県立医科大学(橿原市四条町)の先端医学研究機構
坪井昭夫教授(脳神経システム医科学)の研究グループが、神経細胞の中で5T4と呼ばれるたんぱく質の分子が神経回路を発達させる働きを持つことを突き止めた。
神経回路を修復し、再生医療に役立つ可能性があるという。

米国の科学雑誌ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスの2月8日号に掲載される。
坪井教授らは、においを感じる嗅球の神経細胞を研究。
マウスを使った実験で、5T4をなくした細胞では樹状突起の枝分かれが1~2本なのに対し、5T4があると5~6本になり、さらに5T4を過剰に発現させると8本にまで増えた。
5T4を持つ細胞は限られているが、嗅球の場合は、においの刺激を与えると5T4を増やすことができることも分かった。
嗅球と海馬は、大人になってからも神経細胞が新生回路を作り続ける数少ない部位として、再生医療の分野でも注目されている。
神経細胞同士をつないで情報伝達を行う樹状突起を増やせば、機能的な神経回路が構築され、脳梗塞などで損傷した病巣部で神経回路を修復できる可能性があるという。  坪井教授らは「5T4の研究が進み、人の体で増やすことができる薬剤などが開発されれば、脳梗塞などの治療にもつながるのではないか」と話している。
夕方のニュースで面白い放送がありました。

人体には不思議なことが多いです。
ただマネしようとは思わないですね(笑)

以下転載。

北京パラリンピックで銀メダルをとったオランダの選手。下半身がまひしていた彼女ですが、去年、事故に遭い、治療を続けていたところ、けがの回復のみならず、奇跡的に自転車に乗れるまで回復しました。

モニク・バンデルホルスト選手:「もう一度歩くことができて本当にうれしいです。何度も何度も転んでは起き上がり、練習しました。この気持ちは言い表せない」
 2008年、北京パラリンピックの車椅子競技の銀メダリスト、オランダのモニク・バンデルホルスト選手(27)は、13歳の時に不慮の事故に遭い、以来14年間、下半身不随の生活を送ってきました。ところが去年、自転車にはねられ、リハビリを続けていたところ、奇跡的にまひが治ったのです。医師らによりますと、現在の医学では解明できない驚くべき事例だということです。モニク選手は、2016年のリオ・デ・ジャネイロオリンピック自転車競技への出場を目指して練習に励んでいます。


私がまだ入院していた去年の10月のことです。
Geron社がES細胞を使って脊髄損傷を治す臨床試験を行うという記事を見ました。

それまでは遠いと思ってた未来が近い未来だと感じ生きる糧となりました。

少し前に副作用はないという発表がありいよいよ効果を確かめるフェーズⅡ/Ⅲだという矢先の今回の記事。

世界初になりえた救いの手は消えてしまいました。

あとは幹細胞移植だけが頼みの綱です。
同じく一企業ですがどうか最後まで踏ん張って脊髄損傷を救ってほしいものです。