修行の妨げ、邪魔になるは、落として捨てて、残らぬまでに、自ら浄め祓(はら)い切るまで、神はあの世に入(い)るを許さず。
なればこそ、この世にある内、執着捨てて、あの世に入(はい)る準備をすべし。
神の み役も、霊行も、全てはあの世の備えなり。
あの世に入(い)るには、魂浄め、曇りも取りて、心を高め、次なる行を賜れるよう、さらに厳しき行に耐え、一段高く昇華せんよう、十二分にも準備をすべし。
この世の行など易きもの。
体の痛みも苦しみも、己の心の持ちようにて、消えて失せなん、幻(まぼろし)のごと。
なれどあの世の霊行は、魂の真の禊ぎなれば、魂の汚(けが)るれば逃れようなく、ごまかし得ぬなり、隠せぬなり。
魂を偽る衣のなければ、全ては曝(さら)され、明らかなり。
心に厳しく辛き思いは、ただに深めん。心の汚れ。
なれば思うな、感謝せよ。
日々に変わらぬ戒めの声。なれど聞けぬは、この世と同じ。
日毎(ひごと)に増すは神への恨み。
逃れて明るき光を見たし。
脱して涼しき風を受けたし。
神から人への思いはさらに、地獄の苦しみ伝えてまでも、人を救いて助けたく、人の思いを高めたく、ただそれのみの、親心。
なれど恐るな、たじろぐな。
真の行を積みし者なら、全ては救われ、許されて、あの世の門は開かれん。
さにて帰らば光を受けて、有り難き行を続けるべし。
恐れず、たゆまず、み役を果たせ。
この世の行を残さず行え。
さにて終わらん。
最期に告げなん。
ひふみともこよ。み役は変わるぞ、近き日に。
心し、待てよ。
さらに浄めて。
~神から人へ〈下〉: 今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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