チケットが取れたその日からめちゃめちゃ
楽しみにしていた坂東玉三郎さんの初春公演。
大阪松竹座です。
到着するやいなや台湾からの観光客の方に
「photo please!」と頼まれ、母も含めて
一緒に写真撮りましたが、
それ以外の写真はこれしかない(笑)
そしていよいよ幕開き。
口上はいつになくお話されました。
(毎日違うと思いますが、行った方のお楽しみに)
もう玉三郎さんを「見た」と言うより
「会った」と言いたくなるくらいの距離。
手のしわ、目の中まで見えるくらいの近さで
テレビで見るより奥行きと体温を感じました。
なんといっても「音」が全然違う!
地方さんの間合いの合わせ方や合図、三味線の
調弦のキュッキュッという音、
引き抜きのシュッと言う音までが聞こえる!
引き抜きも普段は見えなかった後見さんの
指裁きや表情、役者さんの動きまで
傘の向こう側まで全部見えて、今までで一番
見入っちゃいました。
歌舞伎のような「芝居」ではセリフがあり、
ストーリーがあり進んでいくけれど、舞踊は
唄に合わせてすべてを「踊り」で表現する。
ストーリーはあるのですが、相当身に付けてないとただの「振り」になっちゃう。
色々な題目があり、踊りや場面も決まっている中
私が見ていて感動するのはやはり
悲しい場面では悲しい踊り、怨めしい時には
その怨念が伝わるような……言葉じゃなくて
踊りだけで表現されている時。
玉三郎さんはそこに「真似できない美しさ」が
あるんです。
今回は近くで見ても尚一層それを感じさせる
玉三郎さんの素晴らしさを堪能出来ました。
玉三郎さんはここ数年、自分の身につけた技を
若手にどんどん引き継ぎ、一緒に舞台に立つ
ことも増えています。
今回一緒だった壱太郎さんも素敵でした。
玉三郎さんご本人自身はストイックなまでに
舞踊に向き合ってる割に
「すーっと世代交代したい」「フェードアウトしたい」「新年の目標は立てない」などといつも飄々とお話されるので……
いつまで見られるか分かりませんが、新年に
ふさわしい眼福な経験でした~
3階席の後方は「幕見席」になっていますので
当日でも1,500円(壱太郎さんの鷺娘)から
見られますよ!
興味持って下さった方はぜひぜひ!