雪組 ALL BY MYSELF 4/21(相模女子大学グリーンホール) | 晴れ、ときどき観劇。

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30代OLの日常ときどき観劇、たまに旅行

 

 

あなたが誰かの夢になる。

 

 

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観ました!当ててくれてありがとう、友会。
相模大野は初めて訪れたのですが、駅から遠くないし道は分かりやすいし、見やすい会場で良いですね。
ただ、往路も復路も小田急線に翻弄されました。
往路は改札を通った直後に行き先を見失ってウロウロし(発着ホームの表示が…ない!?快速?特急?快速特急?なに??)、復路は表示をよく見て快速に乗車したはずが動き出したら各停でした。なんで?※次の駅が全て停まる町田だったので事なきを得ました※相模大野って町田の隣だったんですね
 
 

さて、本編…まじで一幕が一瞬で終わって仰天。いったん一息入れて新たな気持ちで臨めたので、二幕ものでよかった!
ちょっとクサめの小芝居がウフフって感じではあったものの、「大スターが取材に事寄せて自分の過去を振り返る形式でトップさんの入団からの歴史を振り返る」、これがメタシアターって言うんですかね、大変良くて素晴らしかったですし、それを特にエモーショナルに完成させていたのは、華世京さんの存在だったと思います。現実に中学生の頃に彩風さんに憧れて、ずっとファンで、背中を追いかけて、自分自身もスターとして輝きを放っている。夢を見て、叶えて、今も夢を見続けていて、その姿がいつの間にか「誰かの夢になる」。エモすぎる。「もっとも成功したファン」とご自身でも言われていましたけれども、まさに。
琴ちゃんが柚希礼音オタクとして成功するお姿は少し後から追いかけて知ったわたくしですので、リアルタイムで見るエモさはまた格別でした。
 
・音校ポスターから始まって、これまでの主演作のポスター全て登場させて、そして登場するブルームさん@咲ちゃん。と、ブルームさんファンとしてきゃぴきゃぴするカイルくん@かせきょ。と、お客様!?お帰り下さい?!となる客席案内係@眞ノ宮さん。かせきょの度胸すごすぎませんか…そしてカワイイ!不審そうに現れるはいちゃん、姿勢がよくて凛としてお仕事に邁進する素敵な金髪のお兄さん。
・自伝の出版に気の乗らないブルームさんだけど、カイルくんに熱心に口説かれて気が変わり始め…そしてついに「お兄さんに任せた」と言ってくれる。お兄さん呼び!敢えて固有名詞を使わないことでファンが自身にオーバーラップさせる余白を作る、さては野口先生、夢男子だな???
・カラフルなペンライトを使ってカラフルな場面を繋げる構成も、オタク心に刺さるものだったなと思います。そして冒頭が「オレンジ」で、咲ちゃんの初舞台公演ロケット、蛍光オレンジのお魚さんたちが登場し、敵のデッカイ魚が登場するのも、逃げ惑うお魚さんたちを庇って咲ちゃんが敵を倒し、咲ちゃん&かせきょ&お魚さんたちが当時の振り付けでラインダンスをするのも、もうエモすぎて死にそう。エモ死
愛すみれちゃん。衣装係さんとして「ブルームさんはね!スタイルがよくて脚が長くてなんでも着こなしちゃうのよ~!!」と分かりみしかないことを言っていた。全世界の共通認識だよな…咲ちゃんが着るとどんなお衣装でも本当に素敵になっちゃうんだから。またヴァイオレットさんとして「お祭りマンボ」を歌われたのですが、これがもう上手いのなんのって。先日望海風斗さんが歌われていたのを思い出して二重の意味で楽しかったです。あと愛すみれちゃんは鬘のセンスが最高でいらして、特に何度か付けていた額を斜めに横切るヘアアクセサリーが大変におシャレでした。
諏訪さきさん、ビジット先生はお髭で、下まつげ長め、開襟深め、ポーラーハット、シャツ腕まくり、おもしろセクシー…?振付家らしく個性的でありつつ根本的にかっこいい素敵な先生でした。
・そのビジット先生のクラスではクラスメイト(かつ、お教室では一番のダンサー)はいちゃん。ちょっとWSSみたいな振り付けを踊っていらしたんだけど身体が動く動く。気持ちいい。プラチナというよりホワイトなブロンドがこれまた似合ってて、シーンごとに変えてくる全てが素敵で、踊りが小気味よくて、そして何より表情が!アツい!!ラテンの場面でも、海の見える街でも、気付けば眞ノ宮さんをオペラストーカーしている自分がおりました。仕方のないことなの。
・若手女子チームがKpopアイドルみたいな曲を歌ったコーナーがあったのですが、歌詞がどう聞いてもオリジナルだったのでおそらくはオリジナル楽曲だったのでしょう。すごい可愛かったんだな…、愛陽みちちゃんがキョトン顔も分かってる顔も違った可愛らしさがあって好き。みちちゃんは大人になったボニーも良かったですよね、ダンスだけじゃなくて歌でもデュエットしてほしかった!
有栖妃華ちゃん、ダンサーのアリスでありながらもお歌を聞かせる場面が何か所かあって、可愛いしきれいだし声もいいし、大変良かったです。音彩唯ちゃんもテティスさまはじめいろんな場面で活躍されていて、とはいえヒロインポジションに座った方はおらず、しいて言うならかせきょが咲ちゃんの相手役でございました。うんうん。
 
そして彩風咲奈さん。初めて認識したのは、私がしつこく歌劇に通うようになった2014年、その前年末にShall We ダンス?をムラで見たときでした。チャラチャラしたホストのレオンくん。長身を縮めてオドオドするサラリーマンの鳳翔大さんに無邪気に近づいて懐いていく可愛くてチャラいお兄さんにむひむひして、「後ろのお芝居を見る」という楽しみ、繰り返し見る楽しみを教えてくれたのは彩風さんだったと言っても過言ではないでしょう。
それから、彩風さんはずっとスターで、王子さまで、大通りをまっすぐに歩くようにして今の場所にたどり着いたんじゃないかと勝手に思っていたけれど、オリジナル曲の歌詞で「心のなかに土足で踏み込まれ」とあったのには胸が苦しくなりました。きっと色々、細い裏路地をコソコソ歩くような人生を送る私には想像もつかないような色々なことがあって、苦しくなることもあったのでしょう。分かる。飢えたことのないものには飢餓の苦しみが分からないように、当人でなければ分からない苦しみはあるんだよなあ、絶対。
でもそんな苦しみを感じさせることなく、いつでもどんなときでもスターとして輝いていた・輝いている、彩風さん。歌っても、踊っても、おどけても、のほほんとしても、国の行く末を憂いていても、素敵で色っぽい彩風さん。朗らかで前向きで、言葉を選びながらいろいろお話してくれる彩風さん。スーパーかっこいい肩掛けロングコート&斜めに深くかぶったハット&虹色ぎらぎらスーツで、うろうろ歩き回りながら話してくれる彩風さん。笑 後ろで彩風さんの動きを真似してにこにこ笑う下級生たち。なんと幸せな光景であることか。 
 
最後はフェルゼン様として、マリーを愛し抜いて旅立つのでしょう。脚本は……大枠も細部も双方に大きく手が加えられているといいなと思いますが………、でも、やっぱり楽しみです。チケット取れるといいな。友、よろしく頼みますよ。
 
ではでは次は王様と私。