新しき世の始まりは、常に厳しく、苦難多かれ、神は神世の実現のため、始めの一歩を歩ません。
人は生まれて作られしとき、神のご意図に適うるまでに、清く素直な魂分かたれ、清き言霊(ことだま)与えられ、文字を習い授かりて、神の教えのそのままに、祈り働き、行い励みし。
なれど変わりて、変化始まる。己と他との境を作り、自我を強めて、他と敵対し、他を従わせ、支配せん。
他の持つ物を我が物にせん。他よりも勝らん。他を貶(おとし)めん。
人の我欲は増大し、ついには戦争、殺戮、暴虐。
己を苦しめ、己を卑しめ、己を汚す数々の罪。気付かぬ愚か、哀(あわ)れさよ。
今気付かせん、悟らせん。己を苦しめ、迷わす素の、全てが己の内なることを。
己の醜き魂が、己の周りを歪ませ見せん。己の卑しき願望が、己の周りに敵を作らん。
全てが己の鏡なり。全てが写さん、己の魂。
なれば気付けよ。目覚めよ、人よ。己の周りを見るがよし。
清く正しく美しく。さに見えぬれば、素直な魂。なれど、醜く浅ましく、さに見えぬれば、汚れし魂。
魂に問えよ、己の心を。神に問うのと同じこと。
神に問うのと同様に、己の魂、内なる神に、問いて尋ねよ、己の汚れを。
神は答を示されん。答は内なり。外にあらざる。
他に求むるな、他を見るな。他に比較して、競うをやめよ。
全ては己の内にあり。答の全ては、既にあらん。
己の内に見出さざるは、神のことばの聞こえぬ者なり。
なれば求めよ、己の神に。日々の行い、祈りを通じ、やがては答も明かされん。
他人(ひと)に求めど明かされぬ。他人(ひと)に尋ねど示されぬ。
他人(ひと)には他人(ひと)に、それぞれの、己の道あり、魂あり。
他人(ひと)に比べて、何も分からず。他人(ひと)に尋ねて、何も答えず。
ただひたすらに、ひたむきに、地道に歩め、迷わず悩まず。焦らず乱れず、一途に進め。
人には見えず、遠く見えども、答は近し。隣にあらん。
なれど、気付かぬ、明かされぬ。他に求め待つ、頼る者には。
神に委ねる任せるはよし。なれど、神に頼るは誤り。
神は与えず、導かず。己の道を歩まぬ者は。
結果を急ぎ、結果を求め、先に結果を手に入れんとす。さなくば動かぬ、歩まぬ者よ。
結果は変わらん。己の努力、精進積まば、運命変わる。
~神から人へ〈下〉: 今日の話題社: 新版 (2003/09)ひふみ ともこより~
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