こんばんわ。何してるの?
本読んでるよ。
ニイナ「お、君読書するのね。
どんな本?」
僕「青春ものだよ。
”一輪花を心臓に”って本だよ。」
ニイナ「え、私も今途中読みだよ。
すごい偶然ね。今どの辺?」
僕「ほんと偶然。今は彼女の病状が悪化してて
男の子が病院に駆け付けたとこ。240ページぐらいのとこだね。
ニイナさんは?」
ニイナ「ああ、そこ悲しいよね。
私はもうちょっと進んでるよ。ゴール間近よ」
僕「そうなんだ。結末言わないでね」
ニイナ「えー、だめなの?」
僕「もちろんだめです」
ニイナ「わかりました。これ映画化するの知ってた?
発売から異例の速さでの実写化らしいよ。
来週から公開だって」
僕「知らなかった。観てみたいかも」
ニイナ「観に行こうよ、あなたが読み終わったら」
僕「あ、全然。僕でよければ」
ニイナ「決まりね。とりあえず早く読んじゃって。
来週末観に行こ。また時間とか連絡するよ」
僕は承諾し、電話を終えた。
金曜日になり、夜いつものお店に行ったが
彼女は来なかった。だが、メールが来て
今夜は明日に備えてお店には行きません。
明日18:45から第二劇場で上映されるので半に時計台で待ち合わせで
お願いします。ではまた明日。
と書かれていた。