長崎の方言に「じげもん」という言葉があります。
意味は「地元のもの」です。
地元の魚、野菜、お酒、料理。
そう聞くと、なんだか土の匂いや市場の朝の空気まで感じられるようで、いい言葉だなと思います。
でも最近、この「じげもん」は、ただの地元食材という意味だけではないように感じています。
それは、その土地に暮らしてきた人たちの記憶であり、時間であり、空気のようなものではないでしょうか。
たとえば、子どもの頃に食べた味噌汁の味を、大人になってもふと思い出すことがあります。旅先で食べた何気ない定食を、景色ごと覚えていることもあります。
食べ物って、思っている以上に人の記憶に残るものです。
だからこそ、地元のものを使えばそれで終わり、では少しもったいないと思うのです。
大切なのは、なぜその食材なのか。
どんな人が作り、どんな海や畑で育ち、地元の人はどう食べてきたのか。
その背景が少し見えたとき、ただの食材が「物語」に変わります。
地方創生において、食はとても強い入口です。難しい説明を聞く前に、人はひと口でその土地を感じることができます。
「あの魚を食べてみたい」
「あの町を歩いてみたい」
「あの人に会ってみたい」
そんな最初の一歩を作れるのが、食の力です。
ただし、観光客向けに見せるだけではなく、地元の人の日常に根ざしていることも大切です。地元の人が当たり前だと思っているものほど、外から来た人には宝物に見えることがあります。
じげもんは、過去を懐かしむためだけのものではありません。今の感性で育てていけば、未来の伝統にもなっていくものです。
地元のものを、ただ消費するのではなく、意味を考えて手渡していく。
その先に、これからの地域の大きな可能性があるのだと思います。
今日の気づきの“裏側”は、Noteのほうで書いてみました。
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