【昭和の人気犬の原産地を訪ねる】: マルタ | 世界あちこち散歩

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国内外の色々な所で見聞き・体験したヒト・モノ・コトを綴ります

地中海のほぼ中央、
イタリアのシチリア島の
南に位置する島国、
マルタ共和国」。

 

名前は聞いた事があっても、

今一つ、有名人や名産品、

観光資源等が思い浮かばない方が

多いと思います。

 

私が旅行したのは2000年の4月。

 

当時は、とても愛らしくレトロな

バス」が走っている事で

有名でした。

 


残念ながら、2011年に廃止されて

しまったので、今では、

どこの国でも見られる様な

近代的なバスに代わっている様です。

 

旅行した頃は知らなかったのですが、

このバスの事を、

日本人の旅行者の間では、

ネコバス/猫バス」と呼んでいた

そうです。

 

スタジオジブリ」の作品を

観た事が無いので、その情報が

正しいかどうかわかりませんが、

となりのトトロ」の

ネコバスは、マルタの

バスがモチーフになっている説や、

逆に、となりのトトロのネコバスに

似ているからと言う説などが

ある様です。

 

そして、以前からそうだった

みたいですが、

マルタ島と言えば、

人口の何倍も猫が居る、

猫好きの方々にとっては

聖地みたいな所の様です。

 

でも、犬好きの私としては、

声を大にして強調しておきたい

事があります。

 

昭和生まれの人、

特に犬好きの人にとっては、

マルタと言えば犬!

と言う事を。

 

何故なら、マルタ島こそ、

あの昭和を代表する人気犬、

マルチーズ」の原産地

だからです。

 

今でこそ、

プードルに首位を明け渡し、

チワワ、ダックスフンド、

ポメラニアン、

フレンチ・ブルドッグ等よりも

下位になっていますが、

1968年から1984年までの

16年もの長期間にわたって、

犬種別犬籍登録頭数において

首位を守っていたのが

マルチーズなのです。

(近年でも、10位辺りには

入っています)

 

しかも、歴史が半端ない。

マルチーズは、世界最古の

愛玩犬の一種とも言われており、

紀元前1500年頃に、

フェニキア人によってマルタ島

に持ち込まれた犬が元になって

いるそうです。

 

何を隠そう、かつて17年間程、

我が家の一員には

マルチーズがおりました。

 

私が生まれた時から、

家には絶えず、何らかの

ペットが居ましたが、

室内犬を飼ったのは、

マルチーズが初めてでした。

 

残念ながら、1993年に

天国に旅立ってしまいましたが、

その子が元気な頃から、

いつか、原産地のマルタ島に

行ってみたいと思っていました。



愛犬とのお別れから7年経って、

ようやく叶ったマルタ島訪問。

 

当時は、あまりマルタの情報が

無かったものの、

マルタに行ったら、

マルチーズ関連の場所とか

物とかが、そこかしこに

あるだろうと信じて疑わない

自分が居ました。

 

空港に到着したら、

スーツケースを受け取る

ターンテーブルの内側に

マルチーズの縫いぐるみが

置いてあるかな?

 

空港の出口の所に、

マルチーズの

顔ハメ看板」があるかな?

 

街の広場の中心には、

マルチーズの銅像があるかな?

 

もしかして、

マルチーズ博物館」とか

マルチーズ記念館」とか

あるかも知れない!


日本の観光地だったら、

当たり前の様に

行われているであろう

マルチーズ推し」の

観光政策の数々。

 

あいにく、マルタでは、

一切、出くわす事は

ありませんでした。

 

そもそも、マルタの人々は、

マルチーズが自国の原産である事を

全く意識していない様でしたし、

街中で、マルチーズを連れている人

を一人もみかけませんでした。

 

まあ、そんなもんでしょう。

 

野菜とか果物とかでも、

かつての原産地が、今でも

世界的に主要な生産地として

残っているとは限りませんものね。

 

でも、マルチーズに関しては、

完全に当てが外れましたが、

それでも、マルタは、

本当に魅力的な旅先でした。

 

世界遺産に登録されている

バレッタ市街」や

マルタの巨石神殿群」の他に、

青の洞門」(ブルー・グロット)

等、見所が満載でした。