今回は出産のことについて。
年末に出産予定だった私。9ヶ月に入って仕事を退職し、毎日体重計とのにらめっこの生活。
どうしても夫の年末年始休暇の間に産みたかった私は、どうやったら予定日通りに産まれるのか近所に住んでいる助産師の友人にメールで相談してみた。するとすぐに返信が来る。
とにかく歩け
そう、助産師の友人は予定日が近づいて3時間頑張って歩いたら、その日のうちに陣痛が来て出産したのだとか。ということで、嫌がる夫を伴って、予定日の2日前に私も2時間(さすがに3時間は無理だった…)歩いてみた。
その日の夜、陣痛はやってきた。((゚m゚;)す、すごい…
お腹が張るような痛みが段々と強くなり、3分間隔になって入院。
最初は陣痛の痛みってこんなもんか…ハハハッ、なんて夫とパンやジュースを飲みながら談笑。だがこんな痛み序の口で1時間後は全く喋れないくらいの激痛に変わってきたのである。何に例えれば良いのか分からないが、今思えば小玉スイカくらいのウン○が出そうで出ない痛み…だろうか(下品でゴメンナサイ)。これが私の場合12時間続いた。
友人のShinaAyuさんがブログに、出産の時に暴言を吐いて後で助産師さんに謝ったという記事があったが、「またそんな大袈裟な…」なんて軽く思っていた私。しかし、実際に自分に陣痛の痛みが襲い掛かると、あまりの痛さに発狂しそうになり、気がつけば「痛ーーーーい!!助けてーーーっ!!」を連呼する始末…嗚呼恥ずかしい。
夫は妻のあまりの変わりようにオロオロするばかりだったが、夫のことまで気遣う余裕のない私は「腰押して!!違うだろっ!!もっと上だってば!!違うっ!!もっと強く押せーっ!!」とマッサージ師と化した夫に八つ当たり。
出産前に助産師外来で、夫の立会いについて聞かれ、夫の立会いは希望しなかった。なぜなら夫は血を見るのが大の苦手であり、母親学級に参加した時も陣痛の流れについて話を聞いただけで腹痛を起こすくらいで「ホントに無理だ、ごめん!!」と宣言されていたので、はなから諦めていた。
夜中からの入院で夜が明け、助産師外来でずっとお世話になっていたN助産師から日勤のS助産師へと担当は変わり、S助産師は申し送りを聞いていなかったのか「ご主人立ち会われますよね?」と夫に聞いてきた。
「…え、い、いや…立会いはしない予定なのですが」
「えっ、立会いされないの!?立会いはとても素晴らしいものですけどね」
「は、はぁ」
S助産師はちょっと驚いた様子だったが、そのままその会話は終了となった。
あまりの痛さに理性を失いそうになると、ベテラン助産師Sさんは絶妙のタイミングで声をかける。
「大丈夫でございますよ、赤ちゃんも頑張っているのでございます。お母さんも辛いでしょうが、ここは頑張りどころでございます。もう少しの辛抱でございますよ!!」
この馬鹿丁寧な口調のおかげで、思わず暴言を吐きそうになるのをグッとこらえて、理性を取り戻すことができた。いよいよ陣痛室からすぐ隣の分娩台へ移動することになり、夫はそこで待っているものだろうと思っていたのだが、S助産師は夫に声をかけていた。
「あっ、ご主人。立会いは結構ですから、とりあえず清潔着にだけ着替えておきましょうか」
「は、はい」
「あ、ご主人。清潔スリッパにも履き替えておいて下さい」
「はい」
「ご主人、立ち会わなくても結構ですから、奥様の隣に座りましょうか」
「はいっ!!」
それを立会いというのでは…?(゚Ω゚;)だよね…?
夫はベテラン助産師さんの見事な誘導のおかげで、まんまと分娩台の横に座らされ、見事に気を失うことなく立ち会うことができたのである。S助産師さん、ありがとう
(ちなみに、こんなに叫んだのは私だけだろうか…と不安に思っていたが、出産の夜にお向かいの部屋から「助けてーーーっ!!死ぬーーーっ!!ギャーーーッ!!」という声が聞こえてきて、私だけじゃなかったのねと、妙に安心して眠れたのだった)