神から人。
神から人へ、幾千回、幾万回でも、教え、伝えん。
今、この時なればなり。
遅れは許さず。残すはならぬ。今この時の、大事なれば。
よいな、ひふみよ、神の子よ。神の教えを聞く者よ。
耳を澄ませば聞こえんことをも、聞こえぬ今の世の人なれば、そなたを通じて、教え、伝えん。
神の教えを伝えん、子らに。
愛しく育てし、神の子らに。
思えば幾千、幾万年。遥(はる)か昔の、遠き彼方(かなた)の、宇宙の星のその一つ。
神も人らも共に行積み、教えに従い、人は素直に、教えの通りに行い昇華し、神のお役に立つことを、喜び励みし頃の昔よ。
人は神の声を聞き、神の教えをよく守り、神のことばの通りに行い、人を助けて、助けられ、人の悩むを共に悩み、さにて神には祈りを捧げ、平和で楽しき神のお国よ。
人は汚れも 心の迷いも、暗き明日も夕べの惑(まど)いも、無縁に生きる 明るき世界。
なれど今には返らぬ昔。
神は嘆かれ、悲しまれる。
今早や遅くなるほどに、時は移りて、過ぎ去りぬれば。
明日の日の出も見ぬ前に、滅びて朽ちなん、人の魂よ。
早くも時は訪れん。
神の裁きの み剣(つるぎ)は、振りかざされたり、下ろされたり。
なれど惑うな、慌てるなかれよ。
救われたくば、改心急げ。神に感謝と詫びの思いを、告げてはばかることなかれ。
神の裁きは下されて、救う魂、残す魂、滅ぼす魂、分けられん。
なれば急げよ、急ぎ広めよ。
乗るに遅れて、船は出ん。
残され佇(たたず)む港の桟橋(さんばし)。
心を決めよ、迷いを捨てん。
今この時に、何をか迷わん。
神のご意図は明らかなれば、今に疑う何あらん。
人を救わん、試されん。
さにて課せらる禊(みそ)ぎの数々。
残りて、耐え得し者のみが、神に使われ、許されん。
この後(のち)あるらん、神試し。最も厳しき行なるらん。
耐えて見せなん、己の真。
神への思いの偽りなきを、示し捧ぐは子の務め。
神の御心(みこころ) また尊けれ。
子らを鍛えて、 禊がれて、救わるための機会を残さん。
~神から人へ〈下〉: 今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
http://www4.tokai.or.jp/kmh/index.html