息子には常々、
「知らない人がやって来たら
玄関ドアをあけちゃいけない」と教えている。
知らない人が来るとしたら、
宅配便かセールスマンか宗教の勧誘だ。
息子は
「分かってる」と自信満々に言うが、果たして正しい対応が出来るだろうか。
さて、
昨日の夕方、
ピンポ~ンとチャイムが鳴った。
時刻は17:20だ。
息子の友達が来るには遅すぎる。
「息子!ちょっと待って!」
しかし息子は
「はーい、どなたですか?」と言うや、誰であるかを確かめもせず開けてしまった。
立っていたのは、知らないあんちゃんだ。
息子はビビって、私に取り次ぎもせず家の奥に逃げ込んでしまった。
誰やねん、このあんちゃん
見た感じ25才くらいで
スマートで威圧感無く、スーツ姿だ。
あんちゃんは
「この辺りをご挨拶でお伺いしてまーす。
○○(社名)と申します。
お持ちの貴金属で使っていない物ってありますよね」
ホラ、来た。
ヘンな訪問者だ。
これが最近話題の押し買いか?
或いは、空き巣の下調べか?
私は冷たく
「ありません」とだけ言う。
「えっ、プレゼントされて使っていないものとかありますよね」
「全くありません。アクセサリーは着けないし持ってません」
あんちゃんをサクッと追い返し、
ふと見ると息子がシクシク泣いている。
「どうした?
ビックリしたか?
お友達だと思って開けたら、知らん人だったからビックリしたか?」
息子は頷きながらホロホロ泣く。
「オオカミさんなのにドアを開けちゃったヤギさんだね。
もしも強盗だったら本当に怖いからな。開ける前に確認して、知らん人だったら、開けちゃいけないよ」
息子は、知らない人ならドアを開けない自信があったらしい。
それなのに、ウッカリ開けてしまって、そんな自分にもショックだったらしい。
自分を責める息子を叱ったりはしないけど、詐欺は手を変え品を変えやってくるらしい。
知らない人とは、絶対に会話してはいけない。
ドアを開けちゃいけない。
今一度、親子で心得ておきたい