疲労骨折の治療(陸上) | まぼろし工房_ランニング

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市民ランナー達と作った靴下、まぼろし工房の “ラクちんソックス” のブログです。シューズが発生するグラグラを抑えることで、効率よく走れるだけでなく、怪我や故障を防ぎます。いくつもの特許を取得した、世界で一つの靴下です。

先月、徳島県からご来院いただきました。競技は陸上:高校生。主訴は脛骨の疲労骨折です。

 

主観ですが、病院で“疲労骨折”と診断された場合、ウソの疲労骨折と、本当の疲労骨折があります。

歩くだけでも痛い状態で来院いただきました。

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その後、メールをいただきました。

 

その節はお世話になり、ありがとうございました。
あの後、シンスプリントは回復していっているようなのですが次は左足の甲に痛みが出て腱鞘炎になっているようなのです。1年前と同じシンスプリント→甲の腱鞘炎という流れで、前はその後、舟状骨が疲労骨折寸前という感じでした。 教えていただいたケアはもちろん、すねを温めたりストレッチもしているようです。
お時間があればでかまいませんので、他に何かできることがあればご教授願えないでしょうか。よろしくお願いいたします。

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前回の治療の解説と含めて、何かできることを書いてみますね。

●内脛が壊れた原因

痛みが強く、走りは観れなかったのですが、来院時の歩行がこちらです。

 

胸の進行方向が右を向き・・・

 

膝の進行方向が内を向き・・・

 

 

つま先の進行方向が外を向いている。

よくあるニーイン・トゥーアウトとはちょっと違いう。

 

 

足の裏の煽り動が行えていません。さて?何でしょう?

 

 

 

通常、背中や股関節の機能的な動きが失われた場合、足の裏でスリップしたり、足首が倒れこんでくれて、膝や脛の骨にかかる外力を逃がします。その代償として、足の裏にマメができたり、外反母趾で親指が壊れてくれたり、筋肉や筋膜が壊れ、足底腱膜炎とか、後脛骨筋炎になります。

 

足首の倒れこみは、足が完全に壊れる前でしたら、ヒールレイズやカーフレイズで足を固めたり、階段ダッシュや、陸上のドリルなどをしっかり行うと、倒れこみはかなり防げるのですが、一般にはあまり知られていません。

 

 

●体を捻じるテンションの頂点

 

しかし、今回の場合、足首の倒れこみを起こすことはなく、体を捻じるテンションの頂点が脛にありました。危ないですね。 右足の踵はサピネーションを起こしています。

 

 

疲労骨折を起こす原因

 

便宜上、このページでも“シンスプリント”という呼び名を使いますが、シンスプリントとは、実はクズカゴ的な呼び方で、内脛に発生する痛みの総称として使われます。主観ですが、同じ内脛に発生する痛みでも、後脛骨筋炎をおこしているのか?疲労骨折を起こしそうなのか? それによって運動停止の時期も、治療方針も変わります。動きを観ないと判らないことは多くあります。

 

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そもそも、女子高生ってのは、擦り傷ひとつでも泣いてもいい立場だと思うのですが、歩けない足を引きずって、大切そうにシュースを抱えて、片道2日もかけて静岡まで来てくれました。

 

 

道中、心細かったと思いますよ。

なんで?こんな遠くまで来なきゃならなかったのか?そう思うと申し訳なくなる。

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主観ですが、トゥー・アウトはフォームの問題ではなく、体の故障だと思うのです。

 

  治すしかありません。

 

 

 

 

 

 

左足のトーアウトを誘発している原因は、右足のサピネーション(アンダープロネーション)だと思う。

左足のつま先の向きを変えるには、治すべきは右足・・・だったりします。

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●つま先の向きを整える方法については、いくつかメールで送りましたが、長くなったのでまた後日UPしますね。(続く

 

<関連記事> つま先の向きを変えるウォーク