お寿司には海塩、岩塩、どちらが合うでしょう?
2011年4月の過去ブログ記事で、新谷弘実先生の「水と塩を変えると病気にならない」(マガジンハウス・2011年3月10日発行)の中から、「海塩と岩塩、どちらがおすすめ?」の節をご紹介していました。
一昨日、お寿司には、「岩塩のほうが旨味を引き出しおいしく感じることがある」というコメントをいただきました。(コメント、ありがとうございました)
そちらのコメントに返信した内容を、記事に書きなおして、アップしておきます。
そちらのコメントに返信した内容を、記事に書きなおして、アップしておきます。
さて、美味しい塩加減は、人の身体の塩濃度(0.9%)にほぼ近いもの、約1%と言われています。
以下に、魚や肉のもともとの素材の塩分濃度を載せています。
魚の塩分濃度を以下に再掲しておきますね。
●魚類
あじ:0.4
あなご:0.4
あゆ:0.2
いわし:0.9
かつお:0.1
かれい:0.4
きす:0.4
こい:0.1
さけ:0.2
さば:0.2
さんま:0.2
したびらめ:0.5
たい:0.2
たら:0.3
にしん:0.3
ふぐ:0.4
ぶり:0.1
ほっけ:0.3
まぐろ:0.1
ます:0.3
●その他魚介類
あさり:1.0
あまえび:0.8
あわび:1.2
いか:0.5
いせえび:0.3
うに:0.5
くるまえび:0.4
しゃこ:1.1
かき:0.7
毛がに:0.7
ずわいがに:0.8
たらばがに:1.4
さざえ:1.0
まだこ:0.7
はまぐり:1.3
ほたるいか:0.4
ほや:3.3
魚の素材自体の塩分濃度は低いものが多いので、塩味という観点からみると、岩塩をふることで美味しく感じられるようになります。
魚も、魚種によって、新鮮なものより、少し寝かせたものの方が「うま味」があると思います。
それは魚の食物酵素(自己消化酵素)が働くからですね。
マグネシウムがあると、その自己消化酵素がより働くのです。
ですので、塩に含まれるマグネシウムの量で、タンパク質がアミノ酸に分解される量が変わるのです。
アミノ酸の中で代表的なうま味成分がグルタミン酸です。
元鎌倉女子大学教授の成瀬宇平先生が、雑誌「男子食堂」Web版で、「塩の種類と濃度により異なる、肉のうま味成分の生成量」という記事で紹介してくださった内容ですが、魚ではなく、鶏の胸肉での検査ではありますが、塩によって、グルタミン酸の量に差が出ています。
上でご紹介しているグラフを再掲しておきます。
岩塩といっても、マグネシウムを含むものもありますが、採掘後に、「洗浄」しているものは精製されてしまっていて、マグネシウムがあまり含まれません。
このあたりのことは、「塩の情報室」の「岩塩の話」に出ています。
引用してご紹介いたします。
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通常、塩のミネラル分という場合はマグネシウムをさす場合が多く、またにがり分(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化カリウムの合計量)をいう場合もあります。
岩塩にマグネシウム塩が入る例は極めて稀でほとんどないといってよいでしょう。マグネシウムは海塩だけに入っています。
にがりをどの程度分離するかでその含有量が変わります。
ボリビアのピンクの塩は鉄分が多いとされます。一般に赤い塩は鉄分による赤色です。
しかしその鉄分は赤鉄鉱の赤色で赤粘土と同じような成分ですから体の中で溶けてミネラルとして吸収することはできません。
岩塩には多量の鉱物を含むものがありますが、それは食用には販売されていません。食用とする岩塩ではミネラルはほとんどないといってよいでしょう。
通常、塩のミネラル分という場合はマグネシウムをさす場合が多く、またにがり分(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化カリウムの合計量)をいう場合もあります。
岩塩にマグネシウム塩が入る例は極めて稀でほとんどないといってよいでしょう。マグネシウムは海塩だけに入っています。
にがりをどの程度分離するかでその含有量が変わります。
ボリビアのピンクの塩は鉄分が多いとされます。一般に赤い塩は鉄分による赤色です。
しかしその鉄分は赤鉄鉱の赤色で赤粘土と同じような成分ですから体の中で溶けてミネラルとして吸収することはできません。
岩塩には多量の鉱物を含むものがありますが、それは食用には販売されていません。食用とする岩塩ではミネラルはほとんどないといってよいでしょう。
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最後の文章には異論があるかと思いますが、長い年月をかけて、鉱物になってしまった岩塩のミネラル分は、イオン化されないので、期待されるミネラルとしての働きをもたない、と読みかえるとわかりやすいかと思います。
なお、マグネシウムが多すぎる塩では、今度は、苦味が出て、繊細な魚とは合わないと思います。
口に入れて噛むことで唾液が出て、魚、酢飯、わじまの海塩、唾液が混じり合い・・・おいしくて、消化にも負担がかからないお寿司・・・、想像したら、唾液がでてきてしまいました。
6月1日版の日本経済新聞土曜日版「NIKKEIプラス1」の「なんでもランキング」、「料理のプロ50人が選ぶ調味料」の「基本のさしすせそ」部門で、「わじまの海塩」、ランクインすることができました。
⇒ http://www.nikkei.com/article/DGXZZO55638500Q3A530C1000000/?dg=1
他にも、ランクインしている塩は、全部、海塩ですね。どれも、イオン交換膜を使わず、こだわって海水から生産している商品です。
ぜひ、一度、「わじまの海塩」をお試しください。
⇒ http://www.nikkei.com/article/DGXZZO55638500Q3A530C1000000/?dg=1
他にも、ランクインしている塩は、全部、海塩ですね。どれも、イオン交換膜を使わず、こだわって海水から生産している商品です。
ぜひ、一度、「わじまの海塩」をお試しください。