ふと思う。
みなさんは、The 3rd Wave 第三の波(アルビントフラー著)を読まれただろうか?
私がこの本に出会ったのは、昭和55年。
一部上場商社に入ったときだ。この本を読んだとき、商社に明日はないと悟った。
そして間もなくして訪れた商社冬の時代。
それは歴史の必然だった。
なぜかわかりますか?
彼は、その著書の中で、人間の社会と産業と歴史をみごとに、そして、明快に解説し、当然起きる近未来予測をしてのけたのだ。
ソ連の崩壊を予言し、東西を分断したベルリンの壁の崩壊を予測し、そして、いま、私たちが目にしている現在のこの状態をすでにそのとき、完璧に予言したのである。
私はこの本を3人の子供たちに読むように、もう10年前から進めている。
かれは、人間の文明を三つの段階に分け、こう語った。
人類の第一の文明の波( 農業の発明)の時代、
第二の文明の波(蒸気機関の発明)の時代、
そして第三の波の時代:
私がこの本に出会った昭和55年ころ、まだFaxもなく、携帯電話もないころ、突如おとづれた集積回路の発明によって起き始めたエレクトロニクスの発明の時代を、かれは、その本の10年前から、第三の波の時代と呼んだ。
昭和30年代にかれは「FUture shock(未来衝撃)」という本で、その初期的論文を発表し、そのことをすでに語っていた。
そして、彼は、こう言った。 「コンピューターが10万円以下になったとき、世界は激変する。それまでの工場労働、ホワイトカラー、ブルーカラーの時代は終わり、第一、第二、第三の文明社会が融合する新しい社会が生まれる。
第二の社会での多くの産業が、恐竜のように死滅し、新しい小さいが力がある産業が生まれる。あたらしい、人間らしい暮らしができる社会が到来する。」と。
まさに今その時代に生きることになったわたくしたちは、その本の予見がただしかったことの知っている。
そんな時代に住める我々は、なんと幸せ者なのだろう。
だが、、しかし、
そんな時代が到来したのにもかかわらず、その波に乗る船の操縦法をしらないで、おぼれてしまう人が多い。
憐れでもある。
わたくしも溺れてしまう運命にあった一人かもしれない。
だが、わたくしはついていた!
漂流していたわたくしへ、一つの浮き輪が投げ込まれた。
私はそれにしがみついた。 そして、救助され乗り込んだ船が、与沢塾であった。
第三の波のBig Waveをしっかりとつかみ、ジェット気流のような海流を読んで、そこに乗って走っていく航海術を、今わたくしは習っている。
わたくしは、小型船舶一級免許を持っている。
クルーザーのキャプテンとしてハワイまで航海できる資格である。その資格を取るのに約30万円かかった。
六分儀、海図、コンパスなど航海に必要な技術、知識、理論を学んだ。
いつだって、船さえあればハワイへも、アメリカへも、アフリカへも行ける。
いま取り組んでいる与沢塾の4か月講座も30万円。
今度、得る資格は、現代の第三の波の時代に現れたジェット気流のようなBig Waveが渦巻く紺碧の大海原Blue Oceanを、自由自在に航海できる操船技術を身に着ける新時代の一等航海士養成所なんだ。
わたくしはそう思うが、違うかい?
この養成所に入れた我々第3期塾生は、なんと幸せ者なのだろうか。
ここに出会った我が運命に感謝するこの頃である。
与沢塾は、まさに海援隊である。
ハリー・ヨシダ
(第三の波、ブルーオーシャンを乗り切る一等航海士訓練生)
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