かつて日本が鎖国政策の下にあったときでも、長崎貿易を通じオランダと外交貿易をおこなっていました。
そのような歴史から日本でオランダと関係が深い場所というと長崎を思い浮かべる人が多いでしょうが、岩手県にもオランダと関係のあるオランダ島という島があります
岩手県の南部、下閉伊郡山田町の山田湾にある周囲約1キロメートルの無人島で、正式名称は大島といいます。
オランダ島は海水浴場となっていて、夏のシーズン7~8月には山田町から巡航船で渡ることができます。
オランダ船「ブレスケンス号」は、金や銀が豊富に産出されるとヨーロッパ人航海者たちの間で当時うわさになっていた金銀島探検をおこなっていましたが、暴風雨で僚船とはぐれ、江戸時代の1643(寛永20)年、山田浦に入港しました。
品物の提供を受けたブレスケンス号は出発しますが、その後ふたたび山田浦に到着し、それから本国へ帰ったそうです。
このことから大島は、オランダ島とも呼ばれるようになりました。
ブレスケンス号入港350周年にあたる1993(平成4)年、山田町は駐日オランダ大使を招き記念式典をおこないました。
また、2000(平成12)年には日蘭交流400年を契機として山田町とオランダ・ザイスト市は姉妹都市協定を結んでいます