イギリスはスコットランドの独立投票で盛り上がっています。

一応、UKというまとめではスコットランドとイングランドは仲間のようになっていますが、依然として「俺はスコットランド人だ!」などと独自のアイデンティティを持ち続けている人も多いですし、イギリスの王室やメディア(BBC)、政治(特にデイビッド・キャメロン率いる保守党)に不満のある人も多いようです。


スコットランドは北海油田もありますし、独立しても当分はなんとかやっていけそうだと思うのですが、スコットランドに独立されると経済・政治的にもいろいろと大変なイギリスのメディアは、まるで離婚状を叩きつけられた配偶者のように、「あなた、私と別れるとこんな大変なことになるのよ?!別れるのをやめたら、こんな特典もつけてあげるから!」と毎日のようにニュースなどから脅しをかけています。


何の番組だったか、数ヶ月前にチラッとみたバラエティ番組では、若い女子に人気の「one direction」というボーイズバンドや、デビッド・ボウイまで手下につけて、「スコットランドさん、私たちはあなたのことが大好きです。どうか離れないで!」と視聴者に媚を売らせていました。


one directionはともかく、デビッド・ボウイまで巻き込むなんて許せません。



気分はこんな感じでした。



Braveheart- Ending scene






イスラム系の人は、天敵のアメリカのやり方を熟知しているためか「陰謀論」系な人が多いのですが、イギリスが嫌いなスコットランドの人も、イギリスのBBCの汚いやり方をよく理解している上に、ここぞとばかりに迷わずに自らの意志を表現しているようです。



(写真 Daily Mail より)

BBCが 「British Biased Corporation(イギリスの偏見まみれ企業)」と揶揄されています。 真実ですね。


独立するとどうなるかはわかりませんし、おそらくイギリスにとっては損失となるでしょうが、スコットランドが独立することで他の独立・分離を狙う地方も活気付きそうなので、ぜひがんばって欲しいです。



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そしてその独立で盛り上がるスコットランドに、沖縄の独立を求める活動を行っている方が訪問中のようです。


沖縄国際大学の経済学教授やジャーナリストで構成されるグループが、投票者や有識者、独立政党などから話を聞いて回るとのこと。


9月15日【RT】「‘Hai’: Okinawa pro-independence campaigners look to Scotland for inspiration」
http://rt.com/uk/187840-okinawa-independence-scotland-inspiration/





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少し遡って、スペインではカタルーニャ地方の独立を望む一般市民がなんと、180万人もバルセロナの中心部に集まっての「カタルーニャの日」のお祭り/デモがありました。



9月12日【forwhatwearetheywillbe】「Millions of Catalans march for freedom in their National Day 」

http://forwhatwearetheywillbe.blogspot.co.uk/2014/09/millions-of-catalans-march-for-freedom.html


(写真 上記記事より)

圧巻ですね!


そのお祭り/デモでは、こんな挑戦的な発言も。

「私たちは恐れたりはしません。

マドリッドの法廷が何を言おうとも、カタルーニャの人々の声はその上にありますから

(We are not afraid,

the voice of the Catalan People is above whatever a tribunal in Madrid may say. )」








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イタリアのベニスも、イタリアからの独立で今年の春に盛り上がっていました。

3月21日【Daily Mail】Venice votes to split from Italy as 89% of the city's residents opt to form a new independent state


ベニス市の住民89%が、新しい独立した国家を選択 イタリアからの分離を求めています。


お金持ちのベニスは、イタリアの南の地方に足を引っ張られるのが嫌なようです。

北海油田のスコットランドとイギリスの関係と、少し似ているようですね。





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こんな分離運動の高まりを見ていると、ちょうど一年前のこんな記事を思い出します。


グローバルエリートが統制力を失いつつあることを示す10の兆候」より一部引用



8.世界各地で本格的な分離運動が活発に


大きな政治単位(国家など)からの脱退はかつては超過激派的な考え方であったが、現在はそうでもないようだ。

アメリカのコロラド州やカリフォルニア州の一部では、分離運動が優勢になりつつある。

ヨーロッパでは、スペインスコットランドなどで本格的な分離運動が活発になり、EU加盟国の中でもEUからの脱退を考え始めた国もいくつかある。

権力の分散化=無秩序!



「何千ものアメリカ国民が アメリカ合衆国からの分離を望んでいる」

写真:Veterans Today




(引用終了)




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少しでも多くの人達が、自分たちの望む環境で暮らせるようになるといいですね。


統制力(=権力)を失いたくないエリート層は、最後のあがき中なんでしょうか。