突然ですが、下に2つの円があります。
あなたはどこに目が行きますか?
多くの人は、右側の円の欠けた部分ではないでしょうか?
欠けた部分は全体の円のほんの一部なのに、欠けている場所が気になってしまいませんか?
これは、心理学の世界で有名なゲシュタルトの理論で用いられる「欠けた円」と呼ばれるものです。
人間は欠けている所(欠点や足りない部分)に目が行きやすい、という心理的特性を表すものです。
同様のことが、子育てにも当てはまりませんか?
目の前のお子さんにはできている所や素敵な所がたくさんあるのに、つい目が行ってしまうのは、できていない所や苦手な所。
完璧な人間なんていないのは分かっているし、そんな子に育てたいと思って子育てをしているわけでもない。
願っているのは、子どもの幸せな人生。
それでも私達は、できていない所をできるように、苦手を克服できるように働きかけてしまうことが多いように思います。
先程の図をもう一度見てみてください。
右側の欠けた円はたしかに欠けています。
ここは、まだできていない所なのかもしれないですし、欠点なのかもしれません。
ですが、残りの8割、9割の部分は、できている所や素敵な所ですよね。
できている所や素敵な所がこんなにたくさんあるのに、その部分に目を向けてもらえなかったら、辛いと思いませんか?
ご自身に当てはめてみると分かりやすいと思います。
・今日は掃除機をかけたし、トイレ掃除もできた!でも、夫が帰ってきてテレビボードのホコリを指で払って一言。「今日掃除しなかったの?」
・今日は家族みんなでピクニック♪お弁当も水筒もお手拭きもレジャーシートも持ったし準備万端!と思ったら、箸を忘れて、家族にため息をつかれてしまった…
こんなことがあったら「私だって頑張ったのに、そこを認めてくれたっていいじゃない!」って怒りたくなったり、悲しくなったりしますよね(T_T)
ですが、知らず知らずのうちに、これと同様のことをお子さんに対してやってしまっているかもしれません。
私達は無意識だと欠点に目がいきやすいんだ!
このように気づき、意識するだけでも、その後の行動は少しずつ変わってくると思います。
そして、ママやパパがお子さんの良いところ探しを始めると、お子さんもきっと家族や周りのお友達に対して、同じように良いところ探しをするようになりますよ(*^^*)
お子さんが今できている所や素敵な所に意識的に目を向け、そこをしっかり認めていきたいですね。
できている所にや素敵な所に目を向け、そこを認めることは大切ですが、同じくらい大切なことがあります。
それは、欠点も含めたお子さんをまるごと認めることです。
・こういう苦手な所があるけど、そんなあなたも大好きだよ
・今日はお友達を叩いちゃったね。でも、あなたが大好きなことに変わりはないよ
・どんなことがあっても、あなたの味方でいるからね
子どもにとって一番身近な存在であるパパママに、そんなふうに受け止めてもらえて、見守ってもらえたら、子どもたちは安心して前を向いて生きていける―――そんなふうに思います(*^^*)