神から人。
神から人に、教え伝え、導き、数々の授けしもの、与えしもの、皆、神の思し召し通りの使われ方、用いられ方、作られ方、すべきものなり。
なれば、人の思惑、人の利欲、人の欲望に汚れることなく、人を汚すことなく、人はその恵みの幸を、等しく享受し、等しく幸を得、等しく行を積むこと可なるべきを。
何故(なにゆえ)、間違い、過ち、畏(おそ)れを知らぬ使われ方、用いられ方、作られ方を、されるようになり果てぬるか。
思えば、辛く、また、哀しきことと、神の嘆きを誘いぬるかな。
人に人の心残らば、神は人に告げられよう。
そなたのなせるその行いは、そなたの本心、魂の奥から、何かの命ずるままになせしかと。
答えられようか、真の心で、神の問いに。
素直な心で、偽りなく、ためらいなく、真のままに、あるがままの己の真を、示し得ようか。
恥じることなく、悪びれるなく、少しのこだわり、わだかまりもなく、おのが真実、真の姿に、光照らされ、神に問われて、罪のやましさ、卑しさを、感ぜず向き合うことができようか。
今問われ、求めらるるは、おのが非に向き合い、罪を認めて、神に詫び、神の裁きに任せる心。
神のご意図に己を委ね、神の怒りを身に受けて、おのが浄めを望む心。
なれば、神は、その者の、魂浄め、使わんと、尚一層の光をもちて、魂浄め、救われん。
罪の深さも、汚れの程も、神の御心、ご意思に任せ、浄めて頂き、許されなん。
さにて、人は救われ、甦り、昔の清き魂戻し、神のみ光、み力を、おのが恵みと賜らん。
なればこその、神のお仕組み、ご加護なり。
神のたくまぬ、神策なるらん。
さにて人は、許し、救いを求むるほどに、神の光を身に受けなん。
神の光に照らされて、禊ぎ浄めを賜らん。
畏れ、逃れることをのみ、思う願いの浅はかよ。
逃れ得るなく、隠れ得るなし。
神の光はこの世の果ても、尽きることなく、照らすなり。
人が人知で避けなんと、あがく足掻(あが)きは無意味の愚行。
愚かに、拙(つたな)き行為なり。
なれば、神に委ねて、任せきらん。
神の御心、寛き愛。
人の別なく、注ぐ情け。
~神から人へ〈上〉 :今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこ より~
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