観劇仲間と御園座で
「スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース」
を見てきました💕
そして歌舞伎好きはいわずもがな。
どちらにも思い入れがあるからこそでしょうが
スーパー歌舞伎で「ワンピース」をやると
聞いた時に私が感じたのは「拒絶反応」でした。
「原作ワンピースの世界観崩れる!」
+
「歌舞伎の世界観崩れる!」
というマイナス思考が働いてしまいました。
「面白そう!」と思えなかった。
「見たくない!」と思ってしまいました。
「単体で一流」
「単体でエンタメとして成立」
「単体で完成」
しているものをどうして取り扱うのか?
過去にアニメやマンガ原作を実写化した作品は
たくさんあるし、面白く見たものもあるけれど
それは原作を知らなかったり、思い入れが
なかったから。
イメージが最初から凝り固まっているものを
違う形で見せられるのは違和感もあって
受け入れ辛いことが多いし…
(→往年のアニメで声優変わったりする時に
感じる、あの違和感)
だから、最初に猿之助さんのルフィ姿の写真を
見た時に「違うんだよなぁ」と感じて以来、
なんの情報も取らないようにしていました。
完全に「食わず嫌い」です。
でも主役をつとめる市川猿之助さんが舞台で
大怪我をされ、ニュースになりました。
その後スピード復帰され、皮肉にもそのことで
テレビでの特集やインタビュー映像や
4月に大阪松竹座で行われた舞台の様子などを
目にする機会が増えました。
今回、とある大がかりな演出シーンがあって、
歌舞伎では考えられない度肝を抜くような
舞台装置で、役者さんが生き生きと演じる
シーンがちらりと流れたのです。
その瞬間「見たい!」と感じてました。
ワンピースへの思い入れというよりも
「歌舞伎好き」の思い入れがほどけた。
「スーパー歌舞伎」は歌舞伎の手法をふんだんに
使ったエンターテイメント。
「伝統芸能」のエッセンスを持った現代劇。
私が好きなのは「一流エンターテイメント」
なんだ。
あんなの歌舞伎じゃない、あんなのワンピース
じゃない、とハナから否定していた自分の
おこがましさに気づいて、今回足を運びました。
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ワンピース歌舞伎は配役が4バージョンあって、
主役は猿之助さんと尾上右近さんのWキャストで
日にちによって選べます。
猿之助さんの千両役者ぶりは重々承知の上で
自分と同い年のルフィより若いルフィを
見たかった私は「右近ルフィ」をチョイス。
右近くんはシュッとしたキレイな顔立ちなので
泥臭いやんちゃなルフィ役が合うかな?とは
思ってはいましたが……堂々とした主演でした。
私的には彼の魅力が素晴らしく生かせたのは
歌舞伎ファンにはたまらない「早変わり」💕
(予備知識ゼロすぎて、最初ビビりました。
二役だと気づいておらず、早変わりの手法を
使っていたことで気がつくという……)
あれはね。
猿之助さんには大変申し訳ないけれど
右近くんの「美しさ」が十二分に発揮されて
いました。
あとは
舞台装置の壮大さ
派手なアクションと演出
宙吊り
衣装とメイクでのキャラクター再現率の高さ!
(↑正直ここが一番すごいッス)
そして最後にシャンクスとして出てきた
猿之助さんの重鎮感。
このスーパー歌舞伎、ワンピース歌舞伎を
作ってきたのは猿之助さんだと感じられる
名プロデューサーオーラがあふれていたけれど
若手がいきいきと演じられるスーパー歌舞伎の
あり方も見られて本当によかったです。
今度「NARUTO」で主演する巳之助くんも
イキイキ見えたわぁ。
数年前はすごく苦しそうに見えた時もあって。
歌舞伎好きじゃないのかな?
本当は歌舞伎役者やりたくないのかな?
と勝手に感じたんですが、久しぶりに見たら
「あれは勘違いだったかな?」と。
何も知らんけど(笑)
そんなわけで食わず嫌いのワンピース歌舞伎。
ワンピースの世界観も歌舞伎の世界観も
どっちも崩さず、相乗効果をあげてました💕
客席まで巻き込んでのスーパー歌舞伎は
めちゃめちゃ楽しかったです。
役者さんたちのあふれるエネルギーと
スタッフさんたちの苦労もビシビシ伝わる
(舞台装置や衣装メイクがすごいから)
ワンピース歌舞伎。
今からでも間に合います、ぜひご覧下さい✨