会話のキャッチボールが苦手な子供には | アメリカ発 発達障害のお子様を持つご家族へ伝えたいこと

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こんにちは!

 

今日は、言語力はあるけれど、他人に興味が持てなくて、人に質問をしたり、人の話を聞いてからそれに関しての自分の意見や感想を言うなどの、会話のキャッチボールが苦手なお子さんとの接し方についてです。

 

ポイントは

1)質問攻めにしない

お子さんが幼稚園や学校から帰ってきた時など、「〇〇くん、今日は学校で何があったの? 楽しかった? お友達と遊べたの? 誰と遊んだの? 何して遊んだの? おなかすいた? ちゃんと給食食べられた?」等々、質問攻めにしていませんか?

自閉症スペクトラムの子供達にとって幼稚園や学校はとてもエネルギーを使う場所です。まずは一息入れてリラックスさせてあげてください。 人と会話をすることが楽しいことだと教えてあげたいので、質問攻めにしてウザがられるのは逆効果です。

 

2)子供が食いつく話し方をする

例えば

ニコ「今日ねー、すごいことがあったんだー。」

で 話をやめます。 そして沈黙してください。 そうするとほとんどの場合 

ニコニコ「何があったの?」

ってなります。 そうしたら必ず 

ニコ「聞いてくれてありがとう!」

と、質問してくれたことをちゃんとお祝いします。 質問してくれると嬉しい!と伝えるためです。 それから

ニコ「実はね、今日ママお昼ごはんにゆでたまごを食べようと思ったの。冷蔵庫に入っていたからちょっと温めてから食べようと思って少しだけ電子レンジでチンして、食べようと思って口に入れて噛んだとたんに。。。何が起きたと思う?」

そして沈黙する。 

ニコニコ「何?」 

ニコ「よくぞ聞いてくれました!」

ニコ「ゆでたまごが口の中で大、大、大爆発して、ママ 口の中と唇やけどしちゃったの〜。」

そして沈黙する。

ニコニコ「げ! 大丈夫?」

ニコ「心配してくれてありがとう!ママ感激! すぐ冷やしたし、まだちょっと水ぶくれになってるけど大丈夫。見たい?」

そして沈黙する。

ニコニコ「うん」

ニコ「〇〇くんが心配してくれてママ嬉しいなー。 ほれ、ここ ここ。 どう?結構ひどく見える?」

そして沈黙する。

ニコニコ「わかんない。」

ニコ「そっかー、わかんないくらいならきっと大丈夫だね。見てくれてありがとう。」

ニコ「さて、ここで問題です。ママは今日のゆでたまご爆発事件で何を学んだでしょうか?」

そして沈黙。

ニコニコ「わかんない。」

ニコ「たまごは危ないから絶対に電子レンジでチンしてはいけないということを学びました!」

ってな感じです。

(これは私の実話に基づいています。そして実際にボランティアに行っている家庭の自閉症スペクトラムのお子さんとこんな会話をしました。みなさん本当に危ないので卵はチンしてはいけません。私の義母は電子レンジでチンしてスクランブルエッグを作る容器を使って、ちゃんと楊枝で黄身の皮に穴を開けたのに、電子レンジの中で大爆発して電子レンジが壊れ、周りのものもすっとんだそうです。本当に危ないですよー。)

 

こんな体を張った話題づくり(笑)をしなくてもいいですが、例えば

 

ーこんなことがあったらどうなるかな?シリーズ

ニコ「半分ライオンで半分トラな動物はライガーって呼ぶけど、半分ねこで半分いぬな動物がいたら、なんて呼ぶのかな??」とか

ニコ「新幹線にゾウが乗ったら新幹線は走れるのかな?」とか

ニコ「ティラノサウルスの赤ちゃんを人間が育てたら、お友達になれるかなあ?」とか

 

ーこんな新しい発見をしたよ。シリーズ

ニコ「今日アマゾンのジャングルで新しい種類のアリが発見されたんだって。」とか

ニコ「鬼滅の刃の新しいアニメシリーズが始まるんだって。」とか

(私も16歳の息子も鬼滅の刃大好きで、アメリカではまだ映画が見れないので悲しいです!息子情報によると、1月にアメリカで放映されるとか。でも大都市ならともかく、コロラドで放映してくれるのかは??? 早く観たいな〜!)

 

 

ポイントは、話を宙ぶらりんでやめて、その後 長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い間沈黙することです。

以前 自閉症スペクトラムの子供(大人もです)は、質問されたことを脳内でインプットして、情報を処理して、自分の言いたいことを整理して、言葉としてアウトプットするまでに5−15秒かかると書きましたが、ここでもやはり15秒は待ってみてください。

もし待っている間にお子さんが他のことを話し出したりしても、そのままにして、無理やり会話をつなげようとしなくていいです。

 

そういう大人の企みは筒抜けですし、そういうプレッシャーを少しでも感じたら、会話が楽しいものではなくなってしまいます。 そして3)に続きますが

 

3)会話をするお手本を見せる。

自分の話が聞いてもらえないのに、人の話を聞きたいとは思わないものです。だから、お子さんがいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも(笑)電車のことしか話さなくても、一生懸命聞いて質問してあげてください。

 

4)沈黙したまま、質問もしてこないし、別の話もしてこない時は

ニコ「質問してくれてもいいのよ〜」 とかるーい感じで言ってみてもいいです。 プレッシャーはゼロで!

 

5)挨拶や会話をきちんとして欲しい、というNeedを手放す。

この記事で詳しく書きましたが、

https://ameblo.jp/wakakohashimotowheelock/entry-12633569665.html

 

 

おそらくお子さんは、周りの人が挨拶や会話をできるようになって欲しいと思っていることをしっかり分かっていると思います。きっと幼稚園でも学校でも療育でもおうちでも、ありとあらゆるところで 挨拶や会話に関するトレーニングを受けているのではないでしょうか? それってきっとめっちゃめちゃプレッシャーですよね? 分かってはいるけれど、いろんな事情でなかなかできなくて本人も苦しんでいるというのが実情ではないかな?と思います。

それでも 現状 挨拶や会話のキャッチボールが苦手なわけです。

だったら 思い切って親御さんだけでも 「この子はこの子のペースで育っているんだから、別に今挨拶ができなくたって、会話のキャッチボールができなくたって 大丈夫。 時期が来たら必ずできるようになるから。」と、お子さんに対するNeedを手放して見てください。

 

私の妹は30歳で全盲になりました。糖尿病と自己免疫疾患が原因だったので、それまでしっかり目が見えていたところから全盲になったので、生活も1から学び直さなければいけませんでした。それでもそこから盲学校に通い、鍼灸の国家資格をとり、開業してもう12年になろうとしています。私が言うのもなんですが、めっちゃめちゃ腕がいいです。ドキドキ コロナ前は実家に帰って妹に肩こりとか腰とか治療してもらおうと楽しみにしていても、予約がいっぱいいっぱいで、その上仕事が終わってから私に治療してとか かわいそうで言えなくて、なかなか治療してもらえませんでした。爆  笑 彼女は目が見えなくなってから、他の感覚がすごくするどくなりました。ちょっとでも疲れていると、隠そうと思っても声でわかっちゃうし、触るだけで私の体のどこが痛いかわかるんです!痛みのあるところはすこーし凹んでいるんだそうですが、私にはさっぱりわかりません。

 

何が言いたいかと言うと、自閉症スペクトラムの人も、社会性や人に対する興味のアンテナが発達していなかったり、感覚障害で、不快なインプットを受けやすかったりすることから、自分の周りにいる人達が自分にとって安全な人なのかどうか、自分を受け入れて理解しようとしてくれる人なのか、それとも自分のことを普通ではないと決めつけて、偏見を持つ人なのか、自分に何かを要求してプレッシャーを与えてくる人なのか、それを測るアンテナが発達しているということです。だから、親御さんがNeedを手放したら、必ずわかります。 がむしゃらにセラピーをするよりも、こっちの方が楽に早く目標が達成できるんです。(こっちの方が安いし〜 笑笑)

 

ちょっと宣伝。

 

妹の治療院

http://lafinie.com/

 

 

お友達がブログに体験記載せてくれました。

 

https://ameblo.jp/gokigen-choko211/entry-12418809634.html

 

 

https://ameblo.jp/gokigen-choko211/entry-12433516988.html

 

東洋はり医学会のレポート

 

https://ameblo.jp/tokai55-toyohari/entry-12311243143.html

 

 

 

 

読んでいただいてありがとうございます!


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この記事は私が受けたサンライズプログラムのスタートアップ集中クラスで学んだことをベースにしていますが、あくまでも私個人がこのように受け止めたということです。 また、サンライズプログラムの講習を受けた後にも個人で独自に勉強した内容も多々含みますので、厳密にサンライスプログラムと同じとは言えません。ご了承願います。)