まず、アノニマスの説明から。


 アノニマスとは、英語ではAnonymous、一般的には「匿名」
という意味で、日本で言えば2チャンネルのような不特定多数の掲示板などで本名などを表示したくない人達が利用している言葉です。

 そして集団としては、1%の新世界秩序を形成している一部の政治家や資本家に対し、99%の民衆側に立っている、ハクティベスト(ハッキングと活動家・アクティベストの造語)のことを指します。

 自分が99%であると考えている人は誰もがアノニマスになることができ、アノニマスとしてハッキング行為やデモに参加したりすることもできます。

 ハッキング行為、デモ参加などには象徴的にガイ・フォークスというイギリスの革命家をモデルにし、「マトリックス」の監督が脚本を手掛けた映画V・フォー・ベンデッタに登場したマスクが利用されていることが多いです。この映画を見たことがある人であれば、アノニマスの概念は簡単に理解できるでしょう。

 最近では、ギリシャ政府やCIA,FIB、メキシコ政府、ナスダック(NASDAQ)などのサイトを攻撃しダウンさせたり、インターネットの自由を守るためにアメリカのエンターテイメント産業界を攻撃したりしています。
 攻撃先の一部が日本語でまとめられたサイトもあります→NAVER

 ソニーやナスダックへの攻撃があった際は、ニュース記事では「中国・ロシアのしわざか?」などとほのめかされていましたが、実行したのはアノニマスでした。日本のメディアでも最近、認知度は上がっているようですが、アメリカのメディアであればアノニマスの犯行であったことはわかっているはず。(ちなみに、日本のメディアのナスダック攻撃の記事は時事通信、毎日新聞、YAHOOニュースなどに掲載されていましたが、すべて削除されていました

 アノニマスの認知度が高くなるのは政府としては困りものでしょうから、名前は出さないようにしたのでしょうか?ついでに無知の振りをして中国・ロシアのせいにして嫌悪感を上げてやれ、という思惑も見え見えです。


アノニマス 世界市民への行動の呼びかけ(日本語の説明付き)



アノニマスによる「イルミナティのテーマソング」

ハッキングばかりでなく、音楽や映像などの様々な才能を持った人たちも参加しているためか、かなりいい出来です。


「待ってろよ」



アノニマス サイト
代表的サイト http://anonanalytics.com/
掲示板 http://anonops.blogspot.com/

「アノニマス」の歴史とその思想 塚越健司
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111102-00000301-synodos-soci


 アメリカの刑務所ビジネスについては、堤未果さんの「ルポ 貧困大国アメリカ」という本によくまとめられています。そしてこちらの方のブログでは、この本の要約を知ることができます。
http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20100205/1265384221

 信じられないような話ですが、現在、アメリカの労働人口の3分の一が投獄されており、最低賃金よりも安い給料で強制的に働かされているそうです。アメリカの景気がどん底の中でも、「刑務所に投資」というビジネスは絶好調だそうです。
 英語ですが、あるサイトには刑務所ビジネスへの投資の仕方が説明されています。


 イギリスもアメリカも奴隷労働の獲得に必死のようです。日本がそうでないといいのですが・・。

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2月24日【RT】 http://rt.com/usa/news/anonymous-prison-group-geo-169/


アノニマス(Anonymous)の#FuckFBIFriday(FFF)キャンペーンの最新の被害者は刑務所ビジネス複合体となった。このハクティベスト集団・アノミマスは、刑務所(矯正施設)管理を行う巨大会社のセキュリティに侵入し、その会社のウェブサイトの外見にダメージを与えたのだ。

世界中にクライアントを持ち、フロリダに拠点を置く管理会社・GEOグループ社のウェブサイトがその標的となった。このGEOグループがネット上の共同体・アノニマス内の作戦隊員の標的となったのだ。アノニマスによるこのハッキングは、アノニマスの#FFFキャンペーンの最新の「作品」となる。過去数週間に渡り、アノニマスはCIA、FBI、そして米司法省のサイトを標的とし、サイトが一時的に使用不能になっている。

ツイッター上で緩く連携する複数のアノニマス関連のアカウントの保持者は、金曜日のアメリカ東部標準時12:30の時点においてハッキングを正式に発表した。そしてアノニマスからの声明文が通常のTheGEOGroupInc.comのホームページ上に現れた。同様の事象は、他の刑務所管理会社と関連したウェブサイトも同様に起こり、サイトが「ネット上から消え去った」とグループ側は話している。


そればかりでなく、このハッキング集団は、その企業のホームページ上に、ムミア・アブ・ジャマル(Mumia Abu-Jamal)氏の画像と、彼と刑務所システムについての歌、そして刑務所システムについての文章が付け加えられてもいる。

アノニマスによる声明文によると、この攻撃は国中のアメリカ国民を留置することで莫大な利益を上げている堕落したシステムに対する復讐であるという。刑務所ビジネスの景気がよくなるにつれ、GEOのような管理会社は議論に取り上げられることとなる。

RTが先週報道した通り、 Corrections Corporation of America日本語の取引先リンク)はアメリカ国内の刑務所の運営担当する営利目的の企業としては最大のものである。この企業CCA社は、担当の刑務所施設が常に全許容量に近い状態であるようにするため、ワシントンでさらに厳しい法律を求めてロビー活動を行っており、何百万ドルも支払っている。このような企業が新しい法律を作らせたり、非暴力的な犯罪を取り締まり対象とする現存する法律を拡大させるために資金を利用しているため、自らは刑務所施設の運営から巨大な収入を生み出しており、GEOが立法を求めてロビー活動をしているため、会社全体の(施設の)稼働率は、2008年で96.6%となっている。

CCAはアメリカ中でより厳しい移民政策法案を求めるロビー活動と関連がある。GEOを代表するロビイスト、AustinやテキサスのLionel “Leo” Aguirreなどは、毎年、刑務所が満員であるようにするため法律を改正するようアメリカ政府に説得させることで何千ドルも荒稼ぎしている。

OpenSecrets.orgという機関の「Center for Responsive Politics」(http://www.opensecrets.org/)によれば、Aguirreは2008年度からGEOグループ社から50万ドル以上を受け取っていることになる。Aguirreは自らのロビー活動報告書の中で、留置施設の開発・運営というロビー活動の中心核となる事柄に対して補償を受けた、と上院議員に暴露した。彼はまた、移民政策についてのロビー活動とも関連性があるが、彼は、GEOだけでなく刑務所産業の複合体のためにも働いているロビイストが多数いる中の一人に過ぎない。

「ほとんどの人達が不景気の下で大変な目に合っている一方、このような腹黒く狡猾な資本主義者と国家統制主義者の勢力による連盟が、世界中に無数の刑務所を建設しようと試み、そこに何百万ドルもがつぎ込まれている」

これはアノミマスが金曜日に発表した声明文である。1984年設立のGEOグループは2010年には12.7億ドルの収益を上げていたことが同年の同社の年間報告で明らかにされている。米国証券取引委員会に2008年終わりに保管された報告書によると、その時点で、同グループの傘下には60近くの施設が運営中で、53,400人の収容者に収容設備を提供していたという。約二年後、当グループは、競合の刑務所管理会社Cornell社と合併している。

 GEOがその運営を拡張したのはほんの数年のことであるが、同社は議論が起こるたびに、その社名に汚名を着せられ続けている。同グループが運営するペンシルバニア州の施設の壁の内側で、たった四年の間で8人の収容者が死亡しており、また、GEO運営の施設の刑務所職員が収容者に対して薬を手渡すことを拒否した後に収容者が死亡した、という報告が少なくとも2件はあった。

「汚職、スキャンダル、そして残虐さの歴史は文書で十分に立証されているにもかかわらず、GEOのような企業があらゆる瞬間も存在し続け、私たちの友人は刑務所の壁の中に閉じ込められ、そして民営の刑務所産業はいまだに急成長を続けている」
アノミマスが付け加える。

CCA社は最近、アメリカ国内中の48州で、州の刑務所を民間のグループに売却することを検討してほしいと懇願した。CCAのケースでは、もし州が刑務所内の受刑者総数が許容数に近い数字に維持されることを保証する場合に限り、契約を結ぶと断言している。

このようなシステムは、アメリカ国民を不当に収監することで成り立っている、という意見もある。

アノミマス:「我々は、不当に犯人扱いを受けてアメリカの『強制労働収容所』に投獄され、非人間的扱いを受け、投獄され、そしてすべての尊厳や人間性をはがし取られた同胞への仲間意識に基づいて行動している」

「我々の仲間が、適正手続きなど微塵にも気にしない弾圧的な政治体制と苦闘した結果として収監されるとき、我々はそれを忘れない。我々の仲間から、市民的自由や人権を略奪されるとき、我々はそれを許さない」

アノニマスはGEOグループのホームページ上に、公文書だけでなく、ムミア・アブ・ジャマル氏の写真もインストールしている。彼は、彼の釈放を求める抗議活動をし続ける活動家が非常に多くの法的懸念を表明しているのにもかかわらず、最近、刑務所内で30年目を迎えている。

また、heGEOGroupInc.comを訪問すると様々なアーティストが演奏している「Mumia 911」という曲が流れるようにアノニマスは同サイトを改ざんしている。

参加アーティスト
・Pharoahe Monch 
・パブリック・エナミー(Public Enemy)のチャックD(Chuck D)
・レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのザック・デ・ラ・ロッチャ(Rage Against the Machine、Zack de la Rocha)

この歌の一部はSlimkid 3がラップで歌ったものだ。

「今やあいつらは権力を感じたいために神を弄んでいる
俺やお前を無罪にするためじゃない
変造された情報を手渡して
嘘を支持するのか?死に値するものってなんだ?
生きるために必要なものってなんだ?なんであいつらはそんなことを決めるんだ?
あいつらが一番ハイじゃない なんでっていう言葉」

Dead Prezがライムする

「何年も警察が俺らを殺し続けているから、俺は言う『fuck the police』
ニガーは何か考え付いただけで殺されてしまうこんな国に自由なんかない」

「ムミアの自由はアフリカ人全部の解放
ゲットーで生きているだけで、死刑囚監房に入れられてしまうから」

アノミマスはGEOグループのハッキングに使用したログを公表し、また、「God Only Knows What Devils We Are(私たちがどれ程の悪人かは神のみぞ知る)」という文書も付け加えられていた。この文書はThe Institute for Experimental FreedomやCrimeThinc.comといった団体によって発表されたものだ。

アノニマスは2月28日にハクティベストとしてのアノミマスとオキュパイ・ウォール・ストリート運動は共に連携する意志を表明し、刑務所システムに反対する大規模な抗議活動を行うと予告している。

アノミマス:「 我々はアメリカの路上において、オキュパイ運動への弾圧の終止を要求し行進を行う。しかし、我々が連携するのはオキュパイ運動家や政治犯で収監されている者だけではない。」

「我々は、司法制度に対して、一切の正当性も信頼性も認めない。それは、司法制度の側に立つ検察官や警官(pigs)の面倒ばかりみているからだ。警察官も警官も、日常的に死刑囚として無実の人間を殺害し、『違法』とみなされる移民を収監している。その一方で、最低賃金よりもずっと低い賃金で囚人に労働を強制することで利益を上げるなどの、残忍な行動や政治的腐敗を行っていても何の罪を受けないで済んでいるからだ」

 「
我々はありとあらゆる方法で刑務所を破壊し、我々の町から警察官を排除する。そして我々は刑務所業界を焼き尽くすだろう。なぜなら、旧世界が燃え尽きた灰の上に限り、新世界の再構築が可能となるからだ」