【古事記と日本書紀って?】
日本の神話と言えば、古事記と日本書紀!
って、よく言われますが、何が違うの?
って思っていらっしゃる方が多いと思います。
あとは、「記」と「紀」を間違えがち。
今回は、そんな問題を解決すべく、
「3文でわかる古事記・日本書紀」+解説
といきたいと思います!
●3文でわかる古事記
国内向けに書かれた日本神話。
大和言葉で書かれている。
ヤマトタケルが怖い。
解説
古事記は、日本国民を対象とした、「私たちの国はこうやって出来たんだよ。国民の皆、知っておいてね」という本です。
だから、昔からの日本語、「やまとことば」で書かれています。「和語」ってやつです。
ですから、漢字で「読む」より、声に出して「詠む」ほうが、意味が分かりやすいです(と私は思います)。
また、ストーリーはすべて一続きになっています(それが普通では? と思いますが、ここが日本書紀との違いです)。
もう一つ特徴を挙げると、ヤマトタケルという人の表し方が違います。古事記では、このヤマトタケルのお父さんは、「俺の息子ヤバい。怖い。いなくなってほしい。死んでくれ」と思っています(超訳です)。
●3文でわかる日本書紀
海外向けに書かれた、日本の公式な歴史文書。
漢文で書かれている。
ヤマトタケルがかっこいい。
解説
日本書紀は、貿易や交流をする外国に向けた、公式な歴史文書。「我々はこういった歴史を持つ国であーる。貿易に交流に、今後ともよろしく頼むのであーる。」というものです。
ですから、日本語ではなく、中国語(漢文)で書かれています。それに返り点などをつけて、日本語として読めるようにしたものが、調べて出てくる「日本書紀原文」です。
そして、ストーリーが一続きではない……です。一続きと言えば一続きなのですが、間あいだに、「こういう風に書いてあるものもあるよ。こういう説もあるよ。」と注釈が入っているので、読んでいるとブツブツ切れます。
そもそも古事記や日本書紀は、日本中にそれぞれ伝わっていた神話を一つにまとめたもの。だから、ところどころ食い違いが起こってしまうんです。外国向け公式文章には、そういった「没ネタ」みたいなものも、きちんと書いておかねばなりません。それで、毎回「ある書(ふみ)に曰く」と、没ネタが入っているのです。
ヤマトタケルの件ですが、日本書紀でのお父さんからの評価は「あいつ、スゲーんだぜ。強いんだぜ。自慢の息子だ、頑張ってくれよな!」です。
●漢字間違う件
古事記は、「こじき」と読みますが、大和言葉では「ふることぶみ」とも読みます。「古い(昔の)事を記したもの」で「古事記」です。
だから、「記す」の字を使います。
日本書紀は、「日本書」の「紀」です。昔中国では、時系列で並べた(編年体)話を「〇〇紀」と呼んでいました。(逆に、人物にクローズアップした紀伝体を「〇〇書」と呼びます。)
日本書紀は基本時系列にそってまとめていますから、「日本についての書物」の「紀 バージョン」といったところでしょうか。
それで、「紀」の字を使います。(これは本当に諸説あります!!!)
今回は、古事記と日本書紀についてのお話でした。初めて読むなら、日本語を使う方には古事記をお勧めします。わかりやすいです。
ではまた(^^)/
わらび