自らアタマを使い手を動かすということ | LAND OF HOPE AND DREAMS

LAND OF HOPE AND DREAMS

It's gonna be a long walk home,
but meet me in a land of hope and dreams

うちの職場でも自ら「クルマに興味がない、クルマの運転に自信がない」と言っている同僚がいますが、

先日、呑んだ際にもこんなセリフを耳にしました…

 

「早く全自動運転のクルマとか出てこないかなぁ...

 そしたら毎日運転せずに済むのになぁ...」

 

クルマに興味がない、クルマの運転に自信がない人が世の中にたくさんいるのは知っていますが、

それとは別に、

上記のようなセリフが出てくるのは、ちゃんと世の中が見えていないんだろうな…

という印象が僕の中では植え付けられます(´Д` )

 

 

例えば、

クルマなんかよりはるかに単純な動きをしているノリモノの代表例と言えば、

電車です(・ω・)ノ

 

決まったレールの上だけを決まった時間に走り、基本的に踏切や高架、地下などにより走行中にクルマや歩行者が横切ることもありません…

でも、そんな電車でさえ、モノレールの様な特殊車両を除き、未だに自動運転は確立されていませんよね…

 

何故か…?(゚Д゚)

僕自身、ほんの少しだけ自動車業界にいたことがあるため、その理由を聞かされたことがあります。

 

 

主に理由は2つあるといいます。

ひとつは、

いくらレールの上を走っていようと、想定外の事態に自動運転では制御しきれない可能性があるから…

世の中には例外はたくさんありますからねぇ。

そのような例外に対し、人間以上に臨機応変に対応できる制御機構がないからなわけで。

 

もうひとつは、

万が一の事態が起こった際、普段から人間(鉄道員)が制御していないとイザという時に人間(鉄道員)による対応ができなくなってしまうから。

つまり、普段から鉄道員自らが作業を行うことにより熟練を維持することで、それが不測の事態の際に対する訓練にもなっている…ということ。

結局、技術という点だけでなく責任の所在という点においても、人間の制御に勝るものはないというのが結論として導き出されているからなんですよねぇ。

 

現在、自動車業界はこういった事実を知りながら、それを大っぴらに消費者へ知らせることもなく、「これからの時代は自動運転だ!」...という風潮に持っていこうとしています…

 

 

自動車業界としては、人が運転するよりも自動運転の方が統計的に事故率が下がる結果さえ出せてしまえば自動運転のクルマを世の中に市販してOKということになるんだと思いますが。

この流れが非常に危ないものだと僕は考えています。

人間が制御している運転ならば、安全運転な人、真の意味で運転が上手い人は事故に遭う確率は非常に低く、そうでない人は確率が高い…ということになります。

これが、どのクルマも自動運転制御により危険率が一律となった場合、ちゃんと安全運転をしている人や運転が上手い人にとっては単に危険率が上がっただけのものになってしまうわけで(´Д` )

数字だけをみるとこういうことが起こるんですよね…

 

自動運転のメリットは、

ドライバーが楽できること(もはやドライバーと言わないのかもしれませんが)、

特に、一部の高齢者や障害者のような運転が困難な人も自らのクルマで行きたいところに行けること、

…なんだとは思いますが、

どうしても僕自身は人間による技術の奢りだと感じてしまいます…(´Д` )

 

 

人間が制御しきれないものが溢れている世界が、

人間にとっての幸福をもたらすものなのか…

 

 

疑問点はココにいきつくんですよね…

 

極論を言うと、

クルマに興味がない、クルマの運転に自信がない…

…ならば、クルマを運転するなよ(゚Д゚)

ってところなんですよ。

 

自分は元より他人様にも危害を与える可能性があるようなものに対して、

責任(ここではクルマを操縦をするということ)を放棄して楽を求めるというのは奢りじゃないんでしょうかね…

 

もちろん、これは極論です…

じゃあ、高齢者や障害者などは自分で行きたいところに行けないような世の中が良いのか…となってしまいますからね。

僕自身は、自分の中ではそれに対する答えをある程度持ってます。

ま、僕は政治家じゃないんで、それで世の中を動かそうとは思いませんが(爆)

 

これはクルマの技術の問題っていうか、

直接的には、核家族化や少子化、公共交通機関のインフラ、法整備、治安、世の中の情勢などが問題なんだと思うんですよね…

みんなそういった問題を避けて、全てをクルマの自動制御化に押しつけようとしているのが今の世の中だと思うのですよ(´Д` )

 

少なくとも、

五体満足な若者や中年にとっても、自動運転の車社会になれば安全で楽ができて良い…と思っている世の中の風潮では、

どーかな…と思いますね。

 

 

端的に言うならば、

もっと自分で手を動かせよ!

そのためにもっとアタマ使えよっ!!

…ってことをやらなきゃだと思うんですが(汗)

 

 

 

僕自身は、そういう毎日を望んで土地を探し家を建て、新しい生活を始めたわけですが、

以前よりも更にアタマを使い手を動かさないといけないような日々を送っていると、ますます世の中のおかしな風潮に気づいてくるのですよ…(^_^;)

 

新しい家を建てることや、新しいクルマを買うこと、もしくは新しい何かを入手することは、

楽ができるようになり何もしなくて良くなった状況に満足すること…

 

この考えがオカシイ...と気づくかどうかですかね。

 

 

 

自動制御や便利機能が満載の最新のクルマ、

人間工学に基づきオートメーション化された近代的な家、

 

個人的には、

どっちも要らねぇ...(爆)( ´Д`)y━・~~

 

 

少なくとも五体満足のうちは、

そういうものに新たに手を出した時点でひとつ脳が退化したと思うべきっすね(笑)

物質的に何かを得られたのかもしれないけど、それとともにいろんなものを失っているわけで…

 

 

例えば、

僕は毎日の通勤往復75kmに5速マニュアルの軽トラを使ってますが、

軽トライイや…と思ってこのクルマに乗っているんではないのですよ…

シンプルで余計な機能を一切排除して、アタマを使い手を動かさないと運転できないクルマだからこそ、

この軽トラだから良い!...と思って毎日通勤しとります☆(笑)