パラサイト 半地下の家族 | 節操の無い庭

節操の無い庭

築40年近い中古物件で意図せず手に入れた和の庭園の模様。自然、生き物、家族、自分のことなど。備忘録。

映画館で見たいと、小さい子ども達置いて後ろ髪引かれながらも友人と見に行った記憶あり

原題「기생충(寄生虫)」

年末にネトフリで再視聴
改めて素晴らしい一本
セリフまわしや一瞬見える映像の細部に新たな魅力を再発見

キム家族の清々しいまでの厚かましさ
晩餐シーンの品のなさ
パク家ですましている時のギャップ
(食卓シーンが面白い映画って好きだ)
世の汚れを知らなさ過ぎるパク家奥さんの手袋多用
ゴキブリ呼ばわりされ、鬼のような顔する父親役ソン・ガンホとそれに怯まない妻チュンスクの関係性
キム家のキャラは全員完璧
先住人の家政婦ムングァンと夫グンセのクセ強
インターホンのカメラに映った不気味なムングァンの姿は頭にこびりつく
Snow Peakのキャンプ道具に細部へのこだわりを感じる
土砂降りの中パク家から一家が逃げ出すシーンはモードがグエムル−漢江の怪物−を連想させた
(リレー方式的に殺人の追憶も見たい)
ダイナミックさ強烈さ、ストーリーの破れかぶれ感こそ韓国映画のなせる技、醍醐味
いぶし銀だよポン・ジュノ監督
どの俳優も素晴らしく、それぞれのお気に入りのシーンを見つけられたので、繰り返して観る

一番クセがなくまともだったと言えばパク・ドンイク役のイ・ソンギュン
IT社長という成功者の役柄を演じていた彼
12月に自死するという皮肉で悲しいニュースを知る
アカデミー賞の授賞式に立ってた人間が、数年後死を選ぶって
なんなんや、この落差
韓国芸能人の自死の多さは異常
日本以上に生きづらい国かと思われる節多々あり
はたから見て成功してる時っていうのは人生で最も危険なときとあらためて思う
詳しくはわからんけど、それこそ寄生虫のようにたかられて死に追いこまれたとしたなら
気の毒すぎる

追悼の意を込めて、また観よう
そして、ポン・ジュノ監督の作品も観よう

クスノキに寄生中の寄生植物、宿り木(ヤドリギ)