四方に飛んで、四方の神を、神のみ国を浄め祓(はら)えよ。
四方全てに神はあり。
死の神、地の神、光の神と、ことばの神の四人の神々。
全ては四人の神が創りて、この世を始めに建てられし。
地球の原理、宇宙の真理、全てを定めて、この世を動かし、万事を整え、人に任せり。
人には神の働きを、代わりて担うる必要あれば、よく戒めて、勇み励めよ。
天の運行、自然の循環、生の流転(るてん)の大本を、全ての因果を神は仕組みて、後は任せて、神は帰りぬ。
よくぞ回りぬ、働きぬ。
滞りなく、狂いなく。
偉大な奇跡と神秘の現れ。
神の存在、疑いもなし。
神の恩恵かくも深きを、少しも認めず感謝せぬ、口先ばかりの無礼の者を、神もようやく裁かんと、心強めて、決意せる。
神の真の本意になけれど、時も迫れり、やむを得ぬ。
いずれ残して益なしと、思えど、なかなか決めかぬる、神の情けの厚さ、深さよ。
なればこそなり、最期の時に、最期の機会を与えなん。
かくも易しく、狂いなく、神の心を顕(あらわ)せる、手紙を伝え、届けぬれば、後(あと)は一人の責ならん。
神を認めず、感謝せず、全ての功を人知に求むる。
そもやむなきか。当然か。
人の歴史の何千年、神は姿を隠されたり。
人の世界に現るるなく、神話民話にのみ現れ、人はいつしか存在を、疑い信じぬ心強めぬ。
敬虔なる者、信厚き者。
神の慈愛を慕う者。
かつての古(いにしえ)、古代人(こだいびと)らは、神に畏敬をもちて敬い、崇(あが)め奉(まつ)りて、斎(いつ)き奉(まつ)れり。
かくも人心(じんしん)衰えぬるは、神の始めの思惑を超え、神も慌てて、ことを興(おこ)せり。
~神から人へ〈下〉: 今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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