【和歌を知りたい 2】
今回は和歌の修辞のうち、
「縁語」
を取り上げますよ~。
今後、「縁語」という言葉を見たら、すぐさま、
「連想ゲーム」
と置き換えてください。
ええ、「縁語」なんて、「連想ゲーム」なのです。
例えば、キリギリス(古い呼び方:はたおり)の声を聴いて詠んだ和歌では、
「青柳の 緑の糸を 繰りおきて 夏へて秋は はたおりぞ鳴く」
(春の青柳を糸にして、巻いておいて、夏を経て(糸を綜て=機織り機に縦糸を通して)、秋にははたおりが鳴いているなあ)
というものなんですが、
※夏を「経て」×糸を「綜て」は掛詞……ダジャレ。
「糸」って言ったら「繰る」だよね! 糸巻きまき!
「繰る」って言ったら「綜」だよね! 機織り機に糸をかけるよ!
で、機織り機に糸をかけるっていったら、「はたおり」だよねやっぱり!
「糸」→「繰る」→「綜」→「はたおり」
連想ゲーム。
こういうことです。
では練習問題。
「青柳の 糸よりかくる 春しもぞ 乱れて花の ほころびにける」
この中に、「糸」から連想される言葉が二つあります。どれでしょう?
正解は……
「乱れて」と「ほころび」でした!
※厳密にいえば「よりかくる」もだけど今回はスルー。
「糸」っていえばさあ、「乱れる」よね。
「糸」が「乱れる」ってさあ、つまり「ほころび」だよね。
ってだけなんです。
ちなみに和歌の意味は
「青い柳が、緑の糸を張り渡したように見える春だなあ。糸が乱れてほころびるみたいに、花がほころんでいるぜ」
です。
「はる」=「春」×「張る」だったりもします。
次回は「枕詞」!
ではまた(^^)/
わらび