【山頂の首都を訪ねる】: サンマリノ | 世界あちこち散歩

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前回の記事では、2000年8月の

欧州5ヶ国自動車旅行で訪れた

モナコ」について書かせて

頂きました。



今回は、その時の旅行で

モナコの後に訪問した

サンマリノ」について

書きたいと思います。


サンマリノはイタリア中北部の

山岳地帯にあり、モナコと同様の

小国です。

(面積はモナコの方が小さく、

人口はサンマリノの方が少ない)


F1」(フォーミュラ・ワン)の

レースで有名な事でも両国は

共通しておりますが、実は

サンマリノグランプリ」は

サンマリノ国内で開催されて

いたわけではなく、

イタリア」のイーモラ市の

サーキットで行われていた

そうです。


私はF1に詳しく無いのですが、

1ヶ国につき1つのレースしか

開催できないルールなので、

隣国サンマリノの名前を冠した

と言う説を見かけました。


因みに、サンマリノグランプリ

言えば、1994年のレースで

アイルトン・セナ」氏が

事故死すると言う悲劇が起きた

のは、多くの人が知るところ

だと思います。


又、このグランプリは2006年が

最後で、その後は開催されて

いません。


類似点も多いモナコとサンマリノ

ですが、明確に違う点も幾つか

あります。


政体については、

モナコは立憲君主制で、

サンマリノは共和制。


公用語については、

モナコはフランス語で、

サンマリノはイタリア語。


地理については、

モナコはフランスに完全には

囲まれておらず、海に面して

いて、高度も高く無いですが、

サンマリノはイタリアに完全に

囲まれており、海に面していない

山岳国家です。


山岳国家とは言うものの、

アドリア海」沿岸の

イタリアの都市である

リミニ」からは20km足らずと

近いので、私自身もそうでしたが、

リミニに宿泊して、海と山両方の

風情を楽しむ人も多い様です。


サンマリノの首都である

サンマリノ市」は

ティターノ山」と言う山の上に

あり、車で登って行きました。



このティターノ山頂とその周辺

あるサンマリノ市の歴史的市街と

3つの塔」(グアイタ塔、

チェスタ塔、モンターレ塔)等は、

中世的な都市国家の様相を

色濃く残していて、

私の訪問から8年後の2008年には、

サンマリノの歴史地区と

ティターノ山」と言う件名で、

世界遺産」に登録されています。




尚、サンマリノ入国に際し、
国境も審査も無いのですが、
観光案内所に行くと、
確か有料だったと思いますが、
パスポートにスタンプを
押してくれました。


さて、今年の東京オリンピックは

日本のメダル・ラッシュに沸き

ましたが、この大会で、

サンマリノが同国史上初めての

メダルを獲得しました。

(射撃で銀と銅の2個、

レスリングで銅1個)


サンマリノは今大会の前までに

夏は14回、冬は10回、

オリンピックに出場しています

が、メダル獲得には至りません

でした。


考えてみればメダルの数と人口、

経済規模等は大きな関係がある

はずで、人口がたったの3万人台

サンマリノがメダルを取るのは

数億人の国に比べて至難の技だと

思います。


因みに、同じく人口が4万人に

満たないモナコは、今大会を

含めると夏は21回、冬は10回、

オリンピックに出場しています

未だにメダルは獲得してい

ません。

(来年の北京での冬季大会、

或いはモナコの隣国で開催

される2024年夏のパリ大会で

取れると良いですね)


そしてメダルと言えば表彰式。


私はその映像を観ていませんが、

サンマリノがメダルを獲得した

競技の表彰式では、同国の

国旗」が掲揚されたはずです。



下半分の青は空とアドリア海、
上半分の白はティターノ山の
雪に因んでいるとの事で、
中央の紋章にはティターノ山の
3つの峰と塔が描かれています。

個人的にはサンマリノの国旗は

好きな国旗ベスト5」に入り、

色使いや構成要素の配置が

非常に美しいと思います。