次回スロットカーCeder Lake GPにて< 50s INDY> 開催予定。

50sといっても、米国流スロットカー自体始まったのが1962、3年

日本では64年、東京、京都で初期の営業サーキットがオープン。

それゆえ50年代のインディカーでも、60sスロットカーなのだ。

  Ref. 日本初のスロットカーサーキット

勿論、最新プラフィットでもメーカー既成1/32完成車でも

50's INDYはありえるだろう。

実際スケレ*でも大昔に1930年代のベントレーを出していたし、

歴史を大事にする英国メーカーらしく92年にも復刻したものだ。

*スケーレクストリック:

販売するスロットカーの殆どは1/32スケールだが1/24も稀にある。

また今無き としまえんのアトラクションも過去に存在していた。

 

当時スロットカーとして販売されたものはリヤミッドシップレーサーが多い。

だが、ご存じの通り < 50s INDY>  はフロントエンジン車。

それにインディと云えば左右非対称のタイヤやサスなど、米国独特のクセを感じる。

インディアナポリス同様、大型米国車のストックカーレースも”デイトナ”で有名だ。

米国人は欧州チャンプを世界一と認めないと同時に、独自の文化やカテゴリーも作ってしまう。

スーパーモディファイなんかも歴史ある、そのいい例だ。

 

実車を初めて見た時はヘンテコなスタイルと迫力あるレースで驚いた

    スーパーモディファイドは、スロットカーキットも米国で人気がある。

  60sスロットカー:サイドワインダーincl.1976米国

 

だが、昔のインディカーは欧州のGPにも同じ車が参加していたというから驚きだ。

(下のフォトデューセンバーグはフレンチGPでも優勝)

馴染無くても1920年代より連綿と続いたコーチワークのフロントEngレイアウト、

モータースポーツの歴史を鑑みるにも味わいあるものだろう。

 

 

今回の < 50s INDY> ボディはモノグラムから販売されているカーチスのワンメイク。

カーチスと云えば、1968年 日本初のレーシングカーショウ ”1st TokyoRacingCar”でも

”大正時代に日本でも組立てられた”由緒あるクルマ。

 

そんなカーチスを60sスロットカーで再現するU企画は次の通り;

もし、参加ご希望の方がおられたらコメント欄にメールアドレス等ご一報頂ければ、

コメント自体を非公開にしてご連絡いたします。

(同じモデルをお持ちなら重畳ですが、指定材料がオーガナイザーの方でストックがあれば領布も可能かと思います

 

< SP90 FT36Dバリエーション 

今回のインディ500、指定はレベル社のSP90モーター。

レベルの型式; SP510はFT16、SP600はFT36、SP40はFT13D、SP80はFT16D、SP90はFT36D、

いずれもマブチのOEMで、当時の16や36では違いが分からなかった。

勿論、64年の初期型より65、66年のものは若干の寸法や構成パーツの品質など後年のものの方が

概して良くなっているのだが、D型モーターが国内でも販売されてから仕様違いの存在を知った。

キット付属品で最初からCOXチータはFT36D赤線巻、それまでの茶色線と性能も違ったからだ。

また元々マブチのレーシングモーターは輸出先行ゆえ、60s当時に高価な逆輸入品などもあった。

   ⇒   COX &FT36 

バイクの世界では大型モーターサイクルが1989年国内販売解禁されたこと覚えてる方も多かろう。

米国ハーレーが関税を嫌う前に、日本では沢山ビッグバイクを作っときながら自国内で販売しない建前だった。

変な事はいつも外圧で世を変える我が国の例にもれず、オーバー750解禁となる前までは逆輸入しかなかった

だが、マブチにそんな政治的背景何ぞなかったから、当初からのマーケット規模とニーズによるものだろう。

いずれにしても米国優先には変わりないが、当時の日本は輸出国としての勢いがあったのも事実で、

円高プレッシャーが固定レート変動制にさせたひとつのきっかけでもあるだろう。

 

逆輸入のマブチモーター、例えば、36D以前でもFT16や16Dクロムメッキのカンケースは唯一COX専用OEMだった。

(他メーカーOEM及び国内用には一層少ない低コストのニッケルメッキ、又は塗装仕上

FT36D赤線巻も輸出が先で ガービックによれば、”ケン・マブチが我々の為にSPLスペックを用意した”とのこと。

それゆえ、日本人好みの?シックな塗装色(又はニッケルメッキ)のFT36Dが茶色線の頃、白色やピンクのカンケースが特徴的なガービックの赤線巻36Dを東京タワーで見た時はプレミア感があった。

 

 マブチFT36Dバリエーション、左からムラ、ガービック、クラシック

    ムラはダイナミックバランス穴があり、ビンテージスロットに使う気になれない。

    クラッシックは高回転まで良く伸びるがトルク細く消費電力も多い。

 

そう、東京タワーでチータが流行り出した頃 ”36Dは赤線巻に限る”なんて言われてた、と前に記したが、

クラッシック社OEMに至っては派手なオレンジに金メタシールのルックスだけでなかった。

空気抜き穴を覗くと、コアの厚み(レイヤー枚数が少ない)や絶縁紙(ベーク紙でなくプラ材)やコミュテータも違う。

また、赤線巻以前に見かけは同じ茶髪でもラナーリ等はハイパフォーマンスOEMと謳われていた。

今回の考察は この先予定されている<INDY500> 用 ”SP90”について :

 

 レベル車用OEM、SP90はシルバーカンケース、それも分厚いクリア塗装は玄人好みの高級感がある。

 

アンペアIN(消費電力)を軸に、青線(Revell SP90)橙線(FT36D初期型)を比較されたし。

東京科学の公式アナウンスではトップスピード24,000rpm/分の時に0.5A程度。

SP90仕様はもっと回転が上がるように見えるが、単に速いという訳ではない。

同じ回転数で比較するとトルクも消費電力も違う。

例えば、15,000rpm時にFT36Dノーマルは約2Aで廻っているが、SP90は約3A要する。

SP90が逆起電力によって約2Aに落ち着くのは20,000rpm近く廻ってから。

グラフの中でオレンジとブルーの線を右に延長すれば起動時の消費電流も想像できるだろう。

つまり同じ停動トルクで動かすにもSP90の方が電気を喰う、と言う訳。

だから、大昔の1Aもないホームコース用トランスではノーマルの方がスタートダッシュ良いはずだ。

さらに一つのトランスからセレンを介して2つのレーンで共有していた初期のモデルカーレーシングホームコースでは、

(ニチモのホームコースセットも、途中から1レーン1トランスになったが)FT36では少々キツくFT16の方が向いていた。

そういえば、ごく初期のFT16は髪の毛よりも細い線が巻かれてたし5極ローターなんかもあった。

昔日、東京科学は製造時に品質を保つのが大変だったろう。

 

話は逸れたが、SP90は即ち逆起電力が低く、インプットされるのが同じ電圧でもより多くの電流を喰っている。

それゆえ、前述のようなホームコース程度のパワーパックではSP90は本領発揮できないかも知れない。

このグラフ、SP90のパワーカーブで分かるように(混乱し易いが)直流モーターは原動機エンジンと大きく違う。

モーターの特性は停動トルクが高く、回転が上がりトップスピードに近付く方向にトルクと消費電力は落ちてゆく。

それだけを聞くと、ハイギヤードにするほどパワフルに走りそうに勘違いしかねないが、ローターがある程度廻らないと効率(消費電力に対するパワー)は低い。

またグラフからは一見SP90は高トルクに見えてしまうかも知れない。

確かに同じ15,000rpmで廻っている時、55gのトルク発生している36Dに対しSP90は95gにもなっているが、

云うまでもなく電流が不足していれば加速できずトルクも出せない。

逆説的かも知れないが、電流値の制約によっては36Dの方が加速してよく廻ると言う事。

 

90年代だったかと思うが、等々力サーキット(SRP代替わりしてクリアカー解禁される前)に米国産ムラのハイチューンモーターを持込んだトコロ、すぐブレーカーが落ちてマトモに走らせる事が出来なかったのも懐かしい思い出だ。

今回マブチOEMのSP90位では電流が足りなくて緩慢になる心配はないだろうが、扱いはノーマルと違う。

別の例として60年代後半はマグワイヤー変更(ローター巻替)が流行ったが、FT26Dなど(元々、耐久性よりパフォーマンス寄りに造られた)ノーマルの方が速い、と云われたケースもある。

実際、68年のオール中部ではFクラス優勝車はスタンダードモーター、翌第2回では1、2位共ノーマルのままだった。

要はP=場所(電流電圧、コースレイアウト)とC=カテゴリ(重量や負荷と使用回転域)に如何に合わせるか、という事。

 

東京科学(マブチ)設計者の言をそのまま引用すると ;

「最高効率のところで使用していただきたい」

「(ハイギヤでは)電流の消費ばかりが高くモーターはスロー回転となり良い結果は得られない」

  効率曲線が違いは特性の違いであり、さらに減速比は各サーキットの電源も考慮しなければならない。

..ということだ。

 

↑ (左)26Dのバリエーション。

      アフターマーケット品で、チャンピオン社からアルニコマグや耐熱強化ナイロン製エンドベルも売られていた。

     チャンピオン社では600番台が26D、700番台が16D用パーツ、クラッシック社では26Dの事を”470”、

     K&Bからは”Jaguer” の名称で26D逆シャフトが売られていた。

     だが、どこも青線巻のロータースペックは同一。 

     国内でも後期販売品の一部はロングシャフトをハイパワー版なんて云われていたが、

    違いはブラシホルダーのみでローターコアも巻線も同一。

     もしかしたら、若干の巻数が違うかも知れないがパフォーマンスは大差ない。

    (右) 人から頂いたジャンク品、巻線は色がヌケ、シャフトは摩耗している。

      カンケース端にレースレス(つまりタマがシャフトに直に接触)ボールベアリングが使われたFT26Dは、

      酷使や給脂の悪さで?硬質シャフトさえ摩耗させる程よく廻る。

     手付かずでもパフォーマンスも品質も揃ったFT26Dノーマルレースが昔流行ったのもうなずける。

 

取りも直さず、机上の空論ばかりでは始まらない。

SP90ストック2個の動作確認は良好、だが1個のエンドベルにはメタル周りにヒビがある。

SP600でやったような薄肉パイプをカットし圧入補強も考えたが、

  60sスロットカー<REDLINE7000Rd2>含 SP600補修

微妙なサイズが汎用性を奪うので、以前YS氏に教わった二硫化メチレンを試した。

そのお陰様で、ヒビも何とか収まったので今回補強ナシで良しとした。

 

 

 次にナラシを兼ね、ハーフスロットル程度で3分間カラ廻しの後、フル回転チェック。

結果、コミュテータの変な火花もなくなりは2個とも揃って素晴らしい澄んだ音。

ノンロードでの比較乍らP90がノーマル36Dより廻るのは間違いなさそうだ。

だが、一度カーボンブラシを外して清掃を、と思ったら偏摩耗発見。

 

 

ブラシホルダーが斜めに入っていたので修正後にナラシ再開。

 

極低回転での振動も消え高回転のノビが素晴らしい.. 

もしかしたらSP90のパフォーマンスはマブチのポテンシャル再発見なのかも知れない。

カテゴリ企画頂いたUS氏への感謝と共に、この先の制作も楽しみだ

 

 

-----   閑話休題   -----

 

(左)20代、飯坂温泉の吊橋をMACH-Ⅳで渡る

(中)学生時代Z400GPに乗るT嬢、マフラーもフルエキ改造

(右)HON改ロイヤルエンフィールドのY-Oka君とZ750GPでツーリング

 

我らが今のPrime Ministerは、よく経済音痴などと言われる。何か共通感覚ないかと思ったら、

奇しくも彼女が学生時代乗ってたのは同じカラーリング、カワのZ-GPシリーズ!

自分は型オチ待って-働いて-値切って ようやく買えたが、彼女は親のカネで買ってもらったのだろうか。

多少のヤンチャは若気の至りにしても、金銭感覚はやっぱ違うだろうな~。

勿論、円安が単純に悪いのではなく、残念なのはそうなるべくしての為替状態。

$1=360円時代は円安の比較にならないが、固定レートならマジメな国民は救われる。

勿論、コスト的に輸入できないモノは国内調達、輸入に頼らざるを得ないモノは高価希少となる。

従って、世界レベルでのゼイタクはできなかったり文化的生活も変わる事になりかねないが、

経済的にも精神衛生上も楽になる、とは言える。

一定の基準から生産性あげれば輸出企業は当然報われ、高価希少なものは不用な生活を想像してみよう。

例えば、(現在¥1,500)のハンバーガーランチ$10が(昭和レートで)3,600円払って食べる気にならなくても、

大盛り飯(米が高いと言われていても国内生産で昭和レート)付のビーフならぬ(国内産)桜豚生姜焼とか、

比内鶏定食がその1/3程度1,200円で食べれるなら、バーガーなんて普通食べようと思わない。

..というリクツ。まあ金本位制でもなく貨幣価値自体マーケットに委ねられている以上、夢物語か。

マブチFT36も当時 約$13、州のTax入れたら5千円程度になる。

当時の日本国民、小学生が350円で買えたモノが、米国市場でそれだけ評価され

マブチに限らず日本の技術力工業力が円高プッシュ要因となったのは間違いない。

実際、円高になっても輸出は増え続けたのは多くの方が記憶されているだろう。