アーネスト・ボーグナイン | 昭和を懐古する部屋

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ポセイドン・アドベンチャー(ジーン・ハックマン版,1972年)」,ちょうど今,再放送してますわぁ.そこに,今日のお題の方も出てますわぁ.このブログでは「テレビの話,昭和の悪役シリーズ」で日本の悪役を懐古していますが,今回は趣向を変えて,ハリウッドで最も個性的で迫力のある顔を持つ男(昭和おやじの私見です)“アーネスト・ボーグナイン”を懐古します.あっ,でもこの方,悪役ではないです.

 

昭和おやじの映画館デビューは小学三年時の社会科見学(ココ,円谷怪獣映画)でしたが,プライベートでの映画館デビューは中学一年の時で,観た映画は「北国の帝王,Emperor of the North Pole1973年)」です.両親に連れられて観に行った映画なのですが,そこで,この方に出合ったのです.

 

時は1930年代,所は大不況下のアメリカで,鉄道の無賃乗車で国内を放浪することに命を懸ける浮浪者(ホーボー)達と,これまた命を懸けて彼らの無賃乗車を阻止すべく対決する車掌の物語です.ホーボー側にも車掌側にも死人が出ます.何故そんなことに命を懸けるの?見て見ぬ振りをすればイイじゃん?と言ってはいけません.自由と寛容の国アメリカにおいてさえ,第二次世界大戦の元凶となった大不況下では人々から寛容の精神は失われ,自分が帰属する集団以外の者を排除する社会構造となってしまうのです.

 

ってな,いいかげんな社会分析を,専門の学者でもないのに言いたいわけではありません.ホーボーの親玉を演じる主演のリー・マービン(助演はキース・キャラダインです)と,敵役の車掌を演じるアーネスト・ボーグナインの鬼気迫る演技が脳裏に刻み込まれてしまったのです.中でも,アーネスト・ボーグナインのインパクトは半端なかった.
 

この人です.この迫力,絶対に勝てんわぁ↓

 

主役のリー・マービン,もちろん,この人にも勝てません↓

 

その他にも,アーネスト・ボーグナインといえば,“ワイルドバンチ(1969年)”のダッチ役と“ポセイドン・アドベンチャー(1972年)”でのマイク刑事役です.

 

ワイルドバンチのラストシーン↓

右はウィリアム・ホールデン

 

ポセイドン・アドベンチャーでのマイク刑事役↓

これぞハリウッドの娯楽映画.

 

当時の昭和おやじは勉強なんかには目もくれず,戦国時代と幕末,そして太平洋戦争の戦記物にどっぷりと浸っていたのですが,映画館のスクリーンいっぱいに写るこの人の顔と佇まいを見た瞬間に,“こりゃ,戦争しても勝てんゎ”と強く思ったもんです.こんな,肉食動物(失礼)みたいな迫力の顔を見たのは,生まれて初めてでした.“兵隊やくざ”の勝新もなかなかのもんでしたが,ちょっと比較にならないかも.Wikipediaによると5回結婚しているそうな.うーん,やっぱり肉食獣や.

 

その他では“コンボイ”にも出ていましたね.北国の帝王(ロバート・アルドリッチ監督)は,当初はサム・ペキンパーが監督予定だったとのことで,コンボイといい,ワイルドバンチといい,ペキンパー映画には絶対不可欠で,掛け替えのない(一生に一度でいいから,そんなふうに言われてぇー)俳優さんでありました.

 

次回は,史上最高の西部劇“ワイルドバンチ”を懐古します.