なものにスイッチ。
うう、この辺から差が出ているのか?

「○○子はお酒呑みすぎよっ。それってすごく肌に悪いのよ」
…あ、ナントナク自覚してました。
「肌のお手入れも実は、キライでしょ。いまはいいけど、10年したら大変よ」
…なぜ、お見通しなのでしょう?

「じゃあ、簡単で楽しくてラクな美容法を教えてあげます」
…おおっ、最初からそれを言ってくださいよ!

ノラ編集者が目を輝かせると、
「せっくす」
ジャンヌはそう言い、こくんと白ワインペリエ割を飲み干す。

…リアル『フランス女は太らない』というわけか!?

翌日、ジャンヌは「ダーリン」と数日のバカンスを楽しむため西海岸へ。
「ダーリン」のいないノラ編集者は、甲斐性のないわが身を自覚し、
一人「セックス・ミュージアム」へ。
★大人14ドル50セント。

ポルノの歴史、ダッチワイフや大人のおもちゃなどが展示されている、
セックスをテーマにした美術館。
今月は江戸時代の「春画」特集だというので、足を運んでみた。
ま、行動がムリならば雰囲気だけでも艶っぽく、というわけである。

わたしのまわりでは、非常に評判が悪い、この美術館。
行ってみてなるほど、たぶんキュレーターがセンスないんだろう。
同じ作品展示でも、もっとステキにできるのに…残念。

なによりサイアクなのは、背伸びしないと見えない位置に絵が飾ってあること。
つま先立ちし、ときにはジャンプして、春画を見る情けなさ…。

やっぱり、実行なくして実効ナシ、焼け石に水、ということか。
onnna
突然、ぽかぽか陽気になり、
ダウンジャケットの人と
タンクトップ一枚の人がすれ違うNY。

薄着になると、胸に目立つのは…
噂のつけ乳首じゃなく、ID。

オフィスビルに入る際には、改札口みたいに
IDのバーコードを読ませたり、
セキュリティの人にID見せたり……というのがフツー。

田舎の中学生じゃあるまいし、
名札を首からぶら下げて通りを歩くなんてサイアク…!
個人的にはそう思う。

犬の鑑札じゃないんだから、
顔写真入りの社員章なんて、
どんなおしゃれな服も台無しになる格好悪さ!!!と思う。
ま、セキュリティ強化っていうのは、わかりますけど。

なんちゃってOLのノラ編集者の場合、
受付で写真入りの身分証を見せ、
「ヴァーティカルに行きます」と告げ、
入国審査のようなカメラで顔写真を撮られ、
紙でできたビジターIDを発行してもらう。

…が、われながら感心するほど、英語が上達しないわたし。
「RとL」はもちろんダメ。
「TH」もだいたい、聞き返される。
おまけに、「BとV」を聞き分けてもらうのも、大変であることが判明した。

「Vertical」と言うと、
「ブラジル輸出入会社」
「バンク・オブ・アメリカ」
のビジターIDが出てくるのはザラ。

周りの白い目を浴びながら、受付に食いつくノラ編集者。
「パブリッシング・カンパニーでえ~。
ばーてぃかる、です。ヴぁーてぃかる、スペルは、ぶい…」
と言い始めたら、つい「バケーション」のスペルを言ってしまう。
なぜだよ、自分…。

こんなに苦労して入手したID。
なのに、うっかり忘れてコーヒー買いに行ったりしてしまう。
ああ、やっぱり首からぶら下げるべきは、わたしなのか?

再び受付に向かう。
「わたしは~、ヴァーティカルの手伝いなんですが~IDを机に忘れて~」
「キミの顔は覚えたよ。バケーションでしょ。
ハイ、通りなさい~。Vacationちゃん」

結構、NYのバーの店主と顔見知りになったが、
顔パスは、このビルが、初めてかもしれない。
fuku
むかしむかし、そのまた昔、
就職を考え始めた大学生だった頃……。

どんなところに就職したい?と聞かれて即答したのは、
「制服がかわいくて、建物がピカピカしているとこ」。

なのに対極にある編集者になってしまったが、
女の花道といえば、OL。

コピーとったりお茶出したり、
お客さんにもらったお菓子にキャアキャア喜ぶ……
なんか、女子!って感じでいいよな~。

少なくとも、仕事中ひそかに寄ったパチンコで取ったチョコを
事務の女の子たちに配る編集者(←かつてのわたし)より、
オンナとしてあらまほしいことは、たしかである。

その積年の願い(?)をかなえるべく、
ここNYで、なんちゃってOLをはじめた。
ま、年増というのは置いておいて。

鈴木光司「リング」や手塚治虫の「仏陀」の英語版をアメリカで刊行、
「出版界のイチロー」と呼ばれている(?)ヴァーティカル社。
http://www.vertical-inc.com

同社がハドソン川を見渡す快適なオフィスにお引越ししたので、
社長のS氏にお願いし、一席、間借りすることにしたのである。

パソコンを置いて編集作業などの自分の仕事をしつつ、
コピーとるとか、宅急便をフェデックスにもって行くなどの
雑用、お手伝いをさせていただくことに。

「何でも言ってください。おつかいとか力仕事とか」
最初なので、調子のいいことを嘯くノラ編集者。

引っ越したばかりのオフィスは、ただいま整理中。
会議室用の椅子(組み立て家具)が箱に入ったままになっている。

「あっ、まずはこの椅子を組み立てます」と無謀なことを申し出る。
力仕事なんて苦手中の苦手だが、地道なことがやってみたい気分。

しかし、組み立て家具とはいえ、
回転式で長い背もたれと肘掛もついている立派な椅子。
力仕事&基本的器用さが必要であることに、程なく気づく。

上製本は10冊しかもてない非力、
不器用さにかけては折り紙つきのノラ編集者。

結局、ぼーっと眺めているだけで社長のS氏に全部やらせることに……。

気を取り直し、新刊紹介のフライヤーをコピーしに
近くのKINKOSへ。

コピー取りってのも、なんかOLっぽくて良い。
これまで自分がバイトちゃんにやってもらってたことを、
「ハイ、20部ですね!」とか、逆の立場でお返事するのも新鮮。

ヌケがないか確認し、ペーパークリップは左側に♪
うふふ、これもOLっぽい。
「ハイ、たしかに20部です♪」と報告。

だが、じつはKINKOSに3台あるコピー機のうち、
2台を紙詰まりで使用不可能にしてしまったことは、
告白せずともよかろう。

もたもたしていたので、じつは店の黒人兄さんがコピーしてくれたことも
告白せずともよかろう。

そして、することがなくなったので、ブログを更新していることも
告白せずともよかろう。

…明日は業務メール打ってるフリで、ネットショッピングでもしようかな♪
…OLやるからには、ネイルサロンに行って爪ぴかぴかにしよ♪
…仕事中、食べるチョコを、帰りに買お♪

すっかりOL気分で、明日からの計画(?)をOLやってる友人にメール。
日本は早朝なのにすぐさま返信。

「冗談じゃないわよ。OLって大変なんだよっ。
だいたい午後3時から出社するOLなんて、NYにもいないでしょっ!」


わたしの抱いている「OL像」というのは、
果てしなく妄想に近いことを指摘される
(というか、激しく叱られる)。

そして社長のS氏に一日目にして、
「ま、事務所を好きに使って自分の仕事するなり、遊んでくれたらいいから」
とOL失格を、ダメ押しされる。

やはり、チョコより汐昆布が好きな自分の真実を見つめたほうがよいようだ。
ashika
あてどなくNYに来て途方に暮れるはずだったのに、
なじみの場所ができ、新しい人間関係ができる。
住民という気はしないものの、旅行者気分は消え去り、
けっこう酔っ払っていても帰巣本能が働いて、
朝、目が覚めればちゃんと自分のベッドに寝ている。
一応、編集の仕事も、ミスだらけだけどしている。

それは僥倖だし、居心地のよいことだが、
ちょっとツマラナイ&窮屈なときもある。

泉麻人さんがかつて、こんなことを書いていた。
「どんなに気に入ったバーでも、常連になり、
マスターが自然に話しかけてくるようになると、
くつろげなくなって足が遠のいてしまう」

結構、共感した覚えがあるノラ編集者。

無性に異邦人気分を味わえる場所に行きたくなり、
セントラルパークの中にある動物園へ。(★大人6ドル)

平日の昼間、いい大人が、しかも一人で行く所じゃない。
「孤独な自分」というムードを盛り上げつつ、
遠い国から拉致されてきた(?)孤独な動物たちが、
それでも気ままに過ごすさまを眺めようという趣向である。
大島弓子さんじゃないから、東京にいたら、たぶんしないけど……。

初めて足を踏み入れた動物園は、ごくごく小ぢんまりしていた。
とっても寒い日。カップル&子供連れのお母さんが、まばらに。

「ポーラベア」、つまり北極グマが名物らしいのだが、
セントラルパークに住まう彼らは、「シロクマくん」じゃない。

もとは白だったろう黄ばんだ毛が所々はげちょろげ、オスは成人病の爺さんふう。
やや小柄なメスは、昼寝が趣味の50代専業主婦ふうで、愛より眠気が勝っている。
眺めているとアンニュイというより、どんよりした気分になる……。

気を取り直し、入ってすぐのアシカ・プールへ。
彼らは異常なハイテンションで、ブンブン泳ぎまくってる。

いいじゃん、この傍若無人な態度!わが道を行け!
小さな子供たちに混じって、勝手気ままなアシカに眺め入る。

しばらくすると、緑のユニフォームを着た飼育係がやってきた。
するとアシカども、ピタリと泳ぎをやめ、頭を出して整列。
女性飼育係が両手でサカナを投げると、2頭のアシカが同時にナイスキャッチ!

投げる。ぱくり。投げる。ぱくり。
繰り返しに、人が集まってくる。

一番大きなアシカはやや離れ、男性飼育係を一心に見つめている。
うすらハゲでチビの飼育係は、サカナを投げるふりをし、アシカをじらす。
勿体ぶってちらりと見せ、「欲しかったらチューしな」と仕草で要求。
…客へのサービスなんだろうけど、なんか、や~な感じ。

【飼育係=モテない暗い青春だったのに、突然金持ちになり図に乗ってる男】、
【アシカ=キャバクラ女(もしくは、おべっか部下)】みたい…。

ノラ編集者の思いをよそに、アシカはうすらハゲチビ飼育係の両頬にキス。
サカナをゲット。
観客は大喜びで拍手喝采。
憮然として去るわたし。
なんか、アンニュイ週間(?)に動物園で見たかったものと違う……。

翌日も零下。
DVDを買い込んで引きこもっていると、
「何人か呼んで鍋をやるから、おいで」と知人から電話。

「日本酒」につられて応じたが、今週はアンニュイ週間。
途方に暮れようキャンペーン中。
プチパーティで知らない人に会うのは気が重い……と思いつつ、出かけた。

「お邪魔します……」
招き入れられてすぐ飛び込んできたのは、裸足の足の裏。
やや外反母趾のそれは、ソファから飛び出ている。
「ごめ~ん、時差ぼけみたいなのよ、支度してる間に寝ちゃって……」

足の主は、パーティ主催者のご母堂。日本から遊びにいらしたそうで、
すやすや、でなく地響きのような豪快なイビキをかいて眠りこけている。

起こさないように小声で喋りながら鍋。アメリカ人と韓国人もいるので英語。
だが、イビキがうるさすぎて、小声だと聞き取れない~。

八海山を堪能していたらイビキはやみ、ご母堂はむくりと起きた。
「あ~おなかすいたわあ!箸!」いきなり関西弁。挨拶ナシ。

トレーナーの胸に輝く「NY」のロゴ。立派な下半身を包む豹柄スパッツ。
知人のご母堂だし目上の方。われわれが自己紹介をしようとすると、
「まあええやん。飲も飲も!」背中を、バッシー……ン(平手打ち)。

結局、ご母堂の豪快ペースに巻き込まれ、一升瓶があき、ワインがあき、
「アンニュイ週間」は終わりを告げる。
う~んおそるべし、大阪おばパワーin NY。

二日酔いが治ったら、「傍若無人エナジー」を身につけるべく、
ロゴTシャツとアニマル柄の服でも、買いにいこうか。

furo
真偽のほどは定かでないが、
一人酒は酔いのまわりが速いという説がある。
会話することによって、二酸化炭素と一緒にアルコールを
飛ばさないから……なんだそーだ。

一人酒じゃないけど、その日のノラ編集者も二日酔い。
週末呼ばれたパーティのホストは日本人だったのだが、
なぜかアメリカ人とばかり喋る羽目になり、
言葉がついていかないので、犬みたいにずーっと傾聴して
いたからだ……トホホ。

ちょっとスッキリしたくなり、中尊寺ゆつこさんの遺作に
登場するイーストビレッジのロシア風呂へ初トライ。
★矢来町のブック・デザイナーMさんがオススメのこの一冊、
(装丁も彼)面白いし使えます!

このロシア風呂。http://www.russianturkishbaths.com/enter.html
(★入場料25ドル)

並の衛生観念をもっている日本人には、およそ耐えられないことうけあい。
100年の歴史を誇るそうだが、ボロイ&キタナイ。
ロッカーは「旧ソビエトの頃のものを運んできたの?」というほどガタガタ、
更衣室の床には使用済みびしょぬれタオル&スリッパが散乱(&臭い)。

めげずに水着に着替え(ユニセックス)、適当なスリッパを拾って履き(濡れてます)、
地下にあるサウナへ。薄暗く、狭く、キチャナク、暑い!

2つのノーマルサウナ(定員各5人)、スチームサウナ(定員4人)
洞窟サウナ(10人は入れるかなあ?)があり、真ん中に死海プール。
が、このプール「2学期が始まってしばらくした、小学校の外プール」のような水。
妙な茶色の葉っぱが浮き、どよーんと淀んでいる。
そこにロシア系おやぢが、ざっぶーんと飛び込み、胸毛&背毛をゆらゆらさせて
セイウチのように泳いでいる。(10メートルくらいなのに…)

サウナ以外のちょっと座れるスペースは、このプールの「へり」のみだが、
そこで得体の知れぬ泥パックをしている人(チョビ髭の「男」)、
ひっきりなしにキスしてるカップル(なぜ、ここでやる?)、
所得税の申告書類をチェックしている人(なぜ、ここでやる…???)
という、マイペース人間のオンパレード。
床には石鹸カス、呑み残しの水、葉っぱのかけらetc.が流れている。

見物していても仕方ないので、洞窟サウナに入るノラ編集者。
中は泥と岩と板でできたひな壇になっており、ビール腹男たちが汗を流しては、
ぼろバケツの水を頭からざばざば被って、呵呵大笑している。
(その飛沫を、中にいる全員が仲良く浴びることになる)

上の段では、うつぶせに横たわったオヤジを、従業員らしきロシア男が
茶色の葉っぱの束でバシバシ叩きまくっている(オプショナル・サービスらしい)。
その葉っぱの束からの飛沫もぴしゃぴしゃ飛んできて、おおっ、顔に…。
ゲッ、舐めちゃったら、しょっぱい…。

客のほとんどが中年~初老の白人男(ロシア系多し)で、
東洋人はわたしと、楳図かずおをさらに痩身にしたような男(国籍不明)のみ。
楳図かずお男は、なぜか海パンのウエスト部分を折ってローライズにしており、
「はんけつ」になっている。

暑い狭い洞窟サウナの中、水を飲むかおしゃべりくらいしかやることがないのに、
海老ぞりになったかと思えばブリッジをし、突然、片手逆立ちをし、
そうかと思えば団子虫みたいに丸まったりと、柔軟性の限界に挑む中国雑技団
みたいなポーズを次々と展開している楳図かずお男。
いったい、なぜ、ここでやる…?

ま、これもマイペース人間の一種だろう。
気にしないことにして、ノラ編集者も「なんちゃって座禅」のポーズでリラックス。
しばし汗を流していると、なぜか楳図かずお男が隣に来て、同じポーズをする。
やだなあ、同じ東洋人だし、仲間と思われるじゃん…。

ムッとしてフツーに足を組み、腕組みするポーズに変更。
するとまた真似する楳図かずお。なぜ…???

睨みつけると、にやりと笑うかずお。そして、いきなり得意の海老ぞりブリッヂ。
ロシアおやじたちが指差して笑っている。
なんなのだ、こいつは…。

まったく、ここに比べたら後楽園ラクーアは天国だよ、変人もいないし…。

そんなことを思っていたのだが、2時間もサウナで汗を流し、
食堂で「ダー」と返事をするロシアおばちゃんにボルシチとロシアンビールを注文。
サウナ上がりの赤ら顔でぐびぐび飲みながら、テレビのオリンピックを観賞。
あれ、二日酔いが治ってる?肌もつるつる?
……それにわたし、いつの間にか溶け込んでます?

衛生観念の目盛りと、別の何かの目盛りが、ほんの少しズレたようである。

中尊寺 ゆつこ
新ニューヨークネイバーズ―セレブに会えるアメリカ・ガイド