こちらは、モーニング、5本の指に入るでしょうか。
「ナニワ金融道」です。
この漫画、古本屋で売っていたので、再び全巻買いしたのですが、今読んでも当時の胸の痛みが込み上げてきます。
当時、恐らく25歳くらいだったと思います。
親の街金の借金を返していた私が、仕事が終わった後、常連のうどん屋さんで読んでいたのがこの漫画です。
当時は、モーニング全盛期でして、「沈黙の艦隊」をはじめとして、面白い漫画が目白押しでして。
その中で、遅れてきたルーキーとして一気にモーニングの売り上げを上げたのが、青木雄二でした。
この漫画では、金というものが、いかにエゲツナイかを取り上げてますが、私にとっては全てがリアルです。
夜逃げや、風俗堕ちなど、私が女に生きていれば覗いていたであろう世界がそこにあります。
肉欲棒太郎が、小さなプレハブ小屋で頑張るシーンは、まさに秀逸です。
こうじゃないと、貧乏の渦からは逃れられない。
貧乏と戦うには、このガッツと明るさが要るんですね。
今読んでも、とても面白い。
人間の闇だけじゃない、生きるための姑息さ、ガッツ、人情、色んなものがこの漫画には入ってると思います。
これは、漫画じゃなくてリアルです。
