日々私は体感覚系の体の操作の練習をしているのですが、お陰様で今年は最も成長した年になったと実感しています!



他の記事でも載せていましたが、基本的に治療系の達人はどんな種類の技法でも手の抜けは確実に共通していて、手の力が抜けているからこそ相手の生体反応を感じ取り、各々の技法にて緩ませたり効かせたりする事が出来ます。


私も感覚基準の技術を使うにあたって必須なので手の抜けは持っています。

しかしこの世界には技術者でも知る人が少ないその上の世界があるのです。




それは“抜け”ではなく“消す”という段階です。

これは全国単位で見ても療術界トップの技術者以外見た事がなく、治療系ではない別の分野では少数存在します。

私の師は鍼灸師ではありませんが、この状態が日常動作になっているほどの達人であり、体感は手で触れられた感覚はなく、触れられたと同時に体を取られた(操作されている)という状態です。


手の消えを実現するには抜けの段階のようにどこかを意識して手を抜くのではなく、全身の体捌きが必要なため脳の基本構造が変化するくらいの練習がいります。




この状態を目標にして日々何も変わった気がしない稽古を積んできたのですが、ある日練習中、身体操作にて手があるかどうかを見て確認しないとわからないくらい感覚が消失する日が出てきました。


その時やっとこの感覚が出たと非常に興奮し嬉しくなりました。

その体感覚にて鍼灸を行ったところ、ツボ取りと鍼の操作がさらに深く浸透したような効力を帯び、基礎治療進行力が増したのです!



そうして鍼灸を行ううちに、あることに気づきました。それは施術時間の短縮でした。


基本的に刺激量を守った感覚基準系の治療はその患者さんそれぞれで1日に出来る刺激量の限度があり、その日の全てのツボを修復するのが治療終了の合図となります。


例えば2時間かかった治療が、1時間半だったり1時間だったりとかなり短縮出来るようになり、今まで以上に時間がかからずアッサリと治療が終わるようになったのです。


この手の技術は出来るようになればなるほど見た目上の派手さがなくなり、インナーマッスル系の技術者ならともかく、一般の方は普通の事を適当にやっているようにしか見えなくなります。


一般的にウケが狙いやすい見た目のわかりやすい派手なやり方とは真逆のため、これで売れよう!といった方には不向きです。

人生を賭けても習得できるかが不明のため、コスパも非常に悪いです。

そのためこの技術系統は探究者向け施術を受けていただく方にも今まで以上にこちら側の事前説明も必要に感じました。


習得した時の感動は素晴らしいですが、

上手になればなるほど凄さがわかりづらいというのがこの技術のデメリットなのかもしれません。



今回は最上級技術である手の抜けの世界よりも上の技術の紹介でした。


しかしながら、この手が消える世界はこの職業で食べていく上ではそこまでは必要ない技術だと思います。

手が抜けた世界でも技術的には十分達人で、他の同業者よりも遥かに優れています。

更に言えば、給料をもらって働くだけなら手の抜けすら必要ありません。5年-10年もやっていれば十分一般的には通じる施術者になれるでしょう(このタイプを私はベテランと呼んでいます)



上を知れば知るほど、自分が優れているなどと思う事は不可能ですが、私はこの世界そのものが楽しいのでこれからもやっていきたいと思っています。


本当に奥深くて素晴らしい世界ですね!


またこんな感じで好きな事を載せていきたいと思います。


また載せていきます!