訃報が届きました。
数々の大会で活躍されたアスリートであり、
車いす陸上界の大先輩であった、
川上耕作さんが、昨日、お亡くなりになりました。
私が競技を始めてから、
選手層の厚かった兵庫県へ武者修行に行っていた頃、
一緒に走って、強化してくれたランナーのお一人です。
走るために必要なグローブがうまく作れなくて、
悩んでいるときに、お下がりをくれ、
スピードが出るきっかけを与えてくれた耕作さん。
また昨秋の、とあるレースでは、同じ集団で走り、ゴールしたのですが、
その時のエピソードが、今でも印象的です。
そのレースは私にとって、
久しぶりとなる女子先輩ランナー(アテネマラソン金メダリスト)との戦いでした。
その女子H選手との最後のデットヒートを制した姿を、
同じ集団の後ろでしっかりと見届けてくれていたのは、耕作さんでした。
ゴール直後、
同じ集団で私たち二人に勝負を絡んでいたもう一人の男子選手に、
『お前はいかんでええやろぉ~!道狭いんやから、ふたりで勝負させたり~!』
と冗談交えて話していた姿が、今でも忘れられません。
また・・・そのとき走ったレース、交わした会話が最後でありました。
記憶を辿るとたくさんの思い出が甦ります。
悲しい事実ですが・・・
ちゃんと受けとめて、
走りの中で教わった数々のことを、
受け継ぐことが出来るようにがんばっていきます。
親交のあった選手たちはきっと同じ想いであることでしょう。
また耕作さんの明るいお人柄と競技への情熱は
きっとたくさんの人の心に残っているはずです。
たくさんのありがとうを込めて。
ご冥福をお祈りいたします。