激変長男 | 和久井の部屋

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「”受験生の皆さんへ。

 

 

平日は1日2時間・休日は1日4時間は勉強しましょう”だって。だからダメなんだよ、六花高校は」

 

 

六花高校とは長男が現在通っている高校だ。高校名は仮名だが。

 

 

4月から高校3年生になる長男はいわゆる”受験生”だ。

 

 

その受験生に向けて先日、学校から話されたのが冒頭の言葉だ。

 

 

早めに志望校を見つけた長男は2年生になる少し前くらいから、受験勉強に励んでいる。

 

 

長男にとっては難関な大学の為、それはそれは日々頑張って勉強している。

 

 

なので”1日2時間・休日は4時間”というワードはひっかかるらしい。

 

 

長男は言う。

 

 

「足りない。足りなすぎる。1日2時間?サラッと勉強始めても3時間はかかるよ。休日に4時間?あり得ない。もっとできるし、そんなんじゃ全然たりないよ。だからダメなんだよ、六花高校は」

 

 

”だからダメなんだよ、六花高校は”・・・長男が六花高校に入ってからこの言葉を長男の口から何度も聞いた。

 

 

志望校一直線の長男からすると、六花高校の緩さや甘さ、意識の低さが許せないらしい。

 

 

六花高校の名誉の為に言っておくが、六花高校はとてもいい高校だと私は思う。

 

 

偏差値が凄く高いわけでも凄く低いわけでもない”THE 普通”みたいな高校なのだが、その"THE 普通”がとても良いと私は思っている。

 

 

というより六花高校くらいの学校に入れれば何にだってなれるとさえ思っている。

 

 

学校の雰囲気にも特段問題ない。

 

 

けれど目標に向かって突っ走っている長男からすると、目に余るらしい。

 

 

私は思う。

 

 

「どの口が言う・・・・」

 

 

中学時代の長男の荒れっぷりは凄まじかった。

 

 

何を聞いても「は?知らね」。

 

 

無気力と無関心という負の感情が怒りのオーラに包まれていて、その怒りの矛先は私達親だけでなく先生にもいき、お叱りの電話を何度も受けた。

 

 

提出物も課題も一切やらず二言目には「勉強してなんの意味があんの?」と全てを放棄し、ゲームに没頭する。

 

 

長男の為を思って言った言葉はただただウザがられ、全身で突っぱねる。

 

 

いわゆる”反抗期”なのだが、長男の感情のアップダウンと激しい怒りに私の心もだんだんと疲弊していった。

(長男の反抗期の様子はこちらから⇨長男の反抗期


 

 

そんな長男が変わりだしたのは中3の頃からだ。

 

 

文化祭の合唱で森山直太朗の”虹”を歌ったのだが、長男ともう一人のクラスメイトの2人でソロパートを歌っていたのだ。

 

 

誰よりも大きな声で、誰よりも真剣な眼差しで歌う長男を見た時、涙が止まらなかった。

 

 

”頑張っている”長男を見たのは数年ぶりの事だった。

 

 

そんな”改心したのかな?”と思う出来事がありつつも受験に対してはさっぱりやる気がおきず、”どこでもいい”と言って決めたのが現在通っている六花高校だ。

 

 

長男は言う。

 

 

「俺は本当に悔やんでいる。中学時代にちゃんと勉強していれば六花高校になんて入らなくてすんだのに。だから三男。三男はしっかりと勉強してほしいんだよ、俺みたいになるから」

 

 

とゲーム三昧だった三男に話しかけた。

 

 

絶賛反抗期中の三男が無気力に「ふーん」と答えた。

 

 

長男の中学時代を知っている人なら、長男の今の姿は激変に感じると思う。

 

 

親の私達でさえそう感じるのだから、長男の変わりっぷりはやっぱり凄い。

 

 

目標や進むべき道がわかると人って変わるんんだなって長男を見ていて思う。

 

 

そのエネルギーはもの凄く”長男の頑張りが報われますように”と心から祈りたくなる。

 

 

今、三男が大変な時期だ。

 

 

長男とは違った大変さがあって、私の心はもう何度も折れた。

 

 

きっと今が踏ん張りどころ。私も三男も。

 

 

がんばれ、三男・私!ってすこーし見える希望の光を追いかけて日々を乗り切っている。



三男の苦しみや悲しみが少しでも減り、生きやすくなりますようにとただただそれを願っている。



そんな三男の話はいつかまた。